日本長生医学会北海道連合会
平成19年度第48回夏季研究会報告書

大村 和彦

日本長生医学会北海道連合会
会   員   各   位

酒井隆光先生のプラーナを受け継ぐ直弟子、ご家族、参加者が一体となり在りし日の恩師を偲び、第48回夏季研究会の幕が開きました。

長生医学の基本であり、故酒井先生が「偉力」と称したプラーナを原点から掘り下げていくにつれ、数千年の歴史を持つヨーガや気功法の観点からも、長生呼吸法は病気を治す最も効果的、かつ理に適った方法だということが明らかになりました。

ヨーガ、気功、長生医学のプラーナは、発生した時代や地域が違うにも関わらず、信心を基盤とした共通の教えがあることを知り、私は長生医学の医療システムを構築している深遠な理念を再認識することが出来ました。

言葉で表現することが難しいプラーナを渾身の熱弁で伝えてくれた講師はもとより、諸先生の熱心な傾聴姿勢は研究会の質を大いに高めてくれました。そして研究会を影で支えてくれた運営委員に心より感謝致します。

霊肉救済の崇高な道を歩まれる、かけがいのない同志たちに敬愛をこめ、報告書を届けさせていただきます。

日本長生医学会北海道連合会会長 大 村 和 彦
役       員      一      同


(敬称略、順不同)

研究会名:日本長生医学会北海道連合会 第48回夏季研究会
〜プラーナin北海道2007〜

期 間:平成19年 7月1・2・3日(日・月・火)

会 場:定山渓ホテル(札幌市南区定山渓温泉西4丁目)

会 費:
二泊 27,000円、一泊 13,500円
日帰り(昼食・宴会・入浴・部屋含む) 8,750円
研究会のみ聴講 無 料

出席総数:64名 (北長連会員 40名、特別参加者 21名、招請講師 3名)
2泊3日コース:52名
1泊2日コース(2日/3日):5名
日帰りコース:4名
研究会聴講コース:3名

日  程:
【7月1日(日)】

  • 開会式
  • 故酒井隆光先生を偲ぶ会
  • 臨時総会
  • 懇親会
  • 北長連シアター

【7月2日(月)】

  • 特別講演1『気功とプラーナ』 師の公案に応えるー私と長生  砂川 清照
  • 記念写真撮影
  • 特別講演2『ヨーガとプラーナ』   高木 史子
  • 基調講演 『長生医学とプラーナ』 柴田 修伽
  • 懇親会

【7月3日(火)】

  • 特別講演 『長生上人のプラーナ』〜妙在一心〜  大村 基實
  • 長生学園便り  藤村 治男
  • 閉会式


酒井隆光先生 偲ぶ会を企画進行させて頂いて

日本長生医学会北海道連合会副会長  大 平 宏 一


今年1月1日午後9時頃、先生の訃報が私の下に届きました。

元旦、地方へ就学している息子と娘を含め家族6人で団欒の中、その知らせは私の脳天を貫き「とうとう来るべき時が来たのか」と言う思いの中で、門下生に連絡を付け村中北長連会長にお知らせをして、夜明けを待って妻と二人車でわが師の眠る札幌に向け雪道を走ったので有りました。


2日の夜は、20名余り門下生が道内、本州から集り先生をお守りしながら一夜を語り明かしました。
話に出る事は、先生に怒られた事、指導を受けたこと、治療室での先生、夜の勉強会での先生、一緒に遊びに出たときの先生、思い出話は尽きなくご遺体を傍らに涙あり、笑いあり、よく考えれば不謹慎な感じもしますがひとつの思い出話が出るたびに、「先生が笑っているよ、怒っているよ、にがむしをかんだ顔して困っているよ」など、まるで皆わが父を語るように雄弁で有りました。

火葬場に何とか駆けつけて来た、岡山の後輩が先生最後のお姿にお目に掛かる事が出来深々と頭を下げた姿が涙を誘い、ご親族のご好意でお骨を拾わせて頂き、忌中引きの為戻ろうとバスを待っていた時、福岡の後輩が掛け付けて来ました。
一日に逝去され密葬を終える三日間、北は上川士別から南は福岡まで門下生が集まる事が出来たのも、亡くなられる時まで思慮深い先生のお力と門下生皆感謝申し上げ、ご恩を頂いた感謝の気持ちを如何に表すかと言う事を一人一人深く考えさせて頂いた貴重な時間で有りました。

