歯周病の大元の原因は歯垢中の細菌ですが、それ以外に歯周病を悪化させる様々な因子があります。 2大危険因子(リスクファクター)と考えられているものは糖尿病と喫煙です。その他に歯垢を付きやすくさせている口 の中の環境等も挙げられます。
食べ物は腸から吸収されます。その際、血管の中に出た糖はすい臓から出されるインスリンにより、細胞へ運ばれます。
糖尿病には2つタイプがあります。すい臓からインスリンが出てこなくなり、糖が血管の中に残るタイプ(突発的な病気)と、インスリンは出ていても、糖を受け入れる細胞がそれ以上糖を受け付けられず、血管の中に残ってしまうタイプ(肥満)です。
血管の中に糖が残ったままですと、ケトン体という悪さをするものに変わり、血管が炎症を起こします。毛細血管が豊富な目、腎臓、あるいは心臓の血管に影響し、さまざまな合併症の原因となります。
糖尿病は歯ぐきの毛細血管にも影響を及ぼします。その結果、歯と歯ぐきをつないでいる線維が壊されやすくなったり、細菌を溶かす白血球の機能が劣ったりして、歯周病が進みやすくなります。
喫煙により、毛細血管が収縮して白血球が通りにくくなります。また、タバコに含まれる様々な有害物質により、原因菌に対する抗体の産生が抑制されたり、壊された線維を修復するための細胞の機能 が低下したりすることで、歯周病が治りにくい状態になります。
歯垢を付きやすくさせる環境としては、以下のものが代表的です。
ぴったりと合っていない被せ物は歯との間に段差ができ、歯垢が溜まりやすくなります。
かみ合う歯がないと、食べ物の流れが悪くなり、歯垢が付きやすくなります。
歯と歯の間に隙間が開いていると食べかすが入り込み、歯垢が付きやすくなります。
最終更新2006. 3.11.