2025年1月の映画  戻る
サンセット・サンライズ 
2024年 日本 139分
監督 岸善幸
出演 菅田将暉/井上真央/池脇千鶴/白川和子(隣人)/ビートきよし(隣人)
メモ 2025.1.30(木) 大阪ステーションシティシネマ
感想
「屋根の上のバイオリン弾き」の曲は「サンライズ・サンセット」やったけど、本作は「サンセット・サンライズ」やねんなと思いながら見る。
2020年新型コロナウィルスの感染拡大により、西尾晋作は仕事がリモートになったことをこれ幸いと東京から三陸沖の家賃月6万円格安一軒家に移り住む。
毎日趣味の魚釣りに出かけ、新鮮な魚を食べての極楽の日々。
 
楡周平原作、宮藤官九郎脚本の映像作品
原発のことはこれっぽっちも描かれていなかったけれど、東北の震災は忘れちゃいけないと思う。
市井の人々を襲った悲劇と地方の過疎、コロナ禍と内容は重い。が菅田将暉が明るく軽く世渡り上手で重苦しくはない。
三陸沖の夕日も美しい。何があってもお日様は変わらない。そして何より魚料理がおいしそう!
が、なんかTVドラマみたいなの。
「説明のし過ぎ」だからと思う。セリフも多過ぎ。なんのための映像作品なの。説明過多やのに池脇千鶴の立ち位置がわからないというもやもや感も残る。
卒園式の定番の曲「思い出のアルバム」も最後まで流さない方がいいと思う。(みなまで言うなと感じる)
加えて井上真央が可愛すぎ。対局にいる池脇千鶴はなかなかすごかった。「ブラックバード、ブラックベリー」の主役のひとみたいになれるかもしれない。
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おんどりの鳴く前に 
2022年 ルーマニア/ブルガリア 106分
監督 パウル・ネゴエスク
キャスト ユリアン・ポステルニク(駐在さんイリエ)/アンゲル・ダミアン(新米警察官ヴァリ)/ヴァシレ・ムラル(村長)/ダニエル・ブスイオク(司祭)
メモ 2025.1.23(金) テアトル梅田
あらすじ
ルーマニアの北のほう、モルドバ近くの村で10年駐在をしているイリエは、都会の家を売って村に果樹園を買おうと考えた。
都会では色々あって、田舎で中年になって、ここらで仕切り直し何かを育てながら平和なこの村に永住したいと夢みている。
感想
またもや個性的な役者さんを見る。猫背でうだつが上がっていない男。生気が感じられない。
それでも熟慮の末、もう一度再起したいと都会の家を売り果樹園を買おうと行動を起こすねんけどね。見かけはりっぱなチェリーの木は、中が虫にやられているねん。
ラスト、川に顔を映すシーンがとっても良かった。四人。まあ上出来やなみたいな。
ずっと半端な思いでとぼとぼと歩いていて、崖から飛んだ!なの。それはかっこよくはないねんけど、かっこいい
 
邦題は「ザリガニの鳴くところ」のまねかなと思って見てた。違っていて町山智浩さんによると、マタイ伝に書かれている
イエスが一番弟子のペテロに予言した「(ペテロは)鶏が鳴く前に、三度わたしを知らないと言うであろう」(事なかれ主義)から名付けられているらしい。
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ブラックバード、ブラックベリー 
2023年 ジョージア/スイス 110分
監督 エレネ・ナヴェリアニ
原作 タムタ・メラシュヴィリ
キャスト エカ・チャヴレイシュヴィリ(エテロ)/テミコ・チチナゼ(恋人ムルマン)
メモ 2025.1.16(木) 第七芸術劇場
あらすじ
生まれた頃に母を亡くしたエテロ48歳は、父と兄を見送りひとりでジョージアの小さな村の雑貨屋を営んでいる。向かいにはスーパーが建設中だ。
ジャムにするためブラックベリーを摘みに行った時、綺麗なブラックバード(黒づぐみ)が空を駆けるのに見とれていて土手から滑り落ちる。
川に落ちると必死の思いで這い上がったエテロは、九死に一生を得た自分を鑑み人生が一変する。自分は自由なんだ。思い立ったが吉日だ。
感想
世界にはすごい役者さんがいるんだ。
その衝撃は「シュガーベイビー」のマリアンネ・ゼーゲブレヒトを見たときに似ている。が、マリアンネ・ゼーゲブレヒトはベビーフェイスやったけど
主人公エテロ役の役者さんは、なんというか、一見すると古谷三敏さんの「ダメおやじ」の嫁にちょっと似ているというか。
それなのに、すごいことに、かわいく見えたり賢く見えたりけなげだったりする。
父との関係についての独白や、友たちに声色を使って過去を物語るシーンにびっくりした。舞台の役者さんらしい。堂々としてはる。
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対外秘 
2023年 韓国 116分
監督・脚本 イ・ウォンテ
原案 イ・スジン
キャスト チョ・ジヌン(ヘウン)/イ・ソンミン(スンテ)
メモ 2025.1.16(木) キノシネマ心斎橋
あらすじおm
1992年の韓国釜山。(1992年は金泳三キム・ヨンサム氏が第14代大統領になり軍人政権から文民政権に変わった年だそうです)
国会議員候補の政治家ヘウンは、党の公認候補からはずされ怒髪天をつく。はずしたのは”先生”と呼ばれるフィクサーのスンテだった。
感想
国会議員候補ヘウンに映画「権力に告ぐ」(2019)で熱血検事を演じたチョ・ジヌン、フィクサーのスンテにドラマ「財閥家の末息子」(2022)の凄味のある商売人財閥家の当主イ・ソンミンを配している。これが、この映画の成功と思う(私の中で)。
 
次々と選択をせまられる男たち。(自分のこれまでの人生でも大きな選択は3回あったなと思って見てた。生きるか死ぬかやないけど)
政治を巡る謀略がスリリングでヘヴィなんやけど、ヘウンと細君とのコミカルなやり取りやフィクサーがラーメンを作るとか硬軟織り交ぜて作ってある。
ラーメンを作るとこはイタリア系のマフィアのボスが手下のためにパスタを作るみたい。喉通れへんわなあ。
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ビーキーパー THE BEEKEEPER 養蜂家
2024年 米国/英国 120分
監督 デヴィッド・エアー
脚本 カート・ウィマー
キャスト ジェイソン・ステイサム(アダム・クレイ)/ジョシュ・ハッチャーソン(デレク・ダンフォース)/ジェマ・レッドグレイヴ(ママ)
メモ 2025.1.3(金) T・ジョイ梅田 ドルビーサウンド
感想
小難しいことは一切なし 
悪は悪、正義は正義と養蜂家のジェイソン・ステイサムは悪を成敗するため、立ちはだかる警備、傭兵のみならずシークレットサービス、FBIまでもなぎ倒す!ワンマンアーミーはめちゃめちゃ強い。
 
養蜂家(ビーキーパー)は、働き蜂に機嫌よう働いてもらうため蜂を守り国を存続させるのが勤め。
そんなジェイソン・ステイサムを怒らせたのは韓国映画「声/姿なき犯罪者」と同じく電話での詐欺。