それから本葬までの十日間、ご親族の意向を受け電話、ファックス、メールなどを駆使して本山、各教会、会員諸先生と連絡を取り準備を進めて参りました、当日朝集った門下生、司会者、葬儀社、ホテルの担当と打ち合わせをし、その最後に「酒井隆光先生最後の晴れ舞台です、ご会葬の皆様にくれぐれも失礼の無い様努力して下さい」とお願いをして本葬に臨み、皆様のお力をお借りして滞りなく本葬を終える事が出来ました。

前会長村中先生の任期中に夏研の場で酒井先生の偲ぶ会を行う事が決り、新会長大村先生より酒井門下で副会長の私に企画進行のご依頼が有り何のためらいも無くお引き受けした次第で有ります。
酒井先生のご遺徳をどの様な形で夏研参加の皆様に表して行くか、会長先生とメールのやり取りは数十回にのぼり、先生との思い出のスピーチ、ご生前の映像、研究発表に落ち着き門下生の中から人選を進めました。

私は意図を持って進めて行ったのですが、まるでどこからかの導きが有った様に落ち着く所に落ち着きまして、先生の妹さんの竹内先生から普段お聞きできない様な先生開業当初のお話を伺い、門下生一先生の指導を受けた大村真吾先生からは、慈愛と言う先生に与えて頂いた言葉の意味を聞く事が出来、24年にわたり先生のお側近くに居た酒井和男先生からは、先生最後の時のお話、先生のご遺徳とはどの様な物かと言うお話を聞くことが出来、それぞれ私には、涙なくしては聞いている事が出来ませんでした。
後半の研究発表では、若手の牧野先生、中堅の伊藤先生それぞれ先生の教えを忠実に大切にされ、現代に対応する様に自分成りに研究されているのがよく分かりました。

先生を偲ぶ会を振り返って見まして、先生の遺されたもの、ご遺徳とは何かに付いて私なりに考えてみました、先生はお話をされる際、いつも枕詞の様に「長生上人なかりせば、この酒井はここには居ません」と仰っていました、この言葉のお心は長生上人への敬愛の念と長生上人の教えを頂き、忠実にその教えを実践して来たからこそ、妻をめとり、子を生し、家を建て、多くの弟子を育て、ここにこうしていられるのも長生上人の教えが有ればこそだと言う感謝のお心だと思います。

さらに、そのご恩をどの様にお返しして行くのかと言う私達への問いかけの意味も含まれている様に理解しております。
真宗長生派の教義である「信心を決定して長生療術を施し霊肉を救済して社会福祉の向上に貢献する。」この教義の意味をもう一度心新たに深く皆さんと共に考えて行きたいと思います。
酒井隆光先生を偲ぶ会に際し皆様のお力添えに深く感謝申し上げます。

合 掌


第48回夏季研究会経過報告

(敬称略、順不同)

【第1日目】7月1日(日曜日)


11:00 夏季研究会運営委員会(3F すずらん)

大村基實 後藤義勝 浅井 威 村中 茂 大村和彦 大平宏一 平林数巳 
吉田 勇 伊藤厚雄 佐藤真澄 市村慎二 上田義博 福井 剛 楡木光信
藤本 隆 津山孝幸 牧野光宏 合田勝彦 谷本 巌 酒井和男 
(祭壇 酒井浩治 石川隆太郎 野本洋介)       [出席者20名]

11:35 役 員 会(3F すずらん)   出席者 同上

12:00 北長連50周年記念事業実行委員会(3F すずらん)  出席者 同上

12:00 受付開始(1F ロビー)

受 付  佐藤 真澄・市村 慎二・上田 義博・福井  剛・廣田 和秀

13:00 開会式(3F あかしや)

総合司会  北長連副会長 大平 宏一
1.着  座      
1.総  礼・六方段奉唱  

導 師

柴田 修伽
1.開会宣言  

札幌支部長

津山 孝幸
1.運営委員長挨拶  

北長連会長

大村 和彦
1.本部招請講師挨拶 日本長生医学会常任理事

長生学園園長

柴田 修伽
1.特別参加者代表挨拶  

京都府

西田 光宏

                     
13:45 故酒井隆光先生を偲ぶ会(3F あかしや)

