バキュームリレー
ヘッドライトのバキュームリレーをチェックした。現状で特に不具合はないが、年始の点検の一環としてチェック(^^ゞ。ライトが上がらない、開きっぱなしになる、片目が閉じない開かないなど、トラブルの原因はこのバキュームリレーとアクチュエーターのシールにある。
このリレーはフェイルセーフのためかノーマリーでライトが上がるようにラインが切り替わるようになっている。つまりリレーのダイアフラムにバキュームが来ていないと、ライトが上がるようにバキュームが切り替わる。ライトがじわじわ上がってくるような場合、リレーのバキュームリークによりライトのアクチュエーターに十分バキュームが行かないことが考えられる。またリレーの底にフィルターが付いているのだが、このウレタンが腐って詰まっていたりするとダイアフラムの排気ができずにラインが切り替わらず、ライトがゆっくり上がるようになる。
そこで、フィルター部とダイアフラムの動きをチェック。マイティバックなどのバキュームチェックツールがあれば便利だが、口で吸っても十分動く。フィルター側からはピストンが見えるので、それを棒でつついて動かしてみてもよい。今回特にライト関係には不具合はなく、リレーの動きもすこぶる好調。ダイアフラムのバキューム漏れも無かった。注油して終了。フィルターはどこかに飛んで無くなっていたのでスポンジを詰めておいた。汚れ落としのメラミンスポンジが加工しやすくてよい。
バキュームリレー 通常一番下にフィルターが入っている
メラミンスポンジでフィルターを作成その後色々チェックしたのだが、エンジン停止後にライトの開閉ができないことがわかった。本来、完全な状態のC3ではバキュームタンクに貯めたバキュームでエンジン停止後もしばらくはライトの開閉ができるのだ。早速リークパスをチェック。まず、チェックバルブをテストしたところツーツーになっていた。部品は持ってないのでだめもとで分解。新品からの組み立て不良でダイアフラムがめくれている部分があった。シリコンとエポキシで固めて組み立て。ばっちり機能するようになったのだ。
チェックバルブ分解
チェックバルブ分解
ダイアフラムがめくれていたチェックバルブは治ってもやっぱりリークしている。今度は配管を吸ってみたり吹いてみたり、マイティバックを使ってリークチェックしたりと色々やった結果、バキュームタンク周りが怪しそうだった。
早速バキュームタンクを外す。スポイラーの隙間から無理矢理引き抜く。リークチェックしてみたが異常なし。バキュームリレーをもう一度外してチェックしてみたら、ライン切り替えピストンから微妙にリークしていた。こちらも早速分解してみる。ダイアフラムのリテーナーリングをバールやプライヤーで起こして分解する。
バキュームリレー分解するとピストンの付いたダイアフラムが外れる。どうやら経年変化でピストンリップの弾性が無くなって硬くなりリークしていたようだ。リップ部分には若干溝があるのでここにOリングを入れてみる作戦に出た。色んなOリングを試したが、あまり肉厚があるとシリンダーに入らない。丁度直径4mm、肉厚1mmのリングを伸ばして付けてみたところジャストフィット!。リークも完全にストップしたのだ。あとは元のように組み付けてリテーナーリングをプライヤーで摘んでかしめて完成だ。
Oリングを溝に入れるこれで完全にバキュームリークはストップ。エンジン停止後もライトの開閉ができるようになったのだ。