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象の鳴き声がして明転。檻の中でイライラウロウロする象のジャンボと、心配そうに見ているチャールズ。
チャールズ 「一体どうしたんだよジャンボ。お前はアフリカ象の中でも一番強くて優しくて賢くて冷静で、オスの中のオスって誰もが認める象のはずなのに…どうして急に…」
ジャンボがのしのし近づいて来る。まさかのオネエ言葉。
ジャンボ 「こっちが聞きたいわよほんと!急になんか他のオスにそんな気になっちゃって、ちょっとスキンシップとろうとしたら、みんな気持ち悪いとか言って逃げ回っちゃってさ、もう!」
チャールズ 「ジャンボ落ち着け!どうして暴れるんだよ!」
ジャンボ 「こんなとこに閉じ込めるからじゃない!ねえチャールズお願い!早くここから出して頂だい!」
チャールズ 「可愛いメスでも連れて来ようか?」
ジャンボ 「可愛いオスにして!」
チャールズ 「ごめんなジャンボ。」
ジャンボ 「何が?」
チャールズ 「この後お前は検査が待ってるんだ。暴れる原因を調べなきゃならないんだ…」
ジャンボ 「なにそれさいあくぅ〜。私メディカルセンター超嫌い。匂いがイヤ!」
チャールズ 「安定剤が効くまでまだ時間がかかる。それまで暴れて怪我しないでくれよ…」
ジャンボ 「この安定剤ってのがまた臭うのよ!体からにじみ出て来て、も、くっさいくっさい! 」
チャールズ 「じゃ、また後でなジャンボ。」
ジャンボ 「え?ちょっと?待って、行っちゃうのチャールズ?」
チャールズ去る。
ジャンボ 「チャールズ!行かないでよチャールズ!こんなとこにいたら頭おかしくなっちゃうわよ!チャー…」
突然バキッ!と言う音がしてジャンボが止まる。
ジャンボ 「うわ!バキッつった!やだ!どこか骨折しちゃった?!…訳でもない見たいね。じゃあの音って…」
ジャンボが動くとガチガチと音がする。
ジャンボ 「これってもしや…そうよね私って、心はレディーだけど、パワーは最強だったわね。」
ジャンボが構える。
ジャンボ 「うりゃあああ!」
バキッ!っという音と共に暗転。
(作:松本じんや/写真:はらでぃ)
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