-基板の各部名称に付いて-

さてさて、このコーナーをUPするのも久しぶりです。当館は基板に興味を持たれた
初心な方々に基板の趣味の世界へご案内する大切な趣旨
がありました。
今までを振り返ってみるとなんと大切な基礎用語の説明を忘れているではありま
せんか…(^^;;;

今回は基板の各部の名称に付いて再度基本に返り説明させて頂きます。
初心な皆様、是非これを機会に以下の名称を知って下さいね。
快適な基板ライフを始めるに当たって覚えておくと何かと有利です!
別に怖がる必要などありません!!
既に基板を趣味にされている方はどうぞパスして下さいましたら。(^^)



-何故覚えておく必要があるのでしょうか?-

ここでUPする名称は、自分に合わせた基板のセッティングを行ったり、ゆくゆくは
ハーネスの自作(時期を見てUPしますね。)をしてみたりする時に必要になって
くるものです。もし知らないと、基板の取り扱い説明書(マニュアル)に書いてある
内容も判らなくなる可能性がありますので、是非知っておきたい基礎中の基礎の
用語なのです。
それでは、実際に画像を見ながら説明して参ります。



その1.部品面

上の画像は普通に基板を写しただけのものですが、実は基板には表裏が存在
するのです。
ご覧のような電気の部品が沢山載っている面を「部品面」と言います。
「JAMMA」仕様の基板であれば必ず白い文字でエッヂコネクター部(後述)付近
「JAMMA」と印刷されている側の面です。
基板は製造上、必ずPCB(部品を載せている緑色の1.6mm厚さの板。)の片面
に部品が集約されるもので、両側に部品はまず載りません。
(後で部品を数点付け足す場合もたまにありますが、これは基板の初期設計の
配線ミス等による暫定処置の場合が殆どなのであまり気にしませんよう。)



その2.半田面

部品面に対しその裏側、部品の載っていない、一面部品の端子が半田付けされて
いる側を「半田面」と言います。

何故このように大概の基板は「部品面」と「半田面」にはっきり分かれるかと言うと
基板の半田付けは部品の端子1本1本を半田コテで半田付けしているのではなく
実は半田槽(熱で溶かされて溶けた半田が入っている、浴槽みたいなものと想像
して下さい)に基板の片面を浸して一気に半田付けしてしまうからです。
水銀状になった半田の槽の上に部品面を上にした基板が浮かんでいる姿を想像
して頂ければよろしいかと思います。

勿論半田槽に基板を浸すのはほんの一瞬の事です。もし長時間浸してしまうと
デリケートな電気部品(半導体系統のIC)が熱で壊れてしまう恐れがある
のです。 …少し余談が過ぎたかも知れません。f(^^;



その3.エッヂコネクター

さて、「基板って何?」のコーナーで紹介致しました「ハーネス」
を挿し、電気の信号等をやりとりする端子が沢山並んでいる部分です。

端子は金色に光る「金メッキ」仕様と、銀色に光る「半田メッキ」仕様と、銅色に
光る「メッキ無し」仕様があります。勿論、長期に渡り端子とハーネス側コネクター
との間の接触の安定度等の信頼生は、「金」「銀」「銅」の順番になるかと思います
が、余程劣悪な環境で保管しない限り特にどれが駄目とか言うものではありま
せん。

ただアドバイスとして1つ挙げれば、「銅」のものは、高湿な環境に放置しておく
と緑色の錆(毒ですから舐めたりしませんよう!)が発生し、導通不具合の
原因になったりしますから注意して下さい。

尚、基板によって端子の本数が違います。JAMMA仕様であれば表裏合わせて
56本(片側28本)ですが、古い基板だと44本或いは36本の仕様もあります。

ハーネス側コネクターを「36ピン」「44ピン」「56ピン」の3種類購入
しておけば、まず殆どの場合基板のハーネスの自作をしたい方は対処可能になり
ます。
…例外で「20ピン」と言うのもありましたが…(笑)



その4.ディップスイッチ

「始めての方向け基板の遊び方」コーナーで以前UPしましたが、復習の意味で
再度紹介致します。
小さいレバーが4〜8本付いた、小さなスイッチの集合体が「ディップスイッチ」
です。各スイッチの「ON」「OFF」の組み合わせでゲームの難易度や残機設定、
エクステンド等の設定が可能になってます。(設定方法は基板マニュアルに載って
います。)
余談ですが、初期より設定が済んでいて、設定を変えてしまうと動かなくなる基板
も稀にありますから、くれぐれもまずマニュアルを良く読んでから設定して
下さいね。(「モンスターゼロ」等)

更に余談ですが、日本物産の一部の基板ではマニュアル上では「使用せず。常時
OFF」と説明のあるスイッチ(7番,8番の2つ…)を万一いじってしまうと、
デバックモードに入ってしまい、ゲーム中のギャルのあられもない姿を労せず
して全て見れてしまう大変デインジャラスな事態も起こりますので、
皆様この件くれぐれも覚えておいて下さいますよう。



その5.タクトスイッチ

基板の中にはプッシュスイッチが付いているものもあります。
使用方法はマニュアルに書いてありますが、基板によって用途が事なります。
主な用途は、「リセット」「サービススイッチ」「テストモードへの切り変え」
「設定モードでの設定変更」等に使用されます。
勿論プレー中に押すものではありません。
…別に試してみても構いませんですが。(笑)



その6.ボリューム

スピーカーの音量を調整する為に付いている場合が殆どです。
ただ古い基板ですと、複数個ボリュームが付いていて、各効果音やVGMを個別に
調整できる仕様のものもあります。

その他面白いものはNAMCOの「システム2」基板で、ボリュームが全部で4つ
付いていて、「メイン音量」「ステレオサウンドLRバランス調整」「BASS」
「TREBLE」の調整ができるようになっています。(VGMにこだわってます
ね…。)
例外としては任天堂の一部の基板で、画像の位置調整をする為に付いていたり
するものもあります。(便利なんですが…今は見かけませんね。)
勿論、ボリュームの格好は種々雑多ありますので、外観に惑わされませんよう。



-まとめ-
基板の各部に付いて説明させて頂きましたが、もし館主の舌足らずな部分が
ありましたら申し訳ありません。m(_ _)m

基板は電気の知識が無くても名称や取り扱いの注意点さえしっかり分かっていれ
ば、トラブル無く遊べるものである事をご理解頂けましたら幸いです。
どうぞ皆様、快適な基板ライフを!!(^O^)
                                by館主



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