レビュー第13回目
FRYSKY TOM(フリスキートム)
(CopyRight:Nichibutsu)

蘇る当時の感動

CopyRight:Nichibutsu

さてさてこのゲーム、1981年にあの脱衣麻雀の老舗、日物さんが創立初期の
頃に出していたアクションゲームです。
4方向レバーだけのシンプルな操作系で、CGとVGMはフロッガー等、当時の
他のゲームと比較して特に抜きん出ていたものでは無かったのですが…、

…それでもたった一つ決定的に違っていたのは、
なんと面クリア後に嬉しい御褒美があった事でした。

館主はとうとうこのゲームをゲームセンタープレーする事がありませんでしたが、
(訳は後述します)それでも大変印象に残っていて、今プレーしてみると懐かしくも
恥ずかしい思い出がふつふつと蘇ってきます…。

さあ、当時の思い出はろくなものがありませんが、その分詳しくゲームをレビュー
して参りましょう!!



 -館主談-

当時学生だった館主、食費を削ってまでゲームに入れ込んで貧乏この上無い
月末を過ごす事を余儀無くされていた、そんな退廃的な生活を過ごしていた
ある日のこと…

ここは品川。同級生の家に実験レポートを見せて貰いに言ったその帰り道…。

いつもの悪い癖が始まり、目に入ったが100年目、逆らう術も無くついつい
ゲーセンに入ってしまった館主…。
悪いのは俺では無い…ここにゲーセンを建てた奴が悪いのだ…。
(毎度こればかりですね)(^^;

ジャンプバグやらフロッガーやら一通りプレーし終えた後に、他に面白そうな
ゲームは無いか店内をくまなく物色していると、ややあって
学生2人がプレーしている変なゲーム
が目に入った。…いや、正確には対面(テーブル筐体2P側)に座っている
のは単にギャラリーをやっている友達の模様…
(当時は新しいゲームが出るのがドキドキする程楽しみで、出たゲームは皆斬新な
ものばかりだった楽しい思い出があります。現在の格闘技や音楽ものばかりの
ゲームセンターでは考えにくい事でしょう。)

CopyRight:Nichibutsu

…しばし眺める館主、なにやらネズミが沢山涌いてくる…。
どうやらネズミを倒すゲームである事に気が付く。
(当時の記憶ではこれ以上ゲームの部分の印象はありませんでした。)(^^;

程なくしてどうやら学生はゲームをクリアした模様…。
すると…

館:「ああああああ!!マリ○ンモンロー!!
(古くてすみません、(^^;;; でも確かにその時にはそう思ったのです。)

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あまりの事に、しばし体を硬直させながら画面を見る館主…。(^^;
シャワーでシャボンが洗われて、モ○ロー姐様の体の線がチラチラと見える。

館「おおおお!!… … … …」
(端から見たら、さぞかし子供みたいだったでしょうね…。)(^^;

館主、プレーしている学生にお構い無しに、さり気なく画面が良く見えるポジション
に場所を移動する。
なんせこんな姐様が出るゲームなんて見たことが無い!
感激が体を走る…。

程なくして学生はまた面クリア。

館「おおおおおおお!!… … … …」

ふと気が付くと、学生2人連れはこちらをチラチラ見て嫌な顔をする。
どうやら邪魔な館主を追いやりたい模様。
だが好奇心まる出しの館主には彼等の目線攻撃などまるで効かない。
館主はなるべく目線に気付かぬふりをしながら更に食い入る…。

…そんな無言のやり取りが続くうち、館主も刹那にこのゲームがしたくなった。
が、しかし…、
…学生2人は一向に席を立たない!!
どうやら連コインしている模様。(T_T)

約15分程立ち尽くしたであろうか、館主はとうとう根負けして諦める事にした。
ゲームセンターを後にした館主、

館「ああ、あのゲーム、○田(学生寮があります)にも入らないかなあ…」
と呟いてみるのであった…。

…結局その後、とうとうそのゲームに出会う事は無く、いつしかすっかり忘却の
彼方の出来事となっていたのであった…。


−それから10数年後−(約7年程前)
基板の趣味を始めてやや経ったある日、会社での昼休みの時間。
いつものゲーム好きなSさんと楽しく話をしていると、

S:「あっくん、うちの義理の弟が常○ハワ○アンセンターの遊戯場に勤めている
  んだけれど、今度の改装でゲームの基板が結構出てて捨てようとしているんで
  もし良かったらいりませんか?」

当時はグラディウスやサラマンダ等、シューティングものしか興味が無かった館主
ではあったが、「タダで貰えるのだし、何か遊べるものも入っているのかも」
考え、これを引き受ける事にした。
(思えばこれがオールドゲームの泥沼に進むきっかけになった悪魔のささやきで
あった事は、当時の館主は知る由もありませんでした…。)(^^;  

