トスカーナの田舎町 コルトーナ
アレッツォからプルマンで1時間。オリーブ畠に囲まれた丘の上に、コルトーナの町があります。
中世そのままの石壁の家並みが丘の中腹に張り付いたような、小さいけれど美しい町です。
町の中心広場からどこへ行くにも石畳の坂道や長い階段を上り下りしなければなりませんが、町から見下ろすトスカーナの田園風景は素晴らしい。
誰もいない美術館でフラ・アンジェリコの「受胎告知」を独り占めして出て来たら、濃い霧が、つい数メートル先のドゥオモの姿を隠していました。
通りに出て来た人々が囁く“nebbia”…イタリア語で“霧”という意味のこの言葉を聞くと、コルトーナの深い霧を思い出します。