歯周疾患の疫学

疫学について

 疫学(=えきがく)とは疾患に対していろいろ調査する学問です。その中でもいくつか種類があって、疾患がおきる割合や疾患の状態などを記録する記述疫学、なぜ、その疾患になるのかという仮説を検証する分析疫学、効果的な処置法や予防法を模索する実験疫学、さらに特異的な疾患に関する様々な因子を検討する病因疫学などがあります。

  それらを評価する上で、例えば軽度・中程度・重度と分類したとします。しかし、同じ状態であったとしても、それを「中程度」と判断する人もいれば、「重 度」と判断する人もいます。人によって判断がまちまちでは、いくら調査しても正しい情報として評価できなくなってしまいます。正しい評価のためには、ある 一定の基準が必要になってきます。それが指数(インデックス)です。

 歯周病を評価する指数は多数ありますが、ここではその代表的なものを取り上げ、なぜ、いろいろな指数が生まれてきたのか、その歴史的背景についても触れたいと思います。

 この項目については「岡本浩ら : 臨床家のための歯周治療学 (8. 歯周疾患の疫学). 日本歯科評論. No.562 : p.177-187, 1989.」も参考にしました。

 

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最終更新2013.1.2