ラオス & カンボジア 紀行

12月26日(日) 晴

バンコク(タイ) → シェムリアップ(カンボジア)

ウドンターニからの夜行バスで、早朝4時半にバンコクのドンムアン空港に着いた。
まだ陽があけていなく真っ暗。まだ眠いので、空港のロビーで仮眠した。
6時半に起きて、カンボジアのシェムリアップ行きの便をチェックインした。

8:00 バンコク → 9:00 シェムリアップ(カンボジア) (1:00) バンコクエアウェイズ PG930

バンコクエアウェイズはATR2というプロペラ機。機内の朝食はなかなかいける。
カンボジアの上空で窓から見ると、爆弾の跡がいっぱいあった。
カンボジアって、戦争、地雷、殺人、盗難、、、と治安が悪くて怖そうなイメージがするので、入国するのがドキドキ。
でも、憧れのアンコールワットを見たいから、カンボジアへ行くんだと心の中で強く決めていた。

シェムリアップ空港に着いて、空港関係者を見たら軍人の格好をしていた。なんだか戦争が続いている雰囲気が漂っていて、緊張してしまった。
空港にあるホテル案内所で、空いているゲストハウスを確認してから、タクシーを拾って、シェムリアップ中心街にあるゲストハウスへ行った。
タクシーの車窓から周りを眺めてみたら、食堂などの店が復旧されたようにちゃんと建ててあったり、新築工事中の建物があちこちあった。「戦争の面影がなく、もう復興してきたじゃないか」と驚いた。
ゲストハウスに着いて、フロント人の人柄と部屋のセキュリティ面をチェックした。治安が悪い国だから、宿は安全か確認する必要があるのだ。
そのゲストハウスの部屋はきれいで設備がきちんとしてあり、客への接待がよくて、1泊18000R(リエル)(1R=0.032円)で580円で安いので、泊まると決めた。
カンボジアも物価が安いんだな。

空港からゲストハウスまで送ってくれたタクシーのドライバーに
「私の弟がバイクタクシーのドライバーなので、弟に頼みながらアンコール遺跡を連れてやるよ。」
と言われて、私達は快諾して、ゲストハウスの入口の前でバイクタクシーのドライバーと待ち合わせした。
アンコール遺跡には、その中に多数の遺跡スポットがあって、それぞれの距離が5〜10kmとあるので、徒歩でも自転車でも移動が大変。 ツアー会社の観光バスを利用するまたはバイクタクシーを利用しながら観光するのが適切である。
私達は安い予算でいきたいし、ツアー会社の観光バスではガイドの話を聞くことができなくてガイド代がもったいないので、バイクタクシーを利用すると決めていた。
バイクタクシー2台がきて、そのドライバーの人柄をみると、一方は優しそうな顔をしたおじさんで、もう一方は、さっきまでケンカをしてきたかと思う位あざと傷だらけの顔をした性格の悪そうなおじさん。優しい顔をしたおじさんはあまりしゃべらなく笑顔を見せるだけで、ケンカ顔のおじさんは、持っていたアンコール遺跡の地図を豪快に広げて、自分なりに勧める遺跡スポットをあちこち指差しながら、それぞれのタクシー代をどんどんと言い張っていた。タクシー代がかかる遠い観光スポットばかり指差していた。私達は行きたい観光スポットをあげて(ほとんど近場)、ケンカ顔のおじさんと交渉した。ケンカ顔のおじさんは金しか考えていなくしつこい奴だ。それでも負けないように交渉して、その結果、私達の希望する観光スポットでいくことと成立した。

私とWはバイク2台それぞれ後席に座って、ヘルメットなしで、アンコール遺跡へ向かった。私のパートナーはやさしい顔のおじさん、Wのパートナーはケンカ顔のおじさん。Wは大丈夫かなあ?
ゲストハウスから5分走って、アンコール遺跡の入口に着いて入場券の2日券(40$)を買って、まずアンコール・トムへ行った。
入口を通りすぎたあと、周りに森が茂っていて、道路は舗装されてない土と変わっていた。走るたびに胸がワクワクしていくー。
森の中から崩れかけた石造の建物が見えてきて、その石造の塔に大きな仏の顔があちこち彫られているのをますます見えてきた。それがアンコール・トムという遺跡で、バイクタクシーから降りてから、その遺跡の中を歩きまわりながら観光した。
石で造った塔が沢山建てていて、塔のてっぺんに四面仏の顔が彫られていた。四面仏の微笑みを見て、心優しくて惹かれる気分になってきた。

アンコール・トム


アンコール・トム

アンコール・トム内には、様々な建物が広く散らばっているので、ガイド本をじっくり照らし合わせながら観光した。ここはとっても暑い。35度もある。俺は帽子をかぶってきたが正解だった。

色々な遺跡スポットへ移動するときで、近道のために野原を横切りながら歩くつもりでいたが、そこに歩いている人があまりいない。
「ここ、地雷が残っていないよね?」
と気をつかいながらWと話し合った。数年前にアンコール遺跡に地雷が沢山残っていたが、今はもう全て撤去済みとガイド本に書いてあったし、地雷未撤去の看板がたっていないから、大丈夫だろうと自信を持って歩いた。

2時間位アンコール・トムを観光して、その出口で待機しているバイクタクシーに乗って、いよいよアルコール・ワットへ向かった。
アルコール・ワットの正門の前に着いて、私とWはアンコール・ワットの本堂まで歩いた。正門をくぐると、アルコール・ワットの姿が現れた。
とっても雄大で優雅で素晴らしい建築・・・私の口から何も言えない・・・私とWは黙ったままでアンコール・ワットの姿を見とれていた。

アンコール・ワットの構内の壁や柱や天井などの一面に、アンコール時代の戦いの様子や神話などのレリーフが掘られていて、さらに建築の魅力さを味わった。

アンコール・ワット


アンコール・ワットのデバダー(女神)

アンコール・ワットから出て歩道を歩いた時に、地雷で手足を失った人々をあちこち見かけて、衝撃を受けた。 テレビや本で地雷で手足を失った人の写真を見たよりも、実際に見たほうがスケールが違う。胸が痛くなるほど可哀想な姿だった・・・。

アンコール遺跡の中にある丘 プノンバケンを登って、てっぺんから夕陽を眺めた。そこには観光客、それからカンボジア人まで沢山いて夕陽を眺めていた。アンコール・ワットの背景に広大な水平線があって真っ赤な太陽が沈んでいく・・・美しい。

そして、ゲストハウスの近くにあるカンボジア料理のレストランで夕食をとった。
名物のアモック(ココナッツで煮た白身魚)、チキンとバナナの花サラダ、エビの焼き物を食べなた。辛くなく甘酸っぱい味で日本人の口に合う料理だった。カンボジアのビール「アンコール」もいける!

明日は朝5時早く起きて、夜明けのアンコール・ワットを観賞するので、どんな景色かなとワクワクしながら早く寝た。