△ 「悩める王子の惑星」シーン45


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照明が変わってクレセント、目を覚ます。

クレセント 「あれ?…夢?…なんかいつもと違う夢を見ていた様な…」

外からダグラスの声。

ダグラス 「失礼致します。」写真
クレセント 「ダグラスか。どうぞ。」
ダグラス 「町の住民は先程全員シェルターに。」
クレセント 「そうか。すまないなダグラス。結局僕も残ってしまった。」
ダグラス 「いえ、立派なご判断だったと存じます。レーセンを連れて参りました。」
クレセント 「レーセンを?」

レーセン、入って来る。

レーセン 「失礼致します。」
クレセント 「父上に何か?」
レーセン 「いえ、鍵の件で。」
クレセント 「鍵?」
レーセン 「礎(いしずえ)の間にお招きしております。」
クレセント 「礎の間って…開かずの間じゃ?」
レーセン 「開いたのです。鍵のお陰で。準備も整いました。」
クレセント 「鍵って、いったい誰なんですか?」
レーセン 「先日この星に迷い込んだ探偵の助手、アーモンドです。」
クレセント 「アーモンド君が?」

レーセン、何かに気付く。

レーセン 「ダグラス。」

ダグラス、入口に銃を向ける。

ダグラス 「誰だ!」

手を挙げてジャスミン、ライム、グラマンが出て来る。

クレセント 「ジャスミンさん。」
ダグラス 「盗み聞きとは趣味が悪いな。」
ジャスミン 「趣味じゃなくて仕事です。」
ライム 「鍵ってのは何だ?」
ジャスミン 「アーモンドをどこにやったの?」
ダグラス 「忠告したはずだ。首を突っ込むとろくな事にはならんと。」
グラマン 「ジャスミン、これ以上はまずい。」
クレセント 「ダグラス、銃を下げてくれ。」
ダグラス 「しかし…」
クレセント 「頼む。」

ダグラス、銃を下げる。

クレセント 「星の声を聞くんだ。」
ジャスミン 「星の声?」
ライム 「おいおいまさかオカルト儀式か?」
クレセント 「僕もずっと神話だと思っていた。でも、彼は星の声を聞くためのキーパーソンらしい。」

突然、地震が起きる。地震すぐにおさまる。

クレセント 「また地震。」写真
レーセン 「星と鍵が共鳴しているのです。もう時間がありません。」
ダグラス 「グラマン、2人をシェルターに連れて行け。」
ライム 「私を拘束すればだだではすまないぞ。」
ダグラス 「拘束ではありません。避難です。何が起こるかわかりませんので。」
ジャスミン 「王子。アーモンドに会わせて。」
レーセン 「礎の間には王族以外は入れません。」
クレセント 「それなら問題ありません。彼女は王家の血筋を引いています。」
ライム 「え?そうなの?お前ずるいぞ!」
クレセント 「僕の権限で。」
レーセン 「…分かりました。ダグラス、彼女が妙なまねをしたら…」
ダグラス 「はい。グラマン。」
グラマン 「はい。」

グラマン、ライムを連れて行く。

ライム 「ジャスミン、わかってるな!お前はあたしの命令下で…」
グラマン 「はいはい。」
レーセン 「参りましょう。」

全員ハケる。

(作:松本じんや/写真:関口空子・はらでぃ)

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