レビュー第9回目
SPASE CHASER(スペースチェイサー)
(CopyRight:TAITO)
初めて聞いた「1,000万点」
1979年、セガのヘッドオンと同時期にお目見えしたゲーム。
要は、パックマン(1980年)と同じ「ドットイート」タイプのゲーム。
4方向レバーで自機を操作し、画面上のドットを全て消せば面クリアです。
ただ、ヘッドオンやパックマンと違う所は「加速ボタン」があって、
FUELが残っている限り敵ロケットから遠ざかる事が可能になっていました。
面クリアする度、徐々に敵ロケットが増え(最高3機)、バイパスゾーンができて
敵があっと言う間に回り込んで追い付いて来たりで結構難易度は高めでした。
又、パックマンとは逆に、コーナーを曲がる度に1テンポ動作が遅れる事から、
敵との間合いがどんどん縮まっていく、そんな緊迫性を持ったゲームでした。
しかしこの手のゲーム、やはり「パターン」が存在し、5〜6面先の最終面形態の
パターンを覚えてしまったら延々エンドレスで遊べてしまいます。
なんとも当時らしいマニアを考えない作りで、ついつい懐かしくなってしまい
ます。(^^)
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なんとも「シンプルイズベスト」なタイトル画面。
ゲーム名とメーカーロゴ位しか無い地味な画面でした。
しかもゲームロゴがおざなりで、メーカーロゴの方が
遥かにかっこいいときたものです…。当時のタイトー社
のロゴ、懐かしいですね。(^^)
それからゲームデモ画面はたった1パターン。(当時は
みな殆どそうでした。)延々タイトルとデモの短い繰り
返しで、モニターが焼き付いたりはしないかついいらぬ
心配をしてしまいます。(^^;
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CopyRight:TAITO
-館主談-
さてさて、もう20年も昔のことです。当時予備校通いの身の上だった館主、授業を
サボって入り浸たっていたのは、い○き駅前ゲームセンター、JOY○AND。
(昨年ついに諸事情とやらで店閉まいしました…。(T_T))
インベーダーP2にも飽き、変なラグビーボールのブロック崩しゲームなぞ
プレーしていると、そこに現われたのは同じ予備校のゲーム仲間の
鈴木君。(仮名)
鈴「よお、どお、調子は?」
館「いや、どうもこれムズいよ!途中のラグビーの選手が邪魔でさ、ボール
跳ね返してきやがってオウオウオウ!なんて言っているし、…ああ!!
ミスった!! … … んもう、おまえが話し掛けるからあ!!」
(直ぐ人のせいにする12の悪いクセ…いや趣味がバレませんように…(^^;)
鈴「(^^; …いやそれよりもさあ、今度入ったあれ、やってみないか?」
ふと見ると鈴木君、先日館主が試しにプレーし、直ぐにゲームオーバーになって
いた「スペースチェイサー」を指さしている…。
CopyRight:TAITO
館「あれかあ?…よしておくよ…この間やったけど、何か直ぐ終わったし…」
鈴「いや、パターン覚えれば簡単だって!(本当でした)教えてやるよ!」
早速コインを投入しプレーを始める鈴木君。見ると、…
なんとうまいではないか!!
危なそうに敵が近づいて来るけれど、何故か勝手にこちらをかわしてくれる。
しっかりとパターンを作っている事は容易に察しが付いた。
鈴「でさ、燃料を使わなければ、それが得点になるんだ。ほら!!」
CopyRight:TAITO
…程無くクリアされた画面を見てみると点数計算の画面に。1ドット10点の他に
残った燃料分点数が加算されている。
ふむふむ、結構燃料の点数高いじゃないか。(^^)
鈴「でさ、次の面は…最初中に入って、右に回って… … 」
… … … … …
延々と続く鈴木君のプレー、教えて貰うよりなによりとにかくプレーが終わらない。
およそ50分程は過ぎたであろうか、当時珍しくアップライト筐体に入っていた
このゲーム、いい加減立っているのに疲れた頃、やはりいい加減飽きた鈴木君は
わざと自爆しプレーを終了。
(当時のアップライト筐体と言えば椅子など無くスタンディングの姿勢でプレー
せざるを得なかったのです。背の低いお子様にはつらかったでしょうね。)
ふとスコアを見てみると、なんと点数が「0000XX点」に化けている。
…、そう、カンストしていたのである。 … … …
その後、館主は実際にプレーしながらの鈴木師匠のパターン伝授により
延々と面を重ねられるようになったのは言うまでもありません…。
−後日談−(予備校にて)
館「よう鈴木君!スペースチェイサー遊んでる?」
鈴「ああ、あれね。…実はさ、今度あれで1千万点出す計画なんだ。」
館「いっ、1千万点!?…百万点の間違いじゃないのか!?」(OO;
鈴「それ、この間やったじゃない…、いや、俺の計算では8時間ちょいで
行くはずなんだ。なに、百万点ごとにマッチの軸を置いていって、途中
何百万点か判るようにしていってさ…いや、できるはずなんだ!
朝一ジョイ○ンドに行って夕方までやっていれば…」
… … … …
館主の記憶のある限り「1千万点」と言うゲームスコアを聞いたのはこれが
初めてでした…。
なんともインフレな点数に驚いた、そして鈴木君の熱意に関心した館主で
ありました。
しかし今のゲームセンターでは考えられない事ですね。(笑)
最近のゲームは舜殺ものばかりで皆100円の重みを忘れていますから、
客が遠のくばかりのような感じがします。
某社が1000人もリストラしたのが判ります。
-基板のウンチク-(素人な館主談)-
この基板、スペースインベーダーの基板とそっくりで、金属ケースに3段になって
入っています。
でも良く観察してみると、細部に渡り異なっている事が判ります。
電源を入れた時の立ち上がり方からすると、インベーダー同様RAMに
ROMデータを転送している節が伺えますが(すみません確認できません。)
何より違っているのは音声ボード。
インベーダーで使用されていた音声用IC、LM3900が、76477、1個に
変更されています。
(メインの方は 8080CPUに、今は亡き2708のROMが10個…。)
この基板、一番恐いのは何といってもコネクターの配線がインベーダーと微妙に
異なる事でしょう。(^^;
基板に慣れて来ると基板のパターンの太さ等でハーネスの共用が可能か、容易に
察しが付くようになるものですが、うっかり分かったふりをして
「インベーダーハーネス」を挿してしまうと立ち上がりません。
(と言うか、壊れる可能性がありますね…。)(^^;
実はハーネスの種類で言えば「ルパ○3世」と同じ種類のもので、もし今後この
基板を入手される機会に恵まれた方がいらっしゃったらトラブらないよう、
違いのある事を知っておいた頂けましたら幸いです。
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