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いま日本で人気の金城武が有名になったのは、この映画からといっていいだろう。
それはさておき、ぼくは、「恋する惑星」を観て、香港はおもしろそうだ、行くぞ! と思った。
この映画では、二つの男女のストーリーが前半と後半で別々に展開される。この二つがどう関連しているのか、いまだによくわからない。ぼくには、前半の金城武とブリジット・リンのストーリーよりも、フェイ・ウォンとトニー・レオンの後半のほうが印象に残っている。バックでかかる音楽─特に、ママス&パパスの「夢のカリフォルニア」、そしてフェイ・ウォン自身の「夢中人」─とスピーディーなシーンが、実にいいコンビネーションなのだ。重慶マンション(注)のごちゃごちゃした多国籍のちょっと怪しい雰囲気、中環(セントラル)の裏通りの屋台…音楽にのってそんなシーンを見ていると、香港への欲求がどんどんふくらんでくる。
それで翌年香港へ行った。もちろん、「恋する惑星」の舞台となった重慶マンションに行ったり、中環の“世界最長エスカレーター”に乗ったりしたのはいうまでもない。
(注)重慶マンション:九龍半島の繁華街・尖沙咀(チムシャツイ)にある有名な雑居ビル。原題の「重慶森林」の由来はここ。
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