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TOKYO POETRY READING Vol.4

−光があるから 光があるなら 光を感じる−

たぐち ふとし


1
pーマン

pーマン
なんでピーマンっていうのかな
pーマン
だれがピーマンってつけたのかな
pーマン
ビーマンじゃだめかな
pーマン
ちゅうごくごでピンジャオっていうんだよな
pーマン
うまいよな あまにがく
pーマン
きれいなみどりしているね
pーマン
ツルンっとしたはだだね
pーマン
いかしてるよ そのでこぼこ
pーマン
たまらないな きみのうちがわ
pーマン
pーマンはピーマンだよな
pーマン
pーマン
なんでピーマンっていうの
pーマン
ふしぎななまえ
pーマン
いまさらながら へんななまえ
あっpーマン
ごめん
pーマン
いただきます
pーマン
ありがとう


2
ボンヤリ海を街の風景を人や車の流れを見る
そんな風景を見る人から強烈な意志を感じる

ボンヤリ
海を
街の風景を
人や車の流れを
見る

そんな
風景を
見る人から
強烈な意志を
感じる


3
彼女らが今座るベンチに

彼女らが今座るベンチに僕が座っていたなら
彼女らがそのベンチに座っていないわけで
彼女らがそのベンチに座っているのなら
彼らがこうしてよってきて話しかけるわけで
どこかへ行こうとかカラオケをしようよとか
お互いの愛称を伝え合ったりとか
ヘラヘラしたりとか
するわけで
結局このベンチでの出会いでこれから一緒にどこかへ行くかして
また、その中でいろいろな会話をしたり
また、その中でいろいろな経験したり
これから付き合う様になるのか果ては結婚するのかわからないけれど
これからいろんな思いが生まれたり
これからいろんな行動を共にする
そう、二人でドアを閉めて
二人でドア開けたり
また、これからどこかいかなかったとしてもそれはそれで
このナンパの時が流れたわけで今年の6月26日の午後6時46分は
そういった時を共にしたわけで彼女が今座るベンチに僕が座っていたのなら
おそらく彼らは彼女らに出会わなかったわけで
 生かされて
けれど話そうとしなかったら繋がろうとしなかったら
彼らは彼女らとのその時は生まれないわけで
それはいうまでもないことであるが
つまりそのそれ以前はどうかということでもある


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