富山便りvol-15


コインランドリー

昔はコインランドリーというとどこにでもあるような普通の全自動洗濯機が並んでいて

家に洗濯機の無い人が利用するといった感じがあったが、

最近のコインランドリーは利用者を選ばないおしゃれなものとなってきているようだ。

洗濯機の大きさも3種類くらいあって、なんと羽根布団まで洗えるようだ。

なかでも一番びっくりしたのは、毛布が一度に6枚くらい洗える超でかい洗濯機があったことだ。

私は基本的にはドラム式の洗濯機が好きだ。

ドラム式洗濯機は洗剤も水も少なくてすむ上に、汚れをしっかり落としつつ

生地の痛みが少なくてすむのだ。

去年洗濯機が壊れたので家庭用の乾燥機付洗濯機を買った。

北陸は雨が多い上、うちはベランダというものもないので、外に干すのは勇気がいる。

いつ雨が降るかわからないのだ。

大阪で生まれ育った私は青空が見えていないと晴れているとはおもわないが、

このあたりの人は雨が降っていなければ、晴れているという。

どんより曇っていても、晴れているというのである。

それは晴れてるとはいわんやろと私がいうと、

なん、これは晴れとんがやという始末

たまたま青空が見えていても、みるみる灰色の雲が広がって、パラパラと雨が降るなんてことは

日常のことである。

家の中に干したところで、湿気が高いので、特に冬は洗濯物が乾かない。

乾燥機付の洗濯機を買うまでは、部屋の中にロープを張って、

エアコンガンガンかけたものだった。

干す手間と部屋にブラブラ洗濯物がかかって、うっとおしい思いをしていた頃を考えると

乾燥機付洗濯機はほおずりしたくなるほど、愛しいものだった。

しかし、去年買ったので、すでに型遅れになりつつあり7キロが最高に洗える量で、

しかも4キロ以上は乾燥機が使えないので、毛布を洗うのは不便だった。

私がはじめてコインランドリーに魅せられたのは、去年洗濯機が壊れた時だった。

購入してから3年だったので、壊れるとは思っていなくて、時々、電源が切れたり

入らなかったりするから、ただ単に接触が悪いのかと思っていた。

その時も毛布を洗おうとしていて、洗濯機の電源ボタンを押すと、ピカッと電源が入ったので

毛布を入れた。

スタートボタンを押すと調子よく動き始めたので安心していたら、あろうことか

洗っている途中で、電源が切れて、それからウンともスンともいわなくなってしまった。

止まってるよ〜洗濯機、マジ〜

と叫べど、すでに遅く、洗剤がついたままのビチャビチャの毛布を今更クリーニングに

出すわけにもいかないので、とりあえず、タライに移して、コインランドリーに行くことにしたのである。

タライに毛布を移そうとするが、水を吸って重いのなんのって。

やっとの思いで洗濯機から毛布を取り出し、コインランドリーに走ったのである。

このコインランドリーには特大の洗濯機特大の乾燥機があった。

とりあえず、この時はタライに移した毛布をなんとかすることしか頭になかったのだが、

注意書きにはコタツ布団なら4枚毛布なら8枚まで洗えると書いてあった。

うっそ、そんなにオッケーなんや〜

思わず叫んでしまった。

一回1500円、乾燥機を使っても2500円くらいで毛布が8枚洗える。

クリーニングに出すより、断然お得だし、もしかしたら、電気代、水道代、石鹸代、労力と時間を

換算すれば、家で洗うよりお得かもしれない。

私はコインランドリーがすっかり気に入ってしまったのである。

 

 

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