-業務用モニターでのトラブル例-

実際に遊びたいゲームがあるけれどもテレビでは遊べない場合、意を決して
業務用モニターの購入をお薦めします。いえいえ、難しいことではありませんよ!
配線はたったの5本!(R,G,B,SYNK,GND)お店にお願いすれば
数千円程で接続コードも作ってくれます。後は繋ぐだけ!
RGB対応なのでメチャきれい!それに、一部の家庭用ゲーム機もちょっとした
環境の整備で接続でき、RGBの画面の美しさは、もう2度と家庭用テレビで遊び
たくなくなる程です。

さあ! きれい,かんたん,きもちいい の3拍子の世界へGo!

さて、アーケーダー夢の業務用モニター、もう業務用そのまんまなのですから、
家庭用テレビと違ってたいがいの基板はプレーが可能になります。
前回の「家庭用モニターのトラブル例」でも挙げましたが、業務用モニターは
「同期信号」「画面の幅」「画面の位置」「色合い」等の様々な調整がボリューム
等で可能になっています。
基板から出力されるRGB信号は結構ゲームメーカーによってバラツキがあります
が、これらの調整により何ら問題無く対応が可能になるのです。

例外としては「15kHz,24kHz同期信号の切り替え」が付いていない一部の
廉価版モニターでは24kHz仕様の基板(バーチャファイターシリーズ等)が遊べ
ないことが挙げられますが、ごくごく一部の話になりますね。

さて、始めて業務用モニターを購入した際にありがちなトラブル例を挙げて
行きます。
みなさん、知っておいて下さいね。
   



その1.モニターを立てたら変な色になった

ええと、下の画面をご覧下さい。左がモニターを立てる前、そして右が立てた後
です。
モニターを購入してまずだれもが試すのが、「縦画面仕様」のゲームを遊ぶ為に
モニターを立ててみることですが、このように画面のすみが変色するのです。

     
モニター「横」の状態       モニターを「縦」にした状態

   

                CopyRight:namco

これは故障ではありません。実は地球の地磁気(ガウス)の影響なのです。
特に長時間使用し、暖まったモニター程、縦,横の向きを変えると変色がひどく
なります。
長時間使用し、暖まったモニターと言うのは磁気を帯びていますから、方向を
変える事により地磁気の影響を受けて、電子銃が正しい位置に光線を当てられ
なくなり、このような現象となるのです。

対策としては、
「モニターが十分冷えている時以外は方向をむやみに変えない」
ことです。これで被害が最小限に抑える事ができます。
もし消磁機能(デガウス)が付いているモニターであれば即解決でしょう。(^^)

それから、もし予算に余裕があれば
「消磁器」の購入をお薦めします!
「消磁器」はモニターが帯びた磁気を瞬時にして消し、画面の変色を消し去る事
ができるスグレモノで、基板屋さんで購入できます。
(5,000円〜10,000円)

下の写真がその「消磁器」です。幾つものゲームをモニターの向きをころころ変更
しながら連続で遊ぶヘヴィーな方には必須アイテムとなります。
尚、カセットデッキのヘッドの磁気を消す「消磁器」は
磁力が不足していて使えま
せんからね!勿論、磁気により変色した家庭用テレビにも有効です。

 
    使い方は簡単、ボタンを押しながらモニター表面をぐるぐるなぞり、だんだん
      遠ざけていく、カセットデッキの消磁器と同じ方法を取るだけです。



その2.モニターの後ろを触ったらビリビリ来た

ブラウン管は高圧24,000Vで駆動しています。うっかり変な所に触れると
感電どころか手に穴が空きます!(本当)
いえいえ、触ってはいけない部分を知っていれば怖くありません。皆さんも包丁を
刃の方で持ったりしませんよね?それと一緒です。知っていればいいんです!

     下の写真が、その「触ってはいけない」部分です。

   
モニター後ろの基板や電子銃      アノードキャップ(吸盤部)

   

それから、上の写真の右の部分、「ゴム盤の裏はどうなっているのだろう?」
などど興味を持ち、決してめくったりはしないように!
実は、ブラウン管って、大きなコンデンサみたいなものですから、コンセントを
挿してなくともしっかり電気を蓄えており、放電先を待ち受けているのです。
館主は過去2回、ここをめくって感電し、「目の前が真っ白になる」体験をして
おります…。(^^;;;;;

ちなみに上に掲載している、当館自慢のNANAO製業務用モニター、普段は感電
予防の為に、後ろにダンボール板を貼り付けて、間違えて触れたりしないように
しています。(初回の紹介で掲載しているモニターをご覧下さい。)
  



その3.画像調整の際、手にビリビリ来た

「その2」で申し上げたように、モニターは高圧が掛かっていますから、総金属製
のドライバーでモニター脇のボリューム等の調整してはいけません!
必ず絶縁タイプ(プラスチック製の柄が付いているもの等)を使用して下さい!
それから気を付けなくてはいけないのが、「画面横幅調整用コア」。
この部分は六角レンチで調整するのですが、金属製のレンチは使用しては
いけません。
コアは炭素でできていますから、最悪通電によって燃え出す危険性があります。
ここを調整する絶縁仕様のレンチは通常モニターに付属で付いてきます。
又は購入の際には必ず専用レンチが付いている事を確認するか、別途購入して
下さい。

    以下の写真が、その専用六角レンチと、レンチを使用する箇所です。

     
専用六角レンチ        六角レンチ使用箇所(画面横幅調整)

   



その4.家庭用ゲーム機の画面がきれいに映らない。

メガドラ,スーファミ,プレステ,サターン用のRGBコードと言うものが世に
存在します。モニターに接続する信号の駆動原理は全