レビュー第15回目
Mr.Lo!
(CopyRight:????)

一文字違うような

CopyRight:???
一応ユニバーサルでしょうか。(笑)

いきなりですが「Mr.Lo!」ではなくて、
「Mr.Do!」の紹介を致します。
何故でしょうって、いやご存じの方にはバレバレですね。(笑)

1982年、「ディグダグ」「プーヤン」「ペンゴ」「ハンバーガー」等、往年の
名作がお目見えした時世に出たゲームです。

この年にはナムコの大型筐体?レーシングゲーム「ポールポジション」も出ており
ゲームセンターには次々と新しいアイデアが投入され、それがゲームとして当時
なりに面白さとしてきちんと昇華されていたものだから、楽しくて仕方が無い時代
でした。

ゲーム内容はディグダグに似ているのですが、いえいえなかなか良く練られている
機種で、コミカルで操作性も良くとてもはまった記憶があります。

で、タネ明かしですが
「Mr.Lo!」は「Mr.Do!」のコピー品だったのです。
下に本家の画像を1枚紹介致しましょう。いや、もうクリソツとか言う以前の話
ですね。(笑)

CopyRight:UNIVERSAL
こちらが本家本元!


 −ゲームの遊び方−
 
4方向レバー1ボタンのゲームです。
 自機ピエロをレバーで操り、敵ユニコーンをボールを
 投げて倒しながら次々面クリアしていくゲームです。
 画面中央のボーナスアイテムを取った時に出てくる
 怪物を倒して「EXTRA」を揃えると1UP、又は
 稀に出るダイアモンドを取ると1クレジット!と
 サービス溢れる出来でした。
 面クリアの方法は色々あるのですが、上記2つの
 ボーナス以外に画面中のサクランボを全て取るか、
 ユニコーンを全て倒しても面クリアとなります。
 また、画面中にあるリンゴは押す事ができ、敵の上に
 まとめて落として倒す事ができます。

 CopyRight:(UNIVERSAL)
「Lo」なのに画面には「Do」の文字のまま。(笑)
各面は面数を表す「2」「3」等の数字の形で構成
されているのが特徴です。



 -館主談-

さてさて、もう18年の歳月…つい昨日のような気がしますが、これはきっと私が
中年の領域に達しているからなのでしょうね。(笑)
歳を取るとまあ、月日の流れが早く感じるものです。(^^;

… … … … … …

ここは川崎市○田の駅前ゲーセン。
世田ヶ谷通りを挟んだ駅の向かい、酒屋の裏。

そう、学校サボってこんなところに出入りしているのだからしょうがない。
寮から歩いて7分程の駅前ゲーセン、学校行かないと朝決めたらそのままもう
一寝入り。…そして昼前に訪れたりするのが良くある行動パターンの館主。

さてディグダグにもすっかり飽きていた矢先、おもむろに店内に入ってみると、
何やら新しいゲームが入荷しており、学生がプレーしている。

「おっ?… …ディグダグみたいな…??」

第一印象はそんな感じであった。

音楽が楽しそうに鳴り響いている。当時は格闘技ゲームのパンチ音が大音響で
鳴り響く殺伐さも無く、乾いたPSG音が店内ここかしこから聞こえてくるのが
何とも愉快で心地良かったものである。

学生のプレーが続く。
リンゴを横に押しながらまとめて敵を潰している。…ふんふん、なるほど。
暫くプレーをスパりながら大体遊び方を理解する館主。

程なくゲームオーバーとなった学生の後に続いて早速プレーしてみる事にする。
ゲームの名前は「Mr.Lo!」。

早速先程の学生の真似をすることに。
軽快なVGM、楽しいサクランボを取る時の「ドレミファ…♪」の音楽、そして
ひょうきんなピエロの動き。

「…こいつは楽しいぜ!!」(^O^)

思わず嬉しくなる館主。ついつい口元が緩む。

CopyRight:(UNIVERSAL)

先程の学生の真似をしてリンゴで敵をまとめて倒そうとしたのだが…
…事はそううまく運ばなかった。

「あああああ!!自分もリンゴに潰されちゃった…」(;_;)

そう、ディグダグ同様、下手すると自分も潰されてしまう仕様なのであった…。
数プレー遊んでみたがディグダグの後遺症が残っていた館主…どうしてもリンゴで
まとめて倒したくて仕方が無かったのだが…ちょい勝手が違った。
見た目は似ていても、やはりゲームは別もの。ちょっぴり悔しい気がしたのだが…
…でも楽しくて仕方が無いから困ったものである。