コーディネーター 大平 宏一

追悼写真集「千の風になって」      製作 浅井  威
スピーチ「先生との思い出、ただ感謝」  竹内登志子 / 大村 真吾 / 酒井 和男


追悼映像「酒井隆光77年の奇跡」     製作 酒井 雅代

研究発表
「めまいの一症例」   牧野 光宏
「近年多いパソコン使用からくる頚肩腕症候群」 伊藤 厚雄
     

17:10 臨時総会(3F あかしや)

1.北長連50周年・札幌教会40周年記念行事について

a.実行委員会を設立

顧問:大村基實、後藤義勝  委員長:大村和彦  副委員長:浅井威、 
副委員長兼総務部長:村中茂  事業部長:平林数巳  財務部長;市村慎二
式典部長:大平宏一  編集部長;大村和彦(映像DVD 浅井威 佐藤公昭)  
会計監査:上田義博、福井剛 
各部長は、次回総会までに委員を決め具体的プランを報告する

b.日時:平成21年7月4・5日(土・日)

c. 会場:北海道大学学術交流会館


2.札幌教会について

主管者御逝去に伴う教会存続について北長連会員の意見を聞く。
満場一致で存続を希望。


3.その他

本部、会長がまとめた『大道をあゆむ』 希望者購入(一冊2,000円)
売上金は後日、本部より各支部、連合会に分配還元されます

17:30 入浴タイム(1F 大浴場)

18:30 懇親会 [テーブル料理](2Fレストラン トロピカル)

司  会 津山 孝幸

1.運営委員代表挨拶        北長連相談役 村中 茂
1.乾  杯               神奈川県 梶尾 茂
1.自己紹介
1.北長連句会審査発表       句会主宰 大村 基實
1.カラオケ

20:30 自由時間

研修室にて治療勉強会(5F ぼたん)
北長連シアター 21:30〜
「第47回夏季研究会 美瑛・富良野・旭川の旅」DVD鑑賞
 製作 浅井 威  カメラ 佐藤公昭  写真 後藤義勝  立ち見も出るほどの大盛況でした♪
「格闘技世界一決定戦(アントニオ猪木VSアンドレ・ザ・ジャイアント)」〜提供:後藤義勝
「ビートルズ来日講演」〜提供:浅井威   

 

【第2日目】7月2日(月曜日)

7:00 朝  食(2F芙 蓉)

8:45 お勤め(3F あかしや)          導 師 柴田 修伽

9:00 研 究 会(3F あかしや)         座 長 平林 数巳

特別講演1  「気功とプラーナ」師の公案に応える−私と長生

1、気を捉える    2、元極学(元極理論)の説明   3、遠隔療法について
4、最後に・・大切な心構え

長生医学認定師 中国元極学元極気功教師 砂川 清照

12:00 昼 食(2F芙 蓉)

12:45 記念写真撮影(3F あかしや)

13:00 研 究 会(3F あかしや)         座 長 平林 数巳

特別講演2   「ヨーガとプラーナ」

Tヨーガとは何か   Uヨーガ・セラピーのプラーナーヤーマ 

インド中央政府公認ヨーガ療法士
日本ヨーガ療法学会認定ヨーガ療法士
日本ヨーガ療法学会理事 高木 史子

 

15:00 休 憩

15:20 研 究 会(3F あかしや)         座 長 平林 数巳

基調講演    「長生医学とプラーナ」

日本長生医学会常任理事 長生学園園長 柴田 修伽

18:30 懇親会 [お膳料理](2F レストラン トロピカル)

司  会 津山 孝幸

1.乾  杯                     滋 賀 県 中内田周三
1.景品付イントロ当てカラオケ大会            津山 孝幸
1.恩 徳 讃
1.万歳三唱                    神奈川県 金子 国雄

 

20:30 自由時間

研修室にて治療勉強会(5F ぼたん)

【第3日目】7月3日(火曜日)

7:00 朝  食(2F 芙 蓉)

8:00 お勤め(3F あかしや)       導 師 柴田 修伽 

8:15 研 究 会(3F あかしや)      座 長 平林 数巳

特別講習会    「長生上人のプラーナ」〜妙在一心〜
日本長生医学会副会長 北長連顧問 大村 基實

10:15 閉会式(3F あかしや)  総合司会  北長連副会長 平林 数巳


1.着  座
1.講師総評       日本長生医学会常任理事 長生学園園長 柴田 修伽
1.長生学園便り                 長生学園事務長 藤村 治男
1.運営副委員長謝辞             北長連副会長 大平 宏一
1.閉会宣言                   空知支部長 牧野 光宏

