2010年12月の映画  戻る


武士の家計簿
2010年 日本 129分
監督 森田芳光(「39 刑法第三十九条」「黒い家」「家族ゲーム」)
原作 磯田道史 『武士の家計簿「加賀藩御算用者」の幕末維新』(新潮新書刊)
出演 堺雅人(猪山直之)/仲間由紀恵(猪山駒)/松坂慶子(直之の母・常)/中村雅俊(直之の父・信之)/草笛光子(猪山家のおばばさま)/西村雅彦(駒の父)/伊藤祐輝(猪山成之)
メモ 2010.12.29(水)梅田ピカデリー
あらすじ
幕末の加賀藩。御算用者(経理)として代々仕える猪山家は、養子の父信之が如才ないなかなかの知恵者であったため下士から幾分出世し、禄も増えた。しかしその分、物入りとなり信之(中村雅俊)と常(松坂慶子)がふたりそろって、「明るいケセラセラさん」だったこともあり、直之の代には借金まみれで火の車。借金は、父子ふたりの年収の2倍にも膨れあがっていた。お家の一大事、存亡の危機と悟った直之は、面子を捨て、決死の覚悟で家財一式弁当箱まで売り払い借金返済にあてる。そして仕事に励み、懸命に家計の立て直しを図る。そして幼い息子には、ソロバンをビシバシ鍛え、「どぜう 三文」と家計簿をつける手伝いをさせる。
感想
「このデフレの世の中で、『倹約の映画』なんか作ってそんなんで、景気はどうなんの?」とか、「倹約しても教育(寺子屋とか塾とか)にはお金をかけるんかと思っていたら、親が教えるのか」とか幾分違和感と驚きがありはしたが、心が暖ったかくなり安心して(家族揃って)見れる作品。教育は大事だ。 手に職があれば、身を助けるんだよ。こういう家族が実り多い人生を送って幸せになり、国を支えみんなを支えるんだ。
太平楽な信之(中村雅俊)と常(松坂慶子)が面白い。いいな。
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1 HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS: PART I
2010年 イギリス/アメリカ 146分
監督 デヴィッド・イェーツ
キャスト ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)/ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー)/エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー)/トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)/イヴァナ・リンチ(ルーナ)/マシュー・ルイス(ネビル)/ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー)/ヘレナ・ボナム=カーター(べラトリックス・レストレンジ)/レイフ・ファインズ(ヴォルデモート)/ブレンダン・グリーソン(“マッド-アイ”・ムーディ)/ジョン・ハート(オリバンダー)/ジェイソン・アイザックス(ルシウス・マルフォイ)/ヘレン・マックロリー(ナルシッサ・マルフォイ)/ビル・ナイ(ルーファス・スクリムジョール)/ミランダ・リチャードソン(リータ・スキーター)/アラン・リックマン(セブルス・スネイプ)/ デヴィッド・シューリス(リーマス・ルーピン)/マギー・スミス(ミネルバ・マクゴナガル)/ロビー・コルトレーン(ハグリッド)/ジュリー・ウォルターズ (モリー・ウィーズリー)/マーク・ウィリアムズ (アーサー・ウィーズリー)/ジェームズ・フェルプス (フレッド・ウィーズリー)/オリバー・フェルプス(ジョージ・ウィーズリー)
メモ 2010.12.22(水)梅田ブルク7
あらすじ
最終章第七作の第一部。最終決戦への序章だ。第二部は来夏の公開。
ヴォルデモート(レイフ・ファインズ)を倒すために後5つの“分霊箱”を探し破壊する旅に出たハリー、ロン、ハーマイオニーの3人。思春期真っ只中の3人は、厳しい旅でホルモンが暴れ出す。
感想
主役3人+ドラコ+もろもろの子役者を変えずに七作を描ききる、という壮大な計画の最終章第一部。
全体にダークでおとなっぽい作りだ。ルシウス・マルフォイの落ちぶれ貴族ぶりといい、今までのようにエピソードを詰め込まず、とても丁寧に作られている。作者の世界観をじっくり描いていると思う。初めてこそばさを感じずに鑑賞できた。
地味なんやけど、シリーズ最高の出来やと思う。
原作は、ハリーたちを描いていると見せて、実はセブルス・スネイプ(アラン・リックマン)の物語なんだとさぼてんは思っている。パート2はスネイプの物語なのか、ハリーたちの物語なのかどっちなんだろう。期待高まる。
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ルイーサ
2008年 アルゼンチン/スペイン 110分
監督 ゴンサロ・カルサーダ
キャスト レオノール・マンソ(ルイーサ)/マルセロ・セレ(管理人ホセ)/ジャン・ピエール・レゲラス(オラシオ)/エセル・ロホ(往年の女優クリスタル・ゴンサレス)
メモ 2010.12.10(金)梅田ガーデンシネマ
あらすじ
アルゼンチンのブエノスアイレスで暮らしているルイーサは、猫のティナとふたり。生活はハンを押すように毎日決まっている。朝はバスでメモリアルパーク(墓地)に向かい3時半まで退屈な事務をし、その後は往年の女優クリスタルの家に通い留守番だ。ところが、ある日突然なんの前触れもなくふたつの仕事をリストラされてしまった。そしてティナも天に召される。ティナを火葬にしたいが、約束の退職金も出ず、生活もままならない。そして、電気も止められた。
感想
だいぶ風変わりな、味のある映画やったな。
映画を観る前に、↑の写真を見て、食い詰めたルイーサは、「人生に乾杯!」や、「狼」みたいに銀行強盗に走るのかと思った。へぇ。こんな展開なのか。日本人にはちょっと思いつかないかも。だいたい60歳がヒロインの映画はわが日の丸国ではできない。 お話は、ラテン気質っていうのかな、根っこは楽天的で明るい。。。というか、そうでもなけりゃ、やっていけないちょっとクレイジーでたくましい世界。