シリアに行くまで-1


とにかく合格通知を受け取った以上、協力隊に参加する権利を得た。

合格通知を受け取るまで両親は参加することに反対していなかった。

なんと、合格するとは思っていなかったらしい。

協力隊に参加するまでは、私はいつも両親の手の中に居た。

生まれてから一度も両親に逆らった事がなかった。

ここでまた両親のいうことを聞いてしまったら、私は一生自立できないかもしれない。

私の人生なのに、いつも決定権は両親にあった

その為に嫌な事やうまく行かない事があるとすぐ両親のせいにしていた。

そんな自分を変えたかった。

そこから両親と私の家庭内戦争が始まった。

父親は「お前みたいに何にも出来ない娘を恥ずかしくて外にだせるか」と泣いた。

母親は「お父さんがあかんてゆうたらあかんねん、あきらめ」と私を説得しようとした。

弟は「どうしても行くんやったら家族を捨てる事やと思えよ」と言った。

母親は病気が完治していなかったから残していくのはつらかったけど、

今ここであきらめたら一生自分を変えられないと思った。

家族と口を聞かない日が続き、緊迫した硬直状態が続いていた。

訓練に入るまで、もうあんまり日もなかった。

勘当されても何をされても絶対に譲らない、もう家族を捨てるしかないと思った時

助け舟が出た。

母親の妹(私の叔母)が「賛成しといて、急に反対するのは兄さんと姉ちゃんが悪い、行かしたり」

と両親を説得してくれた。(叔母にはめちゃくちゃ感謝しています)

両親が折れてくれたので無事訓練に入ることができた。

 

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