△ 「悩める王子の惑星」シーン20


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照明変わり、巨大な整備場。グラマン、ジャスミン出て来る。

ジャスミン 「こりゃ広いわね。」
グラマン 「そこに並んでいるのが飛行隊のエッグ。そっちが使用していないエッグ。」
ジャスミン 「こんなにあるの?」
グラマン 「遺跡として発見されたのは全部で100機だ。」
ジャスミン 「確かにこれだけあれば銀河を征服できるかもね。」

アーモンド、袋を持って走り出て来る。

アーモンド 「追いついたー!おわ!凄い数のエッグ!」
ジャスミン 「取って来た?」

アーモンド、袋を見せる。

アーモンド 「ばっちり!」
ジャスミン 「グッジョブ!」

グラマン、ファイルをジャスミンに渡す。

グラマン 「俺が調べたここ一ヶ月の容疑者達の動きだ。」
ジャスミン 「ありがとう。」写真

コルセア、ベル出て来る。

コルセア 「おう!今日はこっちか。」
アーモンド 「飛行機の部品、無事でした?」
コルセア 「え?ああ、何とかな。」
ベル 「パラシュートが木に引っかかって大変だったけど。」
ジャスミン 「コルセアさん、エッグの中って見れる?」
コルセア 「外側なら見れるが、中はパイロットが居ねえとな。」

ジャスミン、エッグに近づく。

コルセア 「誰か呼んで来ようか?能力が無いと入口も開かないってのが面倒でね。」

エッグの入口が開く。

ベル 「開いた!」
コルセア 「え?!あんた…」
グラマン 「驚いたな。あんたも能力者か。」
ジャスミン 「…なんか、そうみたいね。」
アーモンド 「凄いよジャスミン!」
ジャスミン 「中、見れます?」
コルセア 「あ、ああもちろん。」

ジャスミン、エッグの中に入る。コルセアとグラマン、ジャスミンの様子を伺う。

アーモンド 「ここにあるの、全部タクティカルエッグ?」
ベル 「キャリアエッグが一機あるよ。」
アーモンド 「キャリアエッグ?」
ベル 「あそこのやつ。」写真
アーモンド 「え?どこ?」
ベル 「あれあれ。」
アーモンド 「ああ、あのドーム球場みたいなやつの隣?」
ベル 「いや、そのドーム球場みたいなやつ。」
アーモンド 「え?え?あれが?」
ベル 「あれが。」
アーモンド 「あんなでっかいエッグがあるんだ。」
ベル 「貨物用。人間なら2000人積み込める。」
アーモンド 「でも、能力が無いと入れないよね。」
ベル 「大丈夫。入れないのはコックピットだけ。荷台には自由に乗れるよ。」
アーモンド 「すっげえ!」
ベル 「いざとなったら国民の救命船にもなる。実際疎開にも使われているし。」
アーモンド 「どれくらい疎開したの?」
ベル 「3万人。」
アーモンド 「今残っているのは?」
ベル 「3千人。でも、友好国の星が疎開をストップさせられて、我々はこの星から逃げられない。」
アーモンド 「そうなんだ。」

ジャスミン戻って来る。

アーモンド 「どうだった?」
ジャスミン 「大体わかった。」
グラマン 「犯人の目星か?」
ジャスミン 「ええ。もう少しでチェックメイトよ。」
アーモンド 「さすがー!」
ジャスミン 「病院に戻るわよ。」
アーモンド 「了解!」

ジャスミン、グラマン、アーモンド、ハケる。

ベル 「かっこいい。」
コルセア 「かっこいいな。探偵になりたくなったか?」
ベル 「いいえ。エンジニアの方がかっこいい。」
コルセア 「だよな!さ、仕事仕事!」
ベル 「あいよ!」

2人ハケる。

(作:松本じんや/写真:関口空子・はらでぃ)

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