△ 「心海のサブマリナー」シーン9


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潜水艦乗組員、岡田が入ってくる。そこに布施が小型の装置を持ってやって来る。

布施 「いや、もっと簡素化できるはずだ…」
岡田 「布施。」
布施 「あ、岡田さん。どうすか、レーダーのブースターの調子は?」
岡田 「格段に性能アップしたよ。お前天才だな。水雷長にしとくのは惜しいよ。」
布施 「いえいえ、好きこそ物のなんとやらです。」
岡田 「また何か作ってんのか?」

布施、装置を隠す。

布施 「いや、これは…」写真
岡田 「あ、お前まさか…水雷関係のリモートコントロー…」
布施 「わ〜!わ〜!」
岡田 「止めときや。また副長に怒鳴られるき。」
布施 「でもこれがあれば一人で同時に5門の魚雷を操作できるんですよ!間違いなく戦力アップです!」
岡田 「裏腹過ぎるって。」
布施 「どうかご内密に!」
岡田 「…しょうがないなぁ…」

布施の後ろからほおずきが出て来て、装置を奪う。

ほおずき 「聞いちゃったでありんす。」
布施 「わ、ちょっと!」
岡田 「ほおずきさん!無事だったんですね!」
ほおずき 「出戻りやんした。岡田はん、また宜しくなんし。」
岡田 「ポセイドンがやられたって聞いて心配してました。」
ほおずき 「わちきももう駄目かと思いなんしたが、なんとか。」
布施 「あの、ほおずきさん、返してくれませんか?」
ほおずき 「よござんす。」
布施 「ありがとう。」
ほおずき 「ただではござんせん。」
布施 「やっぱりね。」

布施、荷物の中から○ッピーターンを出す。

布施 「これでどうでしょう?」
岡田 「○ッピーターン?そんなものじゃ…」
ほおずき 「よござんす。」
岡田 「安っ。」

ほおずき、○ッピーターンと装置を交換し、嬉しそう。紀之が山田を連れて出て来る。

紀之 「わかってんの?エンジンってのは心臓だよ。」写真
山田 「はい。」
ほおずき 「来なんした、来なんした。」
布施 「鬼が来なんした。」
紀之 「あんな雑な扱い二度とすんじゃないよ!」
山田 「申し訳ありません!」
紀之 「これじゃ安心して引退なんぞできゃしない。」
岡田 「紀之くん。」
紀之 「お、揃いましたね。」
布施 「宜しくっす。」
紀之 「布施、誰が鬼だって?」
布施 「うわ…」
ほおずき 「紀之はん地獄耳〜!」
紀之 「ほおずきさん!無事で良かった!」
岡田 「大変だな、山田。」
山田 「今日は機嫌がいい方です。」
紀之 「それより聞いた?今度の新人のこと?」
ほおずき 「ポセイドンが失敗した人でありんす。」
岡田 「しかも今度の海はそいつと同じ現場にいた刑事だって。」
布施 「こんなケース聞いた事無いですよ。」

立腹し、早足で有沢登場。それを追って川藤登場。

川藤 「有沢さん、止めた方が。」
有沢 「あんたは黙ってな!」
ほおずき 「来なんした、来なんした。」
布施 「もう一人の鬼が来なんした。」
紀之 「やけにご立腹じゃない。」写真
有沢 「もう信じらんない。」
布施 「新人の件?」
有沢 「ええ。布施君?」
布施 「はい。」
有沢 「誰が鬼だって?」
布施 「うわ…」
ほおずき 「有沢はんも地獄耳〜!」
有沢 「ほおずきさん!戻ってくれてほんと良かった!」
川藤 「艦長に抗議に行くってきかないんですよ。」
紀之 「え?」
有沢 「だってあいつは!…とにかく、行って来る。」

有沢ハケる。川藤追う。

川藤 「ちょっと待って下さいよ!」
岡田 「さ、我々も。」
ほおずき 「行きゃんしょ。」

全員ハケる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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