△ 「時空の異邦人」シーン16


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先程のつづき。銃を構え対峙する吉山と電光。

吉山 「人間を根絶やしにすると言うのは本当か?」写真
電光 「本当ぞ。」
桃太郎 「なにゆえそんなまねを。」
電光 「我は後の世の様々な事を知っておる。こいつの脳みそを通しての。そこで知ったんじゃ。八百年後に我々がどうなるのかを。我々の種族は人間に住処を追われ、ほとんどいのうなる。狼達など根絶やしじゃ。1匹残らず消え失せる。じゃが、今から人間どもを殺してしまえばそれを防げる。未来の復讐をするんじゃ。」
桃太郎 「人間を根絶やしにしたいのなら、なにゆえ「のちの目」など必要とするんじゃ。」
電光 「この体のせいじゃ。この体は八百年後の人間の体じゃ。間違ってこいつの先祖まで殺してしまったら、この体は消えてしまう。」
吉山 「「のちの目」の力は、未来までの血のつながりが見える力?」
電光 「いかにも。」
吉山 「我々のタイムマシンを狙っている理由は?」
電光 「人間を根絶やしにした未来を見届けに行くためじゃ。じゃが、電池はあっても、試作機もサルベージ・ツーも、システムの修理は不可能。逆にうぬらのタイムマシンは電池のみが足りないだけでちゃんと動くからの。どうじゃ?もう全てわかったろう?そろそろ送ってやるぞ、あの世にな。ククククク…」

(作:松本仁也/写真:はらでぃ)

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