語学研修ーハミディーエ


現地での語学研修の中でアウトドアレッスンなるものがあった。

要するに習ったアラビア語を実際に外で使ってみましょうというもので

語学の先生と同期と一緒にダマスカス市内に出た。

アウトドアレッスンは計3回あった。

行った順番は忘れてしまったが、スーク・ハミディーエ(市場)、アゼムパレス(昔の王宮)、

博物館、ハンドクラフトセンター(政府公認のみやげ物街)、カシオン山、

サルヒエ通り、ハムラ通り(ちょっとお洒落なショッピング街)と

ダマスカス市内で観光できるようなところが選んであった。

まずスークだが食料品をはじめ日用品からみやげものまでシリアで手に入るものは

ここに何でもそろっている。

小さなお店がところ狭しと並んでいて1日では回りきれない大きさである。

メイン通りの突き当たりにウマイヤドモスクという大きなモスク(イスラム寺院)がある。

ウマイヤドモスクに着くまでにメイン通りからは小さな通りがたくさん出ているが

(それがいろんなところでつながっていてまるで迷路のようである。)

アウトドアレッスンではメイン通りからウマイヤドモスクを外から見た後、

金スーク(金製品を扱っているお店がかたまっている)、香辛料スークを回った。

メイン通りにはみやげ物屋が多く並んでいたが、どの店もこれでもか、これでもか

というくらい商品を戸口に出している。

外国人が利用する土産物屋は日本のショーウィンドウ同様にきれいに

レイアウトしてあるが、市民が普通に利用する店では見栄えなど

全くお構いなしで「うちにはこんなものがあるぞ」というアピールなのか

とにかくいろいろぶら下げている。

ビックリしたのは靴屋で、クツを何足か一列につなげている上に

それをまるですだれのように店先にぶら下げているのである。

つなげてあるのはおもにサンダルではあったが、ディスプレイに凝る

日本とは大違いだった。

いや、感覚がちがうだけで、これは彼らの凝ったディスプレイなのかもしれないが。

光物が大好きな私は「おぉー店が黄金色やぁ」と金スークの前で釘付けになってしまった。

そこでも店にある商品が並んでいたが、これまた豪快なのである。

窓際に鉄の棒を何本か通してあって、その棒にブレスレットやネックレス

指輪などを通してある。

そしてシリアの光物は価格が明瞭である。

イタリアなど外国のデザインはデザイン料が高めに設定してあるが

値段設定は基本的にデザイン料プラス金の相場の値段かけるグラムである。

しかし、そのデザイン料というのがくせものだった。

これは店主が客をみて決めたりするので値切るとさがったりする。

香辛料を扱っている店では日本では嗅いだ事の無いような

強烈な匂いが立ち込めていた。

基本的にシリアでの買い物は交渉しだいではあるが香辛料や

食品などは値段が表示してあり、誰が買っても同じ値段のようだ。

スーク・ハミディーエは何時間いても飽きなかった。

その後、スーク・ハミディーエをぶらつくのが私の楽しみとなった。

 

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