先日、韓国人であるキム・ワンソプ氏の書いた日韓「禁断の歴史」という本を読んだ。
この本はSAPIOという雑誌に連載されたコラムをまとめた本のようだ。
2002年のワールドカップを境に日本と韓国は少しずつ距離を縮めているように思う。
1996年に私は友人と韓国に行ったのだが、その時は反日感情丸出しで、
「感じわる〜」を連発し、二度と韓国などいくものかと思ったのであるが、
近頃冬のソナタを初め、日本は韓国ブームである。
最近まで韓国で日本語教師をしていた友人に韓国人の日本に対する感情はどうかと聞いたら
私が経験したような居心地の悪さは感じなかったと言う。
私自身は韓国に対して敵意を持っていないし、友人もいるので、韓国と友好関係が築けるのは大賛成だ。
この本は日本と韓国の外交において、一筋の光が見えるような内容が書かれてあった。
著者は発禁処分を受けたり、投獄されたりしながらも、そういう圧力に屈せず、執筆を続けている。
現在は韓国内でも対応が軟化し、圧力を受けることなく生活が遅れているようだが、
なんにせよ、日本と友好関係を築こうとする人が出てきてくれるのはありがたいことだ。
この本には韓国と日本がお互いにどうすれば友好関係が築けるのかが書いてあったのだが、
私の感想はう〜ん、ええとこついてんのに、おしい〜っていう感じだった。
残念な事に著者の言いたいことは理解出来るが、著者は闇の権力をなめてかかっているというか、
目先の現象にとらわれて、真実が見えていないと思われる部分が見受けられた。
まさに戦争プロパガンダに騙されているとしか思えない表現があったり、
それはなんぼなんでも無理やろ〜と思われる部分もいくかあった。
その本の中で、日本は敗戦のトラウマから脱出し、軍隊を設立して、韓国と共にアジアの盟主として
リーダーシップを取っていくべきだと書かれてある。
軍隊を持つ普通の国家となり、世界平和のために積極的に貢献するべきだとも書かれてある。
うーーーーん、そうはいうけどさ〜
大戦前の日本はそう思って死力を尽くして戦ったけど、結局は世界で唯一原爆を2個も落とされ、
無条件降伏という屈辱を味わい、一緒に戦った当時の領土の民から現在も罵倒を浴びているんだよね〜って感じだ。
しかし、そもそも平和とは何なのだ?と私は聞いてみたい。
弱肉強食は動物の掟だが、それは種のコントロールのためだ。
ある種が増えすぎないように天敵が存在し、天敵がない種には共食いが用意され、淘汰されている。
それが自然界の調和を生み出して力の強いものは数が少なく、力の弱いものは数が多い。
その代わり異種間の繁殖はなく、同種だけでコミュニティをつくり、繁殖していく。
人間はせっかく神から考える能力をさずかったというのに、獣と同じような、淘汰の仕方しか出来ないのか?
いや、獣は生きていくための食料捕獲の手段として獲物を襲うだけで、我欲で獲物を襲ったりしない。
「逆らうから」とか「むかつく」みたいな理由で襲ったりしないのである。
繁殖期以外に交尾もしないから、今の人類は獣より劣っているんじゃないだろうか。
武力によってしか平和が保てないなんて、人間として恥ずかしくないのだろうか?
武力行使以外に平和への道はないのだろうか・・・・
今のところそれ以外に無いというのが現実であり、世界の常識だろう・・・・・実に残念だ。
そもそも、日本が軍隊を持つなど、不可能に近い。
戦争には大反対だし、出来たら武器も持ちたくないのだが、世界は野蛮人であふれているのが現実だから、
「日本も軍隊作って、野蛮人に備えなあかんのちゃうか?」と思ってしまうし、
最近の若者を見ていると自由と身勝手をはきちがえているバカがたくさんいるから
徴兵制で無理やり軍隊にでも入れて、根性叩きなおしたほうがいいんちゃうか?とも考えているが、
そのようなことを世界が(というより闇の権力が)認めるわけがないのだ。
なぜなら、アメリカ白人社会の中で嫌いな民族ナンバーワンの日本が軍隊を持つなど、
彼らにとってこれほど脅威な事はない。
叩いても、叩いても這い上がってくる日本人にうんざりしているのだ。
軍隊の設立は可能性としてゼロではないが、アメリカの下僕として永遠に誓いを立てるなら
認めてもらえるかもしれない。
しかし、軍隊を作れてもアメリカが戦争をする時には必ず最前線に送られる覚悟をしなければならないだろうから
口先だけ反戦を唱えているどっかの団体やそれに先導された国民の反対にあうだろう。
私は若い頃、刑務官になりたいとか、交通機動隊に入りたいとか、自衛隊に入りたいとか思っていたので
日本に軍隊が出来ることをなんとも思わないが、戦争がさけられるならそれが一番だと思っている。
中国は地理的に近い上に、日本に負けたというトラウマがあるので、絶対に反対するだろう。
日本が軍隊を持つことは中国の反日感情を刺激し、北朝鮮も黙っていない。
戦争で亡くなった人を弔うこと(靖国参拝)にすら目くじらをたてているのである。
日本人の中にも靖国参拝について反対している人もいるようだが、
戦争で亡くなった人は国家の犠牲者であり、平和を願って戦って亡くなった事を忘れている。
この本の著者はアメリカが戦争を引き起こしている本当の理由を知らないのではないだろうか。
この戦争はブッシュが引き起こしているようで、実はそうではない。
アメリカは闇の権力の最大の植民地であり、その方針に適当だったからブッシュが大統領になっただけで、
中傷されるネタに文盲だとか学習障害があるとかいわれる様な男が実力で大統領になれるような甘い国家ではない。
市民の政治に対する関心は日本よりはるかに高い。
ブッシュの後ろ盾になっている闇の権力の真のねらいは世界の社会主義化、あるいは共産化であり、
行き着くところは富を独り占めするための独裁体制である。
それを隠すために日夜プロパガンダを駆使して対抗勢力を削ぐ努力をしている。
アメリカが民主主義の国であるという幻想をそのまま信じているようではお話にならない。
戦争があると得をするのは誰か。その頂点にいるのは誰なのか・・・・・
人間は目的もなく行動を起こさないのである。
特に私が気になったのは、イスラムに関する認識不足である。
イスラムを懐古主義の自由を奪う宗教だと位置づけしている。
それに関しては間違っていると私は思う。
イスラムの根底にあるのは、自由と経済の発展と平等の思想があるからだ。
なぜ、イスラムが標的になっているのか、その理由がわからなければ正しい認識はできない。
ブッシュのイラク侵攻がイラクの解放だと書いてあり、医者の強制的な治療で患者のためだと例えていたが、
もう少し、お勉強してくださいと言わざるを得ない。
そもそもフセインの独裁政権を作ったのはアメリカだし、世界規模での迷惑なテロリストも何らかの形でアメリカのバックアップを受けていた歴史がある。
モスクでお祈りをしていたイスラム教徒をミシシッピー洲にある表向きCIAの施設に連れてきて訓練したり、
内戦に干渉して多数の武器を援助して、収まってきたら、それらを撤収せずに残している。
9.11がブッシュにとって幸運だったと書いてあったが、それすら仕組まれている。
アメリカがあんな大規模なテロを阻止できないわけがない。一般家庭に盗聴器を仕掛けることが可能な国なのである。
戦争の口実を作るために知っていてやらせたと考えるほうが妥当だろう。
闇の権力はみずからの目的のためには手段を選ばない。
自分たちさえ良ければ自分とは関係の無い人間がどうなろうとしったこっちゃないって感じだ。
彼らは暴力が世界を支配すると信じて疑わないし、権力を保持することを望んでいる。
また戦争くらいビッグマネーが動くビジネスは他にないのだから、戦争をしてもらわないと困るのである。
大多数の地球上に住む人間が戦争反対の声を上げているにもかかわらず、
何故か戦争せざるを得ない状態に追い込まれている現実がそれを物語っている。
いつか、世界が特定の一族の支配する人間牧場となり、、いつのまにか自分たちがその支配下に置かれ、
コントロールされていることに気付いた時にはすでに事遅しという未来が来ないことを
ただ祈るくらいしかできないと思う今日この頃である。
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