2012年5月のミステリ 戻る

セカンド・ラブ
2010年 乾くるみ著 文藝春秋 285頁
あらすじ
里谷正明は、職場の先輩の紀藤に誘われお正月にスキー旅行をする。その旅行のツレは美女・春香だった。
春香の美しさの虜となった正明は、清楚な春香と瓜二つの美女・奔放な美奈子にも惹かれる。
感想
最後の一行のための小説。
そのために頑張って読んだ。ウチには魅力が感じられない春香、美奈子、紀藤、正明(ぜんぶかよっ)の物語を読み通すのは辛かったが、その甲斐はあったな。
まじめでいい人なんやけど、おとなしくて暗い目でおもしろみのない正明の視点で書かれた物語なので、おそろしく地味なん。
お薦め度★★★戻る

浜村渚の計算ノート
2009年 青柳碧人(あおやぎあいと)著 講談社文庫 273頁
あらすじ
少年犯罪の急増を受け、文部科学省は小中学生に「心を伸ばす教育」を始めた。
それは、道徳、読書、音楽、絵画などの科目の比重を大きくし、「人間性を否定しうる」数学と理科は週に一時間というもの。しかも「数学と理科」は、休みの多い月曜日となり壊滅状態。
それに怒った天才数学者高木源一郎(ドクターピタゴラス)は、政府に「考え直す」よう数学テロを予告。