△ 「コスモ・ノアへようこそ!」シーン22


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ベレー帽の少女が出て来て正面を向いて誰かと話しをしている。

少女 「そう、それは辛いわね…でもなぜそうなったのかしら?…え?食事?食事をした後そんな風に? 」

瀬名が現れる。

瀬名 「ちょっとあなた?!何してるんですかこんな所で?!」
少女 「あ、あの…」
瀬名 「お客さんですよね?」写真
少女 「はい。」
瀬名 「もう動物園は閉園してますよ。しかも、園内に危険な動物が逃げ出してるんです。」
少女 「あの、お医者さんですよね?」
瀬名 「はい、獣医ですけど。」
少女 「この子…。」
瀬名 「あ〜、このキリン今ちょっと調子が悪いの。」
少女 「いえ、頼まれたんですこの子に。あなたに伝えほしいって。」
瀬名 「…は?」
少女 「あの、私、ジニアスなんです。動物の言葉がわかる。」
瀬名 「え?…ちょっと待って、ジニアスって…」
少女 「ほんとです。」
瀬名 「いや、でも…そんなジニアス聞いた事ないけど…」
少女 「過去の症例記録はありません。」
瀬名 「え?…ほんとなの?」
少女 「ほんとです。」
瀬名 「…じゃ、その…なんて言ってるの?このキリンは?」
少女 「怖いって。」
瀬名 「怖い?なにが?」
少女 「高い景色が怖いって。」
瀬名 「高い景色?え、それって…」
少女 「多分、高所恐怖症です。」
瀬名 「なんですって?それじゃこの子、自分の背の高さに耐えられなくて…」
少女 「こんなふうに這いつくばっているんです。」
瀬名 「そんな…でもどうして急に…」
少女 「原因は食事かもしれないって。」
瀬名 「食事?」
少女 「食事をするたびに少しずつおかしくなったって。同じような事を他の動物からも聞きました。」
瀬名 「え?…ちょっとまって、ちょっとまって。ちょと混乱。」
少女 「すみません。」
瀬名 「あの…も少し詳しく教えてくれる?」
少女 「はい。」

2人がハケて照明が変わる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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