2010年4月の映画  戻る


プレシャス Precious
   サンダンス映画祭グランプリ
   トロント国際映画祭観客賞
2009年 米国 162分
監督 リー・ダニエルズ
原作 サファイア「プッシュ」
脚本 ジェフリー・フレッチャー
キャスト ガボレイ・シディベ(プレシャス)/モニーク(メアリーアカデミー賞助演女優賞)/ポーラ・パットン(レイン先生「デジャヴ」)/マライア・キャリー(ワイス)/レニー・クラヴィッツ(看護師ジョニー)
メモ 2010.4.24(土)TOHOシネマズ梅田
あらすじ
1987年のNYハーレム。16歳のプレシャス(貴い)は巨漢。巨漢で目立たないが、2度目の妊娠中。ふたりとも父親の子だ。学校では一番後ろの席に座っているお客様。アルファベットさえ満足に読めない。最初の子はダウン症、家では鬼母にこき使われ(性的にも使われているらしい)、16歳にして人生八方ふさがり。光明は何処にも見えない。
感想
母メアリー(モニーク)の言い訳独白がすごいよ。「幸せを求めて何が悪いの」は、恋愛至上主義者に感想を聞きたい。
 
プレシャスは、辛いシビアな現実を、マッチ売りの少女顔負けの想像力で脳内をバラ色にする才能の持ち主。そのイマジネーション力を父や母への復讐というマイナスには使わない。良い先生に出会い、字を覚え文章を書く事で道が開いていく。貝のようだった心も開いていく。観客にあまり感情移入させない演出がたくみ。子供を捨てない姿があっぱれだ。
 
あんなおっとりした授業で、いずれは高校卒業の資格がとれて大学も夢じゃないのか。大都会で恵まれているとは言え、アメリカの教育って弱者救済のすばらしい制度だな・・・・と思ってしまう映画であった。若い人に希望を与えている。それに比べて日本国は・・・
センター試験で十何科目を突破しても、大学院でカリカリ勉強しても、就職さえままならない。年寄りがのさばり黄昏ている。間違っていると思う。
お薦め度★★★1/2戻る

アバター AVATAR
2009年 米国 162分
監督・脚本 ジェームズ・キャメロン
撮影 マウロ・フィオーレ
音楽 ジェームズ・ホーナー
キャスト サム・ワーシントン(ジェイク・サリー)/ゾーイ・サルダナ(ネイティリ)/シガーニー・ウィーヴァー(グレース)/スティーヴン・ラング(大佐)/ミシェル・ロドリゲス(トゥルーディ)/ジョヴァンニ・リビシ(パーカー)/ジョエル・デヴィッド・ムーア(ノーム)/CCH・パウンダー(モアト)/ウェス・ステューディ(エイトゥカン)/ラズ・アロンソ(ツーテイ)
メモ 2010.4.17(土)TOHOシネマズ梅田
あらすじ
元海兵隊員のジェイク・サリーは、双子の兄が強盗に殺されたため宇宙に飛ぶことになる。兄が関わっていた仕事には、DNAが同じ俺が必要らしい。足を負傷し車椅子の俺は、金のためにその仕事を受けた。異星では、先住民の聖地に貴重な資源が眠っていて、俺はその先住民の中に入り込んで、情報収集するスパイ・・・なんだと思う。が、人生一寸先は闇。美しい地と美しい娘のとりこになり、ミイラ取りがミイラになるのよ。村には小難しい縛りもないし。
感想
3Dで観る映画  ・・・・金かかってまっせ。 悪役もしぶとくて良かったな。ひゅーんひゅーん飛ぶのがかっこいいねん!!! アニメとの境界線がなくなってきたみたい。
 
しかしやな。いやはや。
こんな贅沢慣れてしまってええんやろうか。映像を見ながら不安になる。これ以上に刺激を求める体になったらどうしよう・・・・。
 
お話は「ソルジャー・ブルー(1970)」「小さな巨人(1970))」「ラスト・オブ・モヒカン(1992)」「ダンス・ウィズ・ウルブズ(1990)」といったネイティブ・アメリカンさんごめんなさいの映画・・・かと思った。
 
昔ね、NHKをつけたら、レニ・リーフェンシュタールの写真集『NUBA ヌバ』の紹介をしていた。スーダンの消えゆくヌバ族の写真集で、この映画を見て思い出したよ。体に描く文様の美しさからかな。
お薦め度映像は一見の価値アリ★★★★★戻る

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々 PERCY JACKSON & THE OLYMPIANS: THE LIGHTNING THIEF
2010年 米国 121分
監督 クリス・コロンバス
原作 リック・リオーダン
脚本 クレイグ・ティトリー
キャスト ローガン・ラーマン(パーシー・ジャクソン)/アレクサンドラ・ダダリオ(アテナの娘アナベス)/ブランドン・T・ジャクソン(守護者グローバー)/ピアース・ブロスナン(ケイロン)/ショーン・ビーン(ゼウス)/キャサリン・キーナー(ジャクソンのママ)/ケヴィン・マクキッド(ポセイドン「ローマ:ルキウス」「グレイズ・アナトミー5:オーウェン」)/ジェイク・アベル(ヘルメスの息子ルーク)/ユマ・サーマン/スティーヴ・クーガン(冥界の神ハデス)/ロザリオ・ドーソン(冥界の女王ペルセポネ)/ジョー・パントリアーノ(ママの再婚相手ゲイブ)/メリーナ・カナカレデス(女神アテナ「CSI:NYステラ」)
メモ 2010.4.3(土)TOHOシネマズ梅田
あらすじ
メデーュサの首をとったペルセウス、ヒドラを退治したヘラクレス(ハーキュリーズ)、トロイア戦争のアキレウス(アキレス)。英雄はいずれも半神半人であった。かつて、神は密かに地上に降りてみさかいなく恋をしていたのである。
 
ところがそれは神話の時代だけではなかった。今も神と人のハーフは存在していたのよ。しかし、天上の最高神ゼウスは、「人の暮らしに慣れ親しむと、それはもはや神ではない」と、父母たる神が子どもたちと接することを禁じた。
 
という事情をつゆ知らず、ポセイドンの息子ハイスクール生ジャクソンは、水の中にいると心が落ち着き、幸せだ。地上だと識字障害で悩んでいる。そしてハハは、臭くてだらしなくて怠け者の男ゲイブと暮らしている。訳わからん。学校からギリシャ展に行ったら、センセイが突如変身して、ジャクソンに襲いかかり「ゼウスの雷はどこ?」と詰め寄るのだ。これ、なんなん! 訳わからへん!
感想
出色のオープニング。すごくいい。それと、ヒドラとのガンガンしたの戦いがいいな。
 
いつからオリンポス神殿は、北米大陸上空に引越しエンパイアステートビルがその入口になったん? 冥界の入り口はハリウッドかい、わざわいはヨーロッパ、アジアを経てアメリカに迫ってくるの? と「地上も上空も世界の中心アメリカ」の確信犯は笑える。お気楽に見れて楽しかった。
 
「Mおばさん」に笑った。この人だったの。なるほど。
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