シャッセール

   フランス政府が極秘裏に設立した対特殊犯罪組織。その名は「狩人」を意味する。ルネ・カーディフエリック・フォーラーが所属している。警察組織の活動の枠を超える事件(例えば全世界的な密輸ネットワーク)の摘発と撲滅を目的としており、その活動の範囲は国内だけにとどまらない。所属する捜査員は皆特殊戦闘教練を受けており、現場の判断による強制捜査権をはじめとした独自の警察権をもっている。それだけに出動の承認は慎重に検討されなければならない。同様の性質を持つ各国の対特殊犯罪組織との連携も持っており、かつては日本のID5とも合同捜査を行なったことがあるといわれている。しかし互いのプライドなどから基本的にはこういった組織はそれぞれ単独かつ独自に捜査を行なうのが普通のようだ。
   彼等が取り扱う事件はその特殊性から、たとえ解決されたとしても社会の秩序を守るため、一般に報道されることなどは一切なく、よって彼等対特殊犯罪組織とそこに所属する捜査員がその存在を明らかにされることは有り得ない。よって捜査員も家族にさえ自らの職務を公にすることは許されず、表向きのなんの変哲もない「市民」としての顔を持っている。
   シャッセールは世界でも有数の対特殊犯罪組織でありその歴史も長い。一説には1945年のパリ解放の際にシャッセールの尽力があったともいわれているが、その真偽は定かではない。
   昨今は主たる捜査対象を国際犯罪組織バイオネットに据え、他国の対特殊犯罪組織とも連携し、目下その撲滅のために昼夜を問わず奮闘しているが、バイオネットのその巨大な組織体と、かつてないほどの不透明性、更にはバイオネット傘下の多くの犯罪組織の有形無形の妨害によって捜査の進展ははかばかしくはないようだ。