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ここ数年映画館から遠ざかっています。
自称、映画狂だった20代半ば、特にラテン映画に魅せられ、キューバまでラテンアメリカ映画祭へと、(フランスへと飛んだサッカー日本代表のサポーターのように)飛んで行き、映画館の数の多いのと建物の大きさにすっかり感心させられたのも、ずいぶん昔のような。
ではもっと前は、子供のころはどうだったか、映画だって、テレビだって、全部マンガで、食い入るように観ていたかな。
過ぎてしまうと、すべて記憶のなかだけのものになってしまう。
もう一度確認したくて、ビデオを借りてみる。
最近、自分を映画の魅力へと引き込んだ、十年ほど前の「童年往事」という台湾映画をまた観たくて、近所のレンタルビデオ屋に行ってみた。そこで3年ほど前にも、同じビデオを借りて観たことがあった。
棚になかったので、店の人にきいてみたら、親切にも、いろいろ調べてくれて、なんとそのビデオは出てません。どこのビデオ屋に行ってもないはずです。と、ていねいに答えてくれた。
これはもう完全に、記憶の中だけになってしまった。
次々とビッグな映画がアメリカからやってくるので、レンタルビデオ屋の棚では、いつまでも回転率のよろしくないものは居場所を失うらしい。
映画だって商品、消費材なのか。
あたりまえだけど、それとは関係なく記憶、思い出の中に映画は存在しているようだ。
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