富山便りvol-11


2000年富山国体

今年、富山では国体があった。

富山県内すべての市町村で割り当てが決められ、大門町では相撲競技が行われた。

国体をはじめいろいろなイベントを行なう際にはどうしても人手がいる。

大阪ではボランティア団体や組織があるので募集すれば人手は集まる。

しかし、富山県の場合、人口が少ないので人手を集めるのが大変である。

私は我が強く、協調性に欠ける人間なので、みんなでなにかをやるということが苦手である。

スポーツにしてもバレーボールとかバスケットボールとか

団体で行なわなければならないものは苦手だった。

自分の思ったとおりに自分でやりたい人なので、人に指図されて動くのが嫌いなのである。

頼まれるのは嫌いじゃないが、自分が納得できない事はやりたくないと言う気持ちが

強く働くので、「はい、はい」と受け流す事が出来ない性格なのである。

おまけに思った事をすぐに口に出して言ってしまうという欠点もある。

自分では問題を起こす事を望んでいないのだが、人と衝突してしまうのである。

それを避けようとすると、ものすごく神経を使い、疲れ果ててしまうので

知らない人がたくさんいるイベント等のボランティア活動には消極的だ。

しかし、そんな私を今回の国体は放っておいてくれなかったのである。

あれよ、あれよという間にいつのまにか選手の食事をつくることになってしまった。

ここで断ると、もう村には住めないような雰囲気すら漂っているのである。

ボランティアは志願者という意味があり、本来自分がやりたくて参加することを言う。

金銭を目的に行動を起こすのではなく、自発的に参加するので金銭を伴わない事が

多いだけで、ボランティア=無償奉仕ではないと私は思っている。

役所にすれば国体開催にあたりボランティア募集と言った所で

人口そのものが少ないので必要な人手が集まらないせいか

婦人会なる村の組織に協力を依頼する。

依頼された婦人部としては協力せざるを得ない状況になって

各家を1軒1軒回って手伝ってくれるように頼む事になる。

頼まれた方もつきあいというものがあるから断れない。

その結果、なんとかして都合をつけてやるはめになる。

そのためにわざわざ仕事を休んだひともいたくらいである。

人がおらんねんやったら国体なんかせんといてよー

と叫びそうになってしまった。


 

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