△ 「ヴァンパイア・ブリード」シーン27


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明転すると、シーン25のラストの場面。目を開けるひまわり。

ひまわり 「お姉ちゃん…」写真
たんぽぽ 「もう、隠し事はこれでおしまい。」
典子 「太陽が言ってたろ。生きてりゃ世界を変えられるかもしれないって。」
たんぽぽ 「命を投げ出す前に、あなたにはまだやるべき事がある。」
ひまわり 「太陽…太陽を助けなきゃ!」
たんぽぽ 「一緒に地下に戻って戦いましょう!」
ブラム 「オーカスウィーデェスネェ。」
ネム 「あ、戻ってる。」
ブラム 「ギスウィーキウォウ、コナーウォノヌウィチーカウォトゥーカウ…」
鬼太朗 「ちょちょちょ待って待って。何言ってんのか全然聞き取れない。」
ブラム 「オゥ。」
ネム 「もうちょいゆっくりお願い。」
ブラム 「グウィースウィークウィーウスォー…」
里子 「余計わかんないです。」
ブラム 「アー!ソウデェース!ココローノ声ヲツカーイマスウ!」
鬼太朗 「心の声?」
ネム 「テレパシーの事?!」
里子 「そんなの使えるんだ!」
ブラム 「ハイ、ミナーノモノ。胸ニ手ヲオイテェ、目ウォ閉ジールガイイデスネェ。」

みんな胸ニ手を当て、目を閉じて心の声を聞く
ブラム(心の声)『ギスウィーキウォウ、コナーウォノヌウィチーカ…』
みんなやめる。

鬼太朗 「止め止め止め!心の声もカタコトだよ。」写真
ブラム 「オゥ、ゴメナサーイネェ。」
あずき 「あのぉ、あたす、わがったんだげどぉ。」
夏子 「え?ホント?」
あずき 「んとぉ。ぎすきをおごなうのぬぃ」
夏子 「儀式を行うのに」
あずき 「つかをつかうのはおかすって」
夏子 「地下を使うのはおかしいって。」
里子 「二段階通訳ね。」
ネム 「地下じゃないってこと?」
ブラム 「ギスウィーキワマゲートゥノチーカラヒッツヨーネイ!」
あずき 「ぎすきは満月のつからさひひっつよーだぁ」
夏子 「儀式は満月の力が必要だ。」
ブラム 「セネマエイッチバンタカヤマノチョジョウネェ!」
あずき 「千年前はいっつばんたけ山のちょじょでおごなわれたって。」
夏子 「千年前は一番高い山の頂上で行われたって。」
ネム 「山の頂上?」
たんぽぽ 「ひまわり、場所聞いてない?」
ひまわり 「儀式の場所までは…」
典子 「わかった!」
鬼太朗 「え?」
典子 「この辺で一番高い場所っつったらあそこしかないだろ!」
鬼太朗 「え?…あ!」
全員 「スカイツリー!!」
ネム 「早速出る準備よ!」
立子 「ひまわりさん。」
ひまわり 「はい?」

立子、呪文の筒を渡す。

ひまわり 「これは、呪文の…」

立子、ひまわりに耳打ち

立子 「太陽をお願いね。」
ひまわり 「はい!」
たんぽぽ 「バルドルの剣が無い以上、カーミラに致命傷を与えられるかわからないけど、とにかく太陽君の救出最優先で行きましょう。」
ネム 「じゃみんな、気合い入れよ!腕を交差させて!」

みんなまねする。

ネム 「小指を絡めて!」

みんなまねする。

ネム 「元気な声で続けて!絶対負けニャイ!」
全員 「絶対負けニャイ!」
里子 「何これ?」
ネム 「一人指切り。」
里子 「一人指切り?」
ネム 「自分と約束する時のおまじない。こないだ近所の公園で仲良くなった女の子に教わったの。ホントは「絶対負けない」だったんだけど、私か間違えて「ニャイ」って言っっちゃったら「それにする!」って。」
里子 「自分と約束か。」
鬼太朗 「じゃ、行ってきます!」
典子 「おう。」

みんな出て行く。

典子 「生きて帰って来いよ。」
立子 「大丈夫ですよ、彼らなら。」

立子、典子ハケる。しばらくしてひょこひょこストーカーが現れ、一人指切りのポーズ。

ストーカー 「絶対負けニャイ。」写真

一人でニコニコしていると、後ろから出て来た鬼太朗につかまる

鬼太朗 「確保!」
ストーカー 「わあ!ごめんなさい!ごめんなさい!」
鬼太朗 「やっと思い出したよ君の正体。」
ストーカー 「あの、あの…」
鬼太朗 「君に頼みたい仕事があるんだけど。」
ストーカー 「えっ?えっ?」

鬼太朗、ストーカーに耳打ちしながら一緒にハケる。暗転。

(作:松本仁也/写真:はらでぃ)

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