トップページ > ページシアター > あげぞこ先生 > シーン8 【公演データ】
御厨と浜崎が出て来る。御厨は鼻にティッシュを詰めている。
御厨 「俺に向かってバカとは良い度胸だな。」
浜崎 「失礼しました。バカは間違いでした。大バカ野郎に訂正致します。」
御厨 「なんだと?!」
浜崎 「一体何考えてるんですか?!ただでさえ我々にはとてつもなくアウェイなんですよここは!なのに…」
御厨 「奴らの本性を引きずり出すにはあれぐらいがちょうどいいんだ。邪魔しやがって。」
浜崎 「邪魔?私は助けたんです。あのままほっといたら鼻血じゃ済みませんでしたよ。」
御厨 「そうなりゃ公務執行妨害でしょっぴける。」
浜崎 「超能力での暴行は犯罪と認められていません。」
御厨 「公式にはな。だが上の方はとっくに認めてる。だから奴らをこの島に閉じ込めたんだ。」
浜崎 「卒業した子ども達はちゃんと社会に出ています。」
御厨 「体にICチップを埋め込まれて、一生監視付きだがな。」
浜崎 「あれじゃ野生動物の調査と同じ扱いです。」
御厨 「そんなかわいいもんじゃない。」
浜崎 「みんな怯えてるんですね。」
御厨 「俺は怯えてない。」
浜崎 「国家レベルでの話です。」
御厨 「なら国際レベルだ。どの国も国家機密でこういう奴らを囲っている。」
浜崎 「知ってます。どの国も能力者を金や戦争のために利用する事しか考えていない。」
御厨 「当然だ。中には悪魔として処刑してる国だってある。」
浜崎 「ここはまだましだって言いたいんですか?。」
御厨 「奴らを監禁してる訳じゃない。保護してるんだからな。」
御厨、タバコを出して口にくわえ、ライターを捜す。
浜崎 「頭の悪い連中が、彼らをどう扱っていいかわからず、取りあえず籠に入れたってだけでしょ校内禁煙!没収!」
浜崎、タバコの箱を取りあげ、スタスタと歩き出す。
御厨 「コラ!ふざけんな!」
浜崎 「早く現場の教室に行きますよ!」
御厨 「待てコラ!」
二人、去る。見せ暗転。
(作:松本仁也/写真:はらでぃ)