10:30 解  散


平成19年度北長連句会審査発表(敬称略)

天位   運動会 声援だけが 先走り   浅 井   威
地位   熊啄木鳥の 木の音嬉し 春の味   大 平 宏 一
人位   うたた寝を 篠突く雨に 邪魔されて   市 村 慎 二
入選   草取りに 天を仰ぎて 父想う   近 藤 俊 之
    能を舞う 焚き木の灯り 夜桜に   平 林 数 巳
    同胞や 師の蔭偲ぶ 渓しぐれ   藤 本   隆
    新緑が 微笑みかける 北大地     黒 岩 昇 一
    年明けに 開祖待つ地へ 発つ導師   森 本 千鶴子
    夕立の 去りし歩道に 星光る   吉 武 ゆ り
    嗚呼戦友(とも)よ レイテの土に 砕くとも
御霊よ還れ故郷へ 
  梶 尾   茂  

<投 句 一 覧>

市 村 慎 二   人の身は たまゆらなれど はかり無し
大 村 和 彦   薫風に 命の躍る 綿毛かな
花言葉 健気とつけたし オジギソウ
近 藤 俊 之   暑寒岳 斑にまりて 夏近し
朝露を 集めて勁し 夏草や 
山 下 純 司   山うどの 旨さ知りたる 年の功
浅 井   威   衣替え ミニの長さを 目で測り
平 林 数 巳   新緑の 大地に佇(たたず)む ハナミズキ
木蓮の 優しいまなざし 鳥の声
能の舞 桜の花びら 月明かり 
清流の 水面に生える 山葵(わさび)かな 
渓流や 導く御魂 集う導師(とも)
伊 藤 厚 雄   運動会 五年男子の てる坊主
近 藤 三紗子   弥陀仏や 山畳なはる 花の色
山桜 斜面のもとに 触れもして
酒 井 和 男   師と弟子と 涙で囲む 父子(ちゃんこ)鍋
楡 木 光 信   早春を 五感で感じる 散歩道
散歩道る 春を目で聞き 皮膚(はだ)で聞き
吉 田   勇    五月雨の 波紋とともに 露天風呂
梶 尾   茂    手向け酒 ハイビスカスの 花の下
坂 谷 裕 司   中天を 声を弾ませて 初燕
渡 邊 高 延   爺にこり 孫の笑顔と 山躑躅(やまつつじ)
吉 武 ゆ り   閑古鳥 啼く間追い越し 蟻模様
膝丈の 子と手をつなぎ 歩む夏帯
天と地を 揺れる夏草 つないでる 
蝉時雨 北の時間を 刻みゆく 
庭先に 子どもら眺む 水鉄砲 
短夜に 鼓動重ねて 波うつ背 
横 澤 達 也   友がみな 我より偉く 見える日よ
近 藤 三紗子    弥陀仏や 山畳なはる 花の色
山桜 斜面のもとに 触れもして
酒 井 和 男   師と弟子と 涙で囲む 父子(ちゃんこ)鍋
楡 木 光 信   早春を 五感で感じる 散歩道
散歩道る 春を目で聞き 皮膚(はだ)で聞き
吉 田   勇   五月雨の 波紋とともに 露天風呂
梶 尾   茂   手向け酒 ハイビスカスの 花の下
坂 谷 裕 司   中天を 声を弾ませて 初燕
渡 邊 高 延   爺にこり 孫の笑顔と 山躑躅(やまつつじ)
吉 武 ゆ り   閑古鳥 啼く間追い越し 蟻模様
膝丈の 子と手をつなぎ 歩む夏帯
天と地を 揺れる夏草 つないでる 
蝉時雨 北の時間を 刻みゆく 
庭先に 子どもら眺む 水鉄砲 
短夜に 鼓動重ねて 波うつ背 
横 澤 達 也    友がみな 我より偉く 見える日よ


 <編集後記>

一日目 故酒井隆光先生の在りし日のお姿を拝見し 感謝
二日目 気功・ヨーガ知ってはいたが 初体験  感銘
      修伽先生の基調講演に学生時代を想い  感慨
三日目 大村基實先生のパワフルな講義に  感動 

報告書作成日 平成19年7月7日
北長連書記 吉田  勇
伊藤 厚雄

表紙写真撮影  後藤 義勝
報告書写真撮影 浅井  威

 

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