数日経って持って来てもらった埃だらけの基板が約10枚。
一目でまともに動きそうでは無い状態である事は容易に察しが付く…。
「なに、このバカでかい基板!?」(ダライアス)
「なにこのフロッピーディスク?ばらばらだけど…?」(クラックダウン)
… … … …
そんなこんなで基板を持ち帰り、検品した中にあったのが今回のフリスキートム。
直接日物さんに問い合わせをし、会社に配線図をFAXしてもらう事にした。
(日物さん、当時は大変御親切に色々な情報をありがとうございました。)

初めは立ち上がらなかったが、ややあって1000μFの電解コンデンサが潰れて
いてショートしていた事が原因と判明。
程なく修理が完了し、立ち上げてみると… …

館「お、おおおおおおおおおお!!… … … …」(T_T)

程なくして蘇る当時の感動。
まさかこんな形で再開するとは思わなかった館主、しばしノスタルジイに浸り切る
のでありました…。



−ゲーム紹介−
このゲーム、水道管の上を徘徊するネズミを倒すゲームです。
麦わら帽子をかぶった男の子が自キャラで、4方向レバーで水道管を登りながら
ネズミを倒していきます。
ネズミは連続して倒していくと、200〜400〜800〜1600〜3200と
どんどん高得点になっていきます。

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しかし、ネズミも黙っているはずはなく、水道管のジョイントをかじり落として
きます。
実は、

風呂桶に水を一杯にしてモ○ロー姐様に入浴して頂くと言う一大コマンド

がありますので、水道管をかじられたまま放置してはいけません。
水漏れが起きて、一定量の水が溜らないと御褒美の入浴シーンが拝めません。
下の画像はネズミにかじられたジョイント部を持って、復旧に行こうとしている
自キャラです。復旧が完了すれば、元通り水が流れ出します。

CopyRight:Nichibutsu

ネズミが水道管をかじるだけではいつまでもゲームは終わりません。
実はネズミは2通りの攻撃をしかけてきます。

大変やっかいなのは赤ネズミの存在で、これはいきなり上から
スーサイドアタックを仕掛けてきます。
その早さは半端では無く、大概自キャラがやられるのはコイツのおかげなのです。
(下の画像)

CopyRight:Nichibutsu
急降下して来る赤ネズミ…避け切れません…。

もう一つの攻撃は、なんとネズミは爆弾を貯水槽脇に持って来て、定期的に
導火線に火を付けるのです。

放っておけばどんどん導火線が短く燃えていって、ついには爆発が起きて1ミスと
なってしまいます。
左下の画像は導火線の火を消しに行く自キャラ。
右下の画像は放っておいたため、ついには爆弾が爆発してしまった瞬間です。

   

CopyRight:Nichibutsu



−基板のウンチク−(素人な館主談)
日物さんとやりとりしているうちに、色々と判った事があります。
実はこの機種、2バージョン存在すると言うのです。

前期はバッテリーバックアップでゲームコンフィグがバックアップされるもの。
(外形は長手方向で、40cm以上のもの。)
後期はDIPスイッチによるコンフィグ設定になったもの。
(外形は長手方向で36cm程のもの。)

館主が入手したのは「前期」の仕様のもので、電池がケースごと取り外されていた
事が判りましたが、後に日物さんより
日:「当時は4.5Vのバックアップのはずですよ。」
と教えて頂き、やっと復旧が完了した経緯があります。

もう埃を被って死ぬのを待つばかりであった基板が息を吹き返すのって、とても
嬉しくて、またノスタルジイと言う目的もそれ以上に強力に働いて、この基板を
きっかけにオールドゲームの道を歩むようになり、現在の館主があるのですから
感慨深いものがあります。

ただ、不思議な事は、ゲームの雑誌類で見る限りでは、なんかモ○ロー姐様は
赤い水着を付けているようなのですが…???

どうも後期バージョンになってから水着を着せられるようになってしまったのでは
無いかと館主は推測している次第であります。
ひょっとしてプレステ版の画像を誤植しているのかも知れませんね。(笑)

では、毎度最後の大サービスの画像を下に付けまして、今回の締め括りとさせて
頂きます。

おおおおおおおおおお!!!なんとサービス!!

                                  by館主

CopyRight:Nichibutsu
シャボンの合間にチラチラと両の胸の先っチョに見えるのは貝殻に決まっているはずです。
(某コナミのシューティングと情報が混同している可能性もあります。)

このHPは18禁は無いのであくまでそうに決まっていると言い切るしかありません。



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