プッシュロッド

 かねてから問題だったプッシュロッドを交換した。その問題というのは、トリックフローのアルミヘッドを使った場合、0.1インチ長いプッシュロッドを使わないといけなかったと言うことだ。この事実はごく最近まで知らず、ノーマルレングスのまま今まで使っていた。ノーマルは7.8インチで今回用意した物は7.9インチの物。まあ、2.5mmの違いなので特に目立った差はない。若干ロッカーアームの傾きが変わる程度だ。
 どうせ交換するのだから、クロモリの強化品を選んだ。ついでに、メーカーもトリックフローに揃えた。ノーマルのプッシュロッドは鉄板を丸めてパイプにしたもので、中を覗くと継ぎ目があるのが分かる。対して、このトリックフローの物はシームレスパイプ。つまり、クロモリ無垢棒からの削り出し(引き抜き管かも)。その上にブラッククロームメッキが施してあり、「TrickFlow」の刻印と長さの刻印が入っている

長さの違い
長さの違い

 交換は、交換するシリンダーの圧縮上死点を出しておき、ロッカーアームを取り外し、古いプッシュロッドを抜く。あとは新しいプッシュロッドがリフターにしっかりはまっていることを確認して、ロッカーアームを組む。ロッカーアームナットは、プッシュロッドが手で回らなくなるところから一回転締め込んで作業終了。

 古いプッシュロッドには曲がりや摩耗は見られなかったが、バルブステムとロッカーアームのローラーチップが片当たりしているものが幾つかあった。つまり、ローラーチップとステムの頭の面が並行になっていないため、ステムの角を押さえるような感じに当たっていたのだ。また、ステムの頭が波打ったように摩耗している物もあった。
 ノーマルのロッカーアームではステムの頭を引きずるような動きをして、バルブに回転を与えているのだが、ローラーロッカーではバルブに回転力が加わらない。よって、ステムの頭の偏摩耗、バルブが回転しない事によるバルブシートの片当たりなどが発生する。将来的にはバルブを交換するしかないだろう。
 ロッカーアームの一つにローラーチップの動きが悪い物があって、#7EXのローラーチップにフラットスポットが出来ている物があった。手でチップがよく動くようにしたが、これもそのうち、フラットスポットで引っかかって更に摩耗していくのだろう。このフラットスポットは99年11月26日にペーパーでフラットスポットを落とした。原因はローラーチップの動きの悪さではなく、バルブステム周辺に欠けが出来ておりそこに引っかかった物だと分かった。ステムの方もペーパーで修正した。
 長年の懸案事項だったプッシュロッドだったが、やっと交換したのだった。

プッシュロッド交換
プッシュロッド交換

ヒートシールド   ジェットチューブ   目次へ   ホームに帰る