レビュー第10回目
DIGDUG(ディグダグ)
(CopyRight:namco)

ハイスコアラーを誇った機種

 1982年、ナムコ第1黄金期にお目見えしたゲーム。
 地面を堀り進み、地中にいる敵キャラをモリで刺し、
 ポンプで空気を送り込んで破裂させて倒すゲーム。
 地中には各面4つの岩がレイアウトされ、岩を落として
 敵を倒せば高得点が得られます。又、岩を2つ落とす
 毎に面中央に得点の野菜や果物が現われ「にんじん」
 400点から「パイナップル」8000点まで、面を追う
 毎に点数が高くなって行き、ついつい先の面が見たく
 なる高得点の魅力は当時としては格別でした。
 (有名過ぎて今更紹介するまでも無いのですが…(^^; )
 敵キャラは「ファイガー」「プーカァ」の2種類ですが、
 その実にコミカルでかわいらしいデザインは女性客をも
 「ゲーセン」に呼び込んでしまった効果もありました。

   CopyRight:namco



 -館主談-

ゲーセンっ子花盛り学生時代、世田谷区尾○台駅前のゲーセン「7○7」、
今日も午後の授業をサボって訪れた館主。

ディグダグハイスコアラー(80万点)を誇る館主は今日も店内の販売機から
カップヌードルを買い、おもむろにディグダグのテーブル筐体に座り込む。
学食の当時180円のコロッケ定食も魅力だったが、120円のカップヌードルの
方が更に安い。
2日間これで済ませれば1クレジット得する事になるし、プレーする時間も多く
取れて一石二鳥!!
(当時の館主、食費まで削ってすっかりゲーム貧乏でした。)

ふと上を見上げると、いつもと様子が違って何やら寂しい。
程無くして、昨日まで天井からぶら下がっていたプーカァのビニール製堤灯が無く
なっている事に気が付いた。

空気で膨らませる、ビーチボールを想像して頂けると判り易いかと思います。)

「…そうか、プーカァ人形撤去しちゃったんだあ…あれ気に入ってたのに
なあ…。…捨ててしまうものなら何とか貰えないものかなあ…(T_T)」


何とも寂しい気持ちになったがそれはゲームセンターの運営、仕方が無い事。
やがて気を取り直し、財布から100円をおもむろに取り出した。

…しかし、ディグダグにはもうどれ程コインを投入したであろうか…
各面のパターンも自分なりに作りあげ、後半面「パイナップル2個取り」で
1万6千点を取るのが自分にとっての何よりのステータス。
ギャラリーが付いてくれると尚更誇らしくて嬉しかったりする館主。(^^)

「へへ、この間のオネーチャンが又ギャラリーになるといいなあ…」

などと周囲を見渡してちょっぴり期待した事が全く無駄な事に気付き、
下心を見透かされぬように何食わぬ面持ちを装いながらコインを投入。

CopyRight:namco

黙々とプレーを続け、花を連ねて行く館主。岩石で敵を潰し(左下画像)、果物を
取りまくって(右下画像)得点を稼いでいく。

「へへへ、ほうもへっこうほう!ゾゾゾゾ…(カップヌードルをすする音)」
  

   

CopyRight:namco

と、その時。

「お〜い!あっくん、又今日もディグダグかァ?ぎゃはははは!!」

… … … 井村(同級生のゲーム仲間)だ。
…こいつもまた午後の授業はサボりのようだ…

座れと言うよりも早く、対面の筐体の椅子に腰掛けてしまった井村。
既に手に持っているのは同じくカップヌードル…。

「いはあ、このあいだのでんきじっへんではんこうがはあ、ゾゾゾゾ…で
はあ、云々、ふははは、ゾゾゾゾ…」

…ふん、相変わらず騒々しい奴。今日は因りによってこいつがギャラリーか…。
全然嬉しくも何ともないぞ…。(話を上の空で聞いている館主。)
大体食いながら話をするな。…この間おまえ、エビとネギテーブルの上に
飛ばして拭かなかったろう。(T_T)
(でも、なんかどことなく憎めなかったりする明るい得な性格なヤツ。(^^; )
… … … … … … …

やがて大きな花が何本も立った頃になって…

「おい、あっくん、ほら最後の1匹が逃げていくぜ、ほら追いかけろよ!」
「判ってるって!言わんでも…(^^; ほれ、追い付いた。」

(このゲーム、敵キャラが最後の1匹になると攻撃を止め、画面左上に逃げて
行ってしまいます。スコアを少しでも伸ばそうとするなら漏らさずこれも追いかけ、
逃げてしまう前に倒し稼ぎます。)

CopyRight:namco

…ふと疑問が生じる館主。
「なあ最後の1匹って延々膨らませてれば次の面に行けないのかな?」
「…俺が知るか!!」
「… … …そうか。…」(^^;
(程なくプーカァをパンクさせる館主。)

やがて敵キャラの総攻撃に耐え兼ねて70万点台でゲームオーバー、
やがて二人はいつもの2階の喫茶店「バッ○ル」に消えて行くのであった…。
(超マンネリパターン)

−後日談−

実験レポートを二人でまとめる約束をした館主、井村の4条半アパートを訪れた。
部屋の中に入り、ふと天井を見ると、見慣れたものがぶら下がっている事に気が
付いた。

「ああああああ!、お、おまえ、それっ!!」
「…!? ああこれか?7○7からギッてきたんだ。ぎゃはははは!!」

… …何と
プーカァ人形が天井からぶら下がっていたのである。

「犯人はおまえか!!!… …」(絶句)


頭の中がぐるぐると回りだし、軽いめまいを感じつつ
井村の度胸に恐れ入った館主なのであった…。


−あとがき−

もう17年前の事なので時効ですよね。(^^;
皆様はくれぐれも真似致しませんようお願いします。

それにしても、一度だけレバーとボタンが左右入れ換わった筐体に出くわした
事がありましたが、あれって何だったんでしょうねえ…。?

仕方無く「クロスファイヤー」(右手と左手をクロスし入れ換えてプレーする事。
リンク先ぎゃっかさんからの情報。)してみたものの…
1面も越せませんでした。(T_T)

それから、ハイスコアーと言えば「140万点」と言うとんでも無いスコアを
見て驚いた記憶があります。
(100万点の位、あったんですねえ…。)

やはり、いくらでも上には上がいるものですねと言ったところで。(笑)



 -基板のウンチク-(素人な館主談)

この基板、CPUにZ80が3つも付いてます。音源ICを特定できなかったの
ですが、きっとPSGですよね?(^^;
それから、マスクROMなのでしょうか?カスタムICをいくつか使っている
ようです。
外観は30cm角程で2階立ての割と小さめな基板で、コネクターが6ピンの
ものと3ピンのものがエッヂコネクター部以外に付いています。

この基板、購入に当たって気を付けなければならないのは上述の6ピンコネクター
がモニター用出力端子になっている事で、ハーネスを自作しようとした際に
部品が無くて慌てる事になるでしょう。(^^;;
(コネクターは基板屋さんで取り扱っていると思います。)

それから3ピンコネクター、これは、元々namcoの筐体側から「5V」「12V」
「GND」を供給する3ピンコネクターが出ていたもので、ここから電源を供給する
仕様になっていたものです。エッヂコネクターにも電源パターンは引き回されて
いますので別に無視して結構です。(^^)

…もの好きなマニアの方なら3ピンコネクターからの電源供給にチャレンジされて
みてはいかがでしょうか?(笑)
                                 by館主



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