日日雑記 November 2002

12 冬がやってきた、石神井書林の目録

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11月12日火曜日/冬がやってきた、石神井書林の目録

更新メモ:戸板康二ダイジェスト(#011)

戸板康二ダイジェスト、書きたいことが溜まっている。
今月も性懲りもなく、更新を重ねていきたいところ。



先月25日、歌舞伎座の千秋楽『仮名手本忠臣蔵』を通し見物して大興奮、
いつも思うことだけだど、歌舞伎は同じ演目こそ見るごとに面白さが増す。
それにしても、なんて大充実の時間だったこと!

が、興奮しすぎたせいか、そのあとすっかりタガがゆるんでしまい、
ひどい風邪をひいてしまい、ひどいことになってしまった。
先週の三連休コンコンと眠り続けて、やっとのことで快方に向かった。
連休の最終日の夜、サントリーホールへ出かけて、
「ポリーニ・プロジェクト」の公演でブラームスの合唱曲を聴いて、
まさしく生命が延びるよう、モクモクと体調が回復して、
風邪が全快して、ああ、健康って素晴らしい! と、
気分はちょっとした厄払い。もう風邪などひきませんように。

気がついてみると、立冬が過ぎていて、一番好きな季節がやってきた。
夜更け、ソファでお茶を飲みながら、圓生の『淀五郎』を聴きつつ、
桑原甲子雄の写真集を繰っている時間のこの至福ッ、と、
冬ごもりの幸せを噛みしめた先週だった。

最近ソファで眺めている本のなかの1冊が、先日届いた石神井書林の目録。
いつもながら、字面を追っているだけで、とても楽しい。
「雑踏のモダニズム」というページを特に熱心に眺めるのだけれども、
今回の目録では、「モダニズム詩」のコーナーにも釘付け。

と、石神井書林の目録を眺めているうちに、急に西脇順三郎のことが気にかかって、
世田谷文学館で展覧会をしていたのを思い出し、確認してみると、
先週の連休で終了していて、ああ遅かりし、残念なことであった。
でもでも、もうすぐ、第4回世田谷フィルムフェスティバルが開催、
今回のテーマは「ニッポン・ミュージカル映画の世界」だなんて、まあ、たのしみ!
世田谷文学館には一度も行ったことがなかったのだけれども、
このところ夢中になっている野上弥生子さんも成城の住人だったとのことで、
野上弥生子に関しては大岡昇平が印象的な文章を書いていたことも記憶に新しい。
と、急に、世田谷文学館行きが楽しみになってきた。

ほかにも、出かけたい展覧会が目白押しで、観たい映画もたくさんある、
風邪などひかないように、気をつけよう。

などなど、字面を追っているだけでも楽しい石神井書林の目録なのだが、
毎回必ず1冊は申し込んでしまって、
今回もずっと欲しかった本を1冊だけ申し込んだ。無事、届くかな。





  

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