2024年10月の映画  戻る
トラップ TRAP
2024年 米国 105分
監督・脚本 M・ナイト・シャマラン
キャスト ジョシュ・ハートネット(クーパー)/アリエル・ドノヒュー(クーパーの娘ライリー)/サレカ・ナイト・シャマラン(歌姫レディ・レイブン)
メモ 2024.10.31(木) 大阪ステーションシティシネマ
感想
うん。面白かった。心を広くおおらかに見て面白かった。
警察は数の力、ローラー作戦でじわじわ攻めるのに対し、連続殺人鬼は頭の回転が速く口八丁手八丁、あの手この手でじたばたする。といった話。
 
ライブシーンと大勢の観客にお金と力がどっちゃり入っていて、とてもリアル。シャマラン監督の娘さん(歌姫役)のためのデビュー映像と言ってもいい。
一方、観客がスマホで撮影しているのにびっくり。米国って撮影オッケなのかな。
そしてライブ中にあんなにお客がうろうろするの?一分一秒たりとも見逃せないと思うねんけど。。
フェスとか野球観戦みたい(おおらかに見ないといけない)。
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アグネスと幸せのパズル 
2018年 米国 103分
監督 マーク・タートルトーブ
キャスト ケリー・マクドナルド(アグネス)/イルファン・カーン(ロバート)
メモ 2024.10.16(水) Netflix
感想
「幸せパズル」というアルゼンチン映画の米国版リメイクとか。
女子にもある中年の危機、あるいは空の巣症候群
アグネスは家族を捨て、未知の世界に羽ばたくのか
ジグソーパズルの全米選手権とか国際大会があるらしい。もちろん速さを競う。
ジグソーパズルを速く完成して楽しいのか?という淡い疑問が。まあ楽しみはひとそれぞれやから。
本作では紳士のロバート役、他にはインドのお受験事情映画「ヒンディー・ミディアム」、インドのランチ事情映画「めぐり逢わせのお弁当」のイルファン・カーンさんは2020年に亡くなられたみたい。
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西湖畔(せいこはん)に生きる 草木人間(茶)
2023年 中国 118分
監督 グー・シャオガン顧暁剛
脚本 グオ・シュアン/グー・シャオガン
キャスト ウー・レイ(息子ムーリエン目蓮)/ジアン・チンチン(母タイホア苔花)/チェン・クン(母の友ジンラン金蘭)
メモ 2024.10.9(水) テアトル梅田
感想
「春江水暖」に続く山水映画第二作
映画が始まり車がトンネルを走っている。トンネルを抜けるとカメラが↑に↑にと上がって行き、ドローンでの撮影と気づく。
いやあすごいわ 「春江水暖」は横に動いてたけど今回は縦なんやろか。
CGやないよね。夜もまだ明けてない暗い中をどうやって空撮しはったんかな。エキストラもたくさんいてはるみたいやし。
 
映画はお釈迦様のお弟子さんの目連尊師という方がふと地獄を見ると亡くなった母が大変な目にあっている。
えらいこっちゃと母を救うために奮闘する「目連救母」という話を元にしてあるそうです。
 
「春江水暖」は一人っ子政策の失敗、本作は大学を出たもののまっとうな勤め先がないという中国の現状も描いている。
巧みなん。よくひっかからないものだと感心する。
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本日公休 
2023年 台湾 106分
監督・脚本 フー・ティエンユー傅天余
制作 ウー・ニェンチェン呉念真
キャスト ルー・シャオフェン(アールイ)/フー・モンボー(チュアン)
メモ 2024.10.7(月) テアトル梅田
感想
台中で夫亡き後も理髪店を営み40年理髪師として働いているアールイ。3人の子供たちは自分たちの生活に忙しく、老いてきたアールイを気遣ってくれるのは次女と離婚した元娘婿のチュアン(「東京物語」と似ている)。元娘婿は幼い孫を散髪に連れて来てくれる。
先月髪を切りに来なかった元歯科医の先生に電話してみると娘さんが出て床に臥せっているとのこと。娘さんの元で隠居生活していても毎月通ってくれる長い間の常連さんだ。採算度外視で店を休みにし出張散髪に行くため色々迷ったが30年持っているボルボに乗って慣れない運転で向かうことにした(「日の名残り」みたいに)。田舎道でも自転車に抜かれる安全運転だ。
 
母の三番目の姉が彦根の田舎の床屋に嫁ぎ、小学生の頃は夏休み冬休みと息子ひとりの伯母の手伝いに泊まりに行っていた。店のタオルを畳んだり掃除したりいい子してた。伯父も伯母も潔癖症やったので店はもっと物が少なかったけど、こんな雰囲気やったなとなつかしい。伯父がよくしていた革のベルトで剃刀を研ぐシーンはなかった。伯父は若い頃は飲む打つ買うの3拍子やったけど、腕はよくて頼まれたら内緒でお客さんの耳の穴も剃ってた。
床屋の腕があったので兵隊に行った時も連隊長付でそれほど大変な目にはあわなかったそうだ。理髪師すごい。
 
理髪師と言えば通っている美容院の店長さん(オーナー)が前に言ってたけど、一度お客さんと髪で揉めた話し合った時に「店長は私の頭を管理しているんやから」と言われたそうだ。
「・・・庭師みたいやね
  庭の木々も年と共に老いて変わっていくから。手入れの仕方も変わるんやろね」と答える。理髪師と植木屋。どちらも長いお付き合いなのか。
今書いていて思う。伯父の床屋は従兄が継ぎその息子の3代目も理髪師になったけどインドに長期滞在した後店を継がず植木屋になったらしい。その時は「なんで植木屋?」と思ったけどやはり似ているのかもしれん。
 
長々と無駄話をしてしまいました。
監督さんのお母さんは理髪師で実家のお店でロケしたそうです。
旧式ボルボがロードレース用の自転車と走っているところとアールイが元娘婿の選択を受け入れるシーンがいい。
美容師さんと言えどお客さんをヨイショしていい気持ちにさせるのがうまいひともそんなん苦手なひともいるし、お客さんの方もおしゃべりして楽しい人もしゃべりたくなくてさっさと切って欲しい人も色々いるもんね。人生色々、人も色々。アールイは時は移ろいジリ貧でもお客さんに寄り添っていこうと思ってる。
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