診査

根分岐部病変

 根分岐部(=こんぶんきぶ)とは、臼歯部(奥歯側)で根が2つ以上ある歯の、根が分かれている部分を指します。上顎大臼歯は3根あり、分岐部も3ヵ所(頬側、近心、遠心)あります。下顎大臼歯は2根あり、分岐部も2ヵ所(頬側、舌側)あります。

 プロービングデプスやアタッチメントレベルは垂直的な深さをみるのに対し、、根分岐部病変は、根が分かれている部分の水平的な深さをみていきます。

 根分岐部の診査には、挿入する部分が曲がっているファーケーションプローブを用います。

 根分岐部病変の分類法はいくつかありますが、その中から代表的なものを2つ取り上げます。

 

LindheとNymanの分類

1度 : 分岐部にプローブは入るが、歯の幅の1/3以内
2度 : 分岐部にプローブは歯の幅の1/3以上入るが、貫通しない
3度 : 分岐部が貫通する

 

Glickmanの分類

1級 : 歯根膜に炎症が限局。肉眼的、エックス線写真上で欠損はみられない
2級 : 歯槽骨の破壊がみられるが、探針はわずかしか入らない。
3級 : 探針は貫通するが歯肉で覆われている
4級 : 分岐部が口腔内に露出している

 

2つの分類の対応表

 LindheとNymanの分類とGlickmanの分類で処置法を覚える際、Z字を2つ書くことにより対応表が作れます。

 

講義のメニューへ    ←前に戻る    次に進む→


最終更新2013.1.3