モンタナ、ワイオミング、アイダホと3つの州を巡って探偵仕事を探すがままならなかった
赤毛の俺たち兄弟はひょんなことから、サザン・パシフィック鉄道の保安係に雇われることになった。これが山ほどの厄介ごとのはじまりだったのよ。。鉄道会社は《懲らしめ団》と名乗る強盗に襲われ続け、困りきって(たぶん正気をなくして)俺たちを雇ったんだ。保安係267と268の兄貴と俺は、シカゴとオークランド間を運行する特別列車、パシフィック・エクスプレスに乗って、オグデンからシスコに向かう。が、列車に乗った途端、兄貴のグスタフの体調が悪くなったんだ。
感想
列車内という密室ながら、前作より動きがあってスピーディでさぼてんは1作目より面白かった。西部開拓終焉の時代(1893年)のカウボーイの哀愁と、新しい世紀への期待がないまぜになりながら物語は軽快に進む。
兄貴の体調がすぐれないという工夫で、ドジを踏んだり、快刀乱麻と謎が解き明かされず「話しを長引か」せ、それがまた兄弟の関係を深くさせた設定が面白い。 (・・・・・しかし前作といい、トイレがよく舞台になる小説だな)