CopyRight:(UNIVERSAL)
リンゴに潰されたり敵に捕まったりすればアウト!!
ピエロの頭にワッカができて1ミスです。

プレーを繰り返すうちにゲームには除々に慣れ、「EXTRA」で鳴り響く
「鉄腕ア○ム」のVGMと共に表れる御褒美のビジュアル等々…
程無くしてこのゲームがすっかりお気に入りになってしまった館主なのであった。

−後日−
Mr.Lo!にハマッていた館主だったが、学校の帰りに乗り継ぎの溝○口駅で
ゲーセンに立ち寄る事に。
そう、田○線を降りてからつい左手に自然に体が向いてしまって…
こう言う時には館主自分に絶対逆らわない事にしている。
道路の角に面したゲーセン、店内に入ってみると見覚えのあるゲーム。

…だが、どうも様子が変。

「… … Mr.Do! …?? … …なんだこれ?」

とっても見覚えがあるゲーム…ちょっとプレーしてみて判ったのは、
Mr.Lo!と全く同じゲームであること。

「ははあ〜ん。…これコピー品じゃん!!(^O^)」
(いや何も言いませんこの早とちりな性格…今でも変わらなかったりします。)

翌日学校でこの事を吹聴する館主。

「溝○口のゲーセンに『ミスタードゥ』と言うコピー品があったぜい!
『ミスターロー』の!!」


時に無知と言うものは残酷な仕打ちをするものである。
対する同級生のリアクションが何故か冷ややか。
…やがて…

OKB(仮名)
「ミスタードゥが本物だろ…?」

… … … …
後は何も言いますまい…。
同級生に嘲笑される館主、当時の学生は「人権」と言う言葉を持ち合わせて
いなかったのである。
こうして青春の苦々しい思い出が一つ出来上がってしまったのであった。



ただ一つ言わせてもらえば、事実館主が楽しんだのは紛れも無く
Mr.Lo!
の方であったし、あくまで館主にしてみれば
「Mr.Lo!」こそがゲームとして「オリジナル」だったのだ。


−基板のウンチク−(素人な館主談)

この機種、コピーですんであまり申し上げる事はありません。
CPUがZ80の1個のみの実に簡素な仕様です。

ただ、UNIVERSALのオリジナル基板と決定的に違うのは「音声AMP」を
搭載している事であり、わざわざ外付けの音声AMPを使用しなくても良い仕様に
なっている事です。

館に在庫のコピー基板2枚を比較してみると、片方のAMPは
日立製「HA1368」(Mr.Lo!)
そしてもう一方は
モトローラ製「MB3712」(何故かMr.Do!)(笑)
が搭載されていましたし、
音声回路部基板のパターンも違っていました。

この事からすると、コピーを行った不法業者は1社では無かった可能性が考え
られますね。今となっては真実は判りませんですけれど。

まあ、こう言った不法コピーの手法の一つとして行われる事は、オリジナル基板の
パターンを○影してフォ○エッ○ング用の○を新たに起こしてしまう事なんです
けれど、… …この話は止めておきましょう。

皆様、真似しようとしても、現在市場に出回っている基板の殆どはASIC等の
購入できないカスタム部品が含まれていますんでまず複製は不可能ですからね。
オリジナルを買った方がずっと安上がりでしょう。(^^)


−あとがき−
そう言えば身内の玉ちゃんはその昔、コピー品「バトルス」を本物であると信じて
いて、「ゼビウス」を本物と主張する先輩と「本物はこっちだ!」と言い争いに
なった事があるそうで…
まあ結局は私と同じ目にあったようですが。(笑)

当時はまだまだコピー品が多かった為にこんな珍事も起きたと言う事で、
今振り返ってみれば当時の世情が良く判る、怪しくも懐かしい思い出についつい
笑いが込み上げてきてしまいますね。(^^)
ついでに言えば「Mr.Du!」なんてのもありましたし。(笑)
オールドゲーマーな皆様、これに似た体験をお持ちではありませんか?(^^)

一方近年になっての話ですが、会社の同僚M氏が来館の際には「Mr.Do!」を
懐かしんで延々プレーしてくれて、本当に楽しそうでした。
(ダイアモンドを2回連続で取る珍事も起きたりしました。)
「いや、高校時代に喫茶店で随分とやり込みまして…ああ懐かしい(;_;)」
(本人談)

本当に面白いものはいつの時代になっても決して色褪せたりはしないものです。

最後に、私が「Mr.Lo!」を懐かしむ人間である事を覚えていて下さって、
今回この基板を譲渡して下さったS氏に対し心から感謝申し上げまして、今回の
コンテンツの締め括りとさせて頂きます。
                                 by館主



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