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カミュは引き摺られて、ロープに手を突っ込むのが精一杯だった。 着いた先は汗臭い水夫たちの部屋。ほとんどが出払っているらしく、部屋には4、5人が残っていた。 二人の男に手荒に引き摺られ、転げながら階段を降りた。 部屋に着くなり投げ飛ばされ、壁で体を打った。 「この時化で何をしていた?」 「俺たちもな、これが商売なんだ。悪く思うなよ」 そう言うと、一人の男が金目のものを物色し始めた。 ボディチェックでズボンのポケットの硬いものに気付いた。 「なんだ、これは」 ポケットからもぎ取ったそれは、カギだった。 「おい、これ」 「倉庫のカギじゃねえか、1時間ぐらい前にビルが持ってったぜ」 「お前、あいつをどうした!?」 「行って調べろ!!」 一人の水夫が部屋を飛び出していった。 「お前、まさか」 残った水夫は黙っているカミュを睨み始めた。 |