△ 「悩める王子の惑星」シーン12


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ハナムラ医院。シュミットを先頭にジャスミン、アーモンド、ミル、グラマンが出て来る。

ジャスミン 「ありがとう。だいぶいいわ。」写真
アーモンド 「僕もです。」
シュミット 「この病院の院長、シュミット・ハナムラよ。」

シュミット、ジャスミンと握手。

ジャスミン 「探偵のジャスミンです。」
アーモンド 「僕は助手のアーモンド。」
グラマン 「探偵のジャスミン?!ってまさかあのジャスミン・セナ?!」
ジャスミン 「ええ。」
グラマン 「ここの王家の血筋に関わっている?!」
ジャスミン 「ええ。」
アーモンド 「僕は助手のアーモンド。」
グラマン 「知らん。」
アーモンド 「プー。」
シュミット 「驚いた。まさかこんな銀河のはずれで親戚に会えるなんて。」
ジャスミン 「親戚?」
シュミット 「私も旧姓セナ。」
ジャスミン 「そうなんですか。急に親近感。」
アーモンド 「君は?」
ミル 「三女のミルです。」
アーモンド 「三女って事は…」
シュミット 「うちは娘が3人。」
ジャスミン 「さっきの。」
シュミット 「次女のベルは父親の見習いでエンジニアを。この子と長女のメリールーはこの病院で働いてます。」
アーモンド 「君は透視能力があるよね。」
ミル 「はい。」
アーモンド 「おねえさんには治癒能力がある。」
シュミット 「ええ、そして私には処方箋能力。」
ジャスミン 「処方箋?」
シュミット 「薬を作り出す能力。」
グラマン 「20年前には海水から燃料を作る薬も生み出し、銀河エコロジー賞も受賞してる。」
ジャスミン 「すばらしい。」
ミル 「この病院では私が診て、お姉ちゃんが癒して、お母ちゃんが薬を作る。」
アーモンド 「最強の医療家族だ!」
グラマン 「だが長女のメリールーは…」
シュミット 「グラマンさん。」
ジャスミン 「…なにか?」
グラマン 「…いいえ。ちょっといいか?」

グラマン、ジャスミンとアーモンドと部屋の端へ。

グラマン 「あんたが本物の探偵ジャスミンなら、少々手伝ってもらいたい事がある。」
ジャスミン 「仕事の依頼?」写真
グラマン 「ああ、この国の運命がかかっている。」
ジャスミン 「でかい仕事ね。報酬は?」
グラマン 「不法入国罪の取り消し。」
アーモンド 「安っ!」
グラマン 「拘束されたいなら無理にとは言わんが。」
ジャスミン 「依頼じゃなくて強制って事ね。ま、いいでしょう。」
アーモンド 「ジャスミンさん。」
ジャスミン 「アーモンド、この星の戦争はミスターPがらみよ。今は情報が命。」
アーモンド 「そうか。そういう事なら。」
グラマン 「シュミットさん、ちょっと2人を借りて行く。」
シュミット 「無理をさせないでね。そうだジャスミンさんたち。」
ジャスミン 「はい?」
シュミット 「良かったらうちに泊まって。」
ジャスミン 「ほんとですか?」
シュミット 「親戚のよしみよ。」
アーモンド 「ナイス親戚筋!」
ジャスミン 「助かります。」
グラマン 「車へどうぞ。」

全員ハケる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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