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最近、映画を観てつまらないと思うことが多くなりました。ドキュメンタリー映画以外は、しょせん虚構の世界ですが、虚構を描いていてもその中にリアリティや整合性が感じられる映画が少ないように思います(大作や話題作は、キャスティングや特殊効果でもっているという感じ)。でも、「グッド・ウィル・ハンティング」は、最近の映画の中で久しぶりにウーンとうなることのできる、納得の映画でした。
優れた頭脳(天才的な!)を持ちながら、心を閉ざしている孤児ウィル・ハンティングにマッド・デイモン(この作品の共同脚本を担当、アカデミー脚本賞)が扮し、心に傷を負った心理学の大学講師ショーンにロビン・ウィリアムス(アカデミー助演男優賞)が好演。
二人の交流(このやりとりが面白い)を通して、なんでも論理で説明づけようとする扱いづらい青年ウィルがショーンに心を開いていくプロセス、また友人のウィルに対する接し方などを観ていると泣けてくるのです。パンフを買わなかったので詳細は忘れてしまったのですが、詳しい内容は、ぜひビデオで観てください。
なかでも良かったのは、人と人のコミュニケーションの危うさと難しさです。感じていることや思っていることをうまく言葉にできない私と、ウィルの姿を重ねて観てしまったのです(私はもちろん天才ではありませんが)。
映画を観るときはなるべく自分とシンクロさせないように心がけているのですが、このときばかりは映画の中に引き込まれてしまいました。
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