太刀打ちできん


相変わらず世の中は狂っているが、知れば知るほどブルーな気分になっていく。

先日、マジかよ〜と叫ばずにはいられない本を読んだ。

その本の題名は「真珠湾 日本を騙した悪魔」というもので2002年5月に発行されたものだ。

著者はジョン・コールマン博士という英国生まれで、元英国諜報機関将校という肩書きを持つ。

アメリカに在勤中、英王室と諜報機関が「300人委員会」を中核とする闇の世界権力の忠実な道具である事を知り

英国諜報部を脱出し、1969年にアメリカへ移住、後に帰化しており、執筆活動によって闇の世界権力の陰謀を警告している。

アメリカの歴史はその成り立ち自体が血塗られているが(原住民を虐殺し、土地を奪っている)

それでも、自由と平和を求めて憲法を整備した法治国家を作った。

民主主義をかかげ、独立を勝ち取って平和への道を歩こうとしていた。

この本によれば、アメリカが平和への道を踏み外したのはフランクリン・D・ルーズヴェルトが大統領になった時からのようだ。

この本は日本人を庇護する目的で書かれたものではなく、ルーズヴェルトとその一味がいかに邪悪で、

アメリカ国民を欺き、陥れたかを検証するもので、ルーズヴェルトはすでに死んでいるが、

米国憲法体制に対する国家反逆罪として弾劾しようとするものだ。

何故国家反逆罪なのかを検証するにあたり、パールハーバー(真珠湾攻撃)をあげている。

あくまでもアメリカ人として国家を愛し、真実を告げようとするものである。

この本の外国語訳は日本語だけだが、ドイツ人がこの本を読めば、ドイツ人も怒り狂うだろう。

今も知らないことがたくさんあり、無知な私だが、なんとなく世の中がおかしい原因を理解していた。

でも、証拠もなく、実体に触れることすらできないし、憶測だけで物事を判断するのは危険である。

私はどんな政治思想にも傾いていないし、ただ人間としての良心を心の支えにし、自分の感じたことを好き勝手に書いている。

勉強不足なのでまだまだ漠然としかわからないが、何か大きな権力によって世の中は無茶苦茶になっているくらいにしかわからない。

この本はその漠然とした私の憶測に決定打を与えるものだった。

その私の憶測とは、ある一部の強大な権力によって、世界は思いのままに動かされ、

しかも、その権力の保持者は私の哲学である自由、平等、博愛の精神からはかけ離れているということだ。

歴史は勝者によって作られていく。勝った者が自分の都合のいい様に伝えていく。

勝てば官軍」というやつだ。

歴史を遡って検証すると、その当時の価値観と現在の価値観が変わっていて、

実はとんでもないことが正論とされていることなど山ほどある。

この本の序章には「真珠湾、それは戦争プロバガンダの最高傑作」とある。

1941年12月7日のパールハーバーから63年が経過したが、日本は未だに陥れられたことに気づかず、

真実を追究して戦後の処理を行う事をしていない。

もしこの本に書かれてあることが真実であるならば、日本は資金を搬出どころか、損害賠償をもらっても

おかしくないくらいなのである。

それほど衝撃的な内容の本だった。

要約すれば、世界史として認識されているパールハーバーの事実は歪められ、作られたもので、

全世界の人間が間違った史実を真実だと思い込まされているということだった。

まず、日本がアメリカを侵略し、アメリカは日本に対して、敵意を抱いていなかったというアメリカの言い分は事実とは違っている。

実際に武力行為を行わなくても

@英国に同調して日本の貿易を断固排斥する。

A石炭、石油、ゴムタイヤ、屑鉄、製鉄など、日本の産業に必要とされる重要原材料を大統領命令によってすべて禁輸とする。

B在米日本資産を凍結する。

C日本に対するアメリカの軍事行動を思わせる攻撃的内容のメッセージを送りつける。

Dパナマ運河から日本船を締め出す。

E日独伊三国同盟から離脱するよう要請する。

F中国及びマレーからの軍備撤退。

G仏、印における原材料との交換貿易先の拡張政策行動の中止

以上のように、国内に資源を持たない日本の生命線を故意に絶とうとする行動宣戦布告と同じである。

1911年より結ばれていた日米通商条約の一方的な破棄は友好関係の断絶を意味する。

その他にも

@アメリカがシンガポールを基地として使用することを英国に承認させる。

Aアメリカ海軍がインドネシア(当時オランダの植民地)に基地を建設することをオランダ政府に承認させる。

B中国の蒋介石を可能な限り援助する。

C長距離巡洋艦及び潜水艦隊をフィリピンに派遣する。

D軍港として適切ではないパールハーバーに太平洋艦隊を停泊させておき、偵察機の数は半数にしておく(故意に隙を作る)

Eオランダ政府に圧力をかけ、極東におけるその支配地域から日本への石油を禁輸する。

以上のような政策をアメリカが日本と友好関係を保っていた時期におこなわれ、

大統領自らが「私が望んでるのは合衆国の軍艦があちこちに出没することで、ジャップが邪推してくれることだ」と側近に語っている。

日本は命綱の産業を絶たれ、日本人は人間としての最低限の生活をすることも出来ない状態に追い込まれていった。

アメリカの度重なる挑発や敵対行為によってアメリカと戦争をせざるをえなくなっていったのである。

軽武装の小艦隊を日本の海運ルートの真ん中に派遣するというラニカイ号事件を起こしたりして

ルーズヴェルトは開戦理由を求めていたのである。

「奇襲という卑怯な手を使った」とアメリカは主張するが、

軍港としては適切ではないパールハーバーにわざわざ主力艦隊である太平洋艦隊を停泊させ

故意に隙をつくる工作を行っている。

パールハーバーに太平洋艦隊を停泊させれば防衛が不可能になると反対した司令官を解任し、

攻撃一年前には日本の暗号を解読するパープルを完成させ、日本軍の動きをキャッチしていた。

パールハーバーが標的になることをルーズベルト自らがもくろみ、奇襲を成功させて戦争に参加するために、様々な工作を行ったのだ。

その工作の一つとしてパールパーバーの司令官には何一つ情報を与えなかった。

アメリカに作戦が読まれていることを日本が察知すれば、奇襲が奇襲でなくなり、

作戦が中止され、日本の武力による先制攻撃の可能性がなくなるからだ。

この本によれば、巧みな罠に愚かにも日本は落ち、アメリカが戦争を始める口実を作ってしまったのである。

日本は黒船で脅されて開国して以来、アメリカは民主主義のすばらしい国家だと思い込んでいたし、

そのアメリカがまさか、英国と結託して日本を共産主義化しようと考えて罠を張っていたなど知る由も無い。

イメージ戦略によって、完全に正体を隠した邪悪な野蛮人にお人よしの日本人が勝てるわけが無い。

この本を読んで、改めて暗黒世界の強大さを知り、「太刀打ちできん」とつぶやく今日この頃である。

 

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