ショック取り外し

 0/Hに必要な部品は全て揃った。後は分解して組み付けるだけだ。基本的にボルトナットで組み立ててあるだけなので簡単そうだが、そうは問屋が下ろさないのがアメ車だ。
 まずは、スウェイバーのリンクを外しておく。ロワアームにつながっているナットを緩めるだけだ。スウェイバーブッシュはエナジーサスペンションのグリスニップル付きのウレタンを選んでみた。
 最初の洗礼はショックのアッパーマウントの取り外しで受けてしまった。ナットが固着して非常に緩みにくくなっていたのだ。固着している上に、セルフロッキングナットが使ってある。しかも場所が狭く、効率よくナットを回すことが出来ない。オープンエンドレンチを裏返しながらちょっとづつ回すしかない。2個のナットを外すだけで1時間近くも浪費してしまった。プロとしてコルベットをいじっているメカニックには本当に頭が下がる。私ならこんな事、金をもらってもやりたくない。
 ようやく外れたフロントショックだが、17年間10万km近くを走っただけあって、その姿は壮絶だった。ガスとオイルは抜けきり、ガスショックであるはずなのにピストンを押し込めても再び戻ってくることはない。圧縮側のダンピング機能は皆無に等しかった。オイルシールとのフリクションだけでダンピングしている感じだ。伸び側はまだそれらしい動作をするが、新品を触ってみるとその特性の違いは劇的だった。新品のショックはデルコのノーマルを用意したのだが、それでも今までのへたりきったダンパーに比べれば”ガチガチ”の足回りに変わるのは容易に想像がつく。

ショック
へたりきったショックとボールジョイント

 その後分かったことだが、ノーマルのショックは圧側減衰力が無いことが分かった。デルコのショックにはパフォーマーとリアクテックがあり、標準で付いていたパフォーマーは圧側が付いていないのだ。しかも、ガス圧も極端に低いか加圧式でないため、一度縮めたピストンはガス圧により戻ってくることはない。今回用意した物はリアクテックなので圧側のダンピングフォースもあり、ガスショックなのでピストンも戻ってくる。

ナックル取り外し   部品調達   目次へ   ホームに帰る