1977 750SS ヘッド分解
綺麗にバフが掛けられメッキされている ロッカーアーム
近来のザラザラメッキの物より 何か有機的に感じる
機械によって処理されている部品より 人の手が入っている物にはフォースを
感じませんか?
完全にベタ当たりしている 触れると淵が盛り上がっているのが解る
INは両方共に状態が悪く フェイスカットで修復できるのだろうか?
ホリゾンのEX側が こんなに汚れていた クランクカバー内はあんなに綺麗だったのに
何があったのだろう?  排ガスがバルブガイドから吹き抜けていた?かな?

開けシムがどれも 非常に薄い物が選ばれていた 調整時に選ばれた物なのだが
薄いシムは割れやすく 非常に危険である
ベタベタに広がった当たり面
シートの色が違うので オリジナルのバルブシートでは無いとの事

カム山に うっすらラインが入っていた
メッキが剥がれていないので 問題なし

推測
確かに このベベルは開けられている
あけた理由は 無鉛ガソリンに対応させようと シートリング交換を行った
内撚機屋が シートカットを深く切りすぎたため
メカは薄いシムを使わざる得ない状況で 更に シート交換によるシートの沈みを
計算せず組み上げた為に 開けクリアランスは無くなり 締めもブカブカになって
しまったのだろう
三つ有る カムベアリングの真中の物です
見た事のないメーカーで[FAG]と有ります クラスはC3で適応品です
後で調べると ヨーロッパの巨大ベアリングメーカーでした
カムは分解されていなく このベアリングはオリジナルですから
[SFK]だけでなく[FAG]も工場では使われていたのでしょう
カムホルダーのベアリングの奥の部屋に オイルが上がってきてカムシャフトの
中に 導かれるのですが  
ベルトエンジンは片面オイルシールのベアリングによって 部屋を仕切っているのに
比べ ベベルはカムの先端を 更に狭い部屋に入れることによって
カムシャフトにオイルを供給していました
何か問題が起こっていたと思われる ホリゾンピストン
カーボンを掻き落とした状態ですが アルミが腐食しています
何がいったい起こっていたのでしょうか??

ピストントップには サイズが刻印されていました
バルブガイド
これはお店で製作した物で ポートへの飛び出しを嫌いショートサイズで
シールが新旧兼用の物です
新バルブシールは頭に彫られた段に 被せるように装着します
旧バルブシールはガイドの中に彫られた溝にOリングを 入れます
バルガイド製作時には 新シール対応のガイドにしているそうです

旧バルブシールはバルブステムに常に触れているので 
バルブガイドとバルブステムのガタが解り難くなっています
正常なガイドとステムのクリアランス状態は ガラスの注射器似た
機密性を持っています
はい ガラガラの一台の出来上がりです

部品は内撚機屋さんに向いました
さて あのシリンダーがどうなるのか? バルブは?  報告を待ちましょう

400SSから見る ベベルヘッド

デスモ機構については 何ら変わりない
今 知らないのは ベベルギアのスラスト調整の感じだ
30年も前に完成された構造と同じ機構を 私も所有しているのも不思議な感じだ
当時は 画期的なバイクだったことを納得する

このベベルの時代に 現在の鋼材と日本の工作機械が投入できていたらと
むりな 空想を巡らしたりしている
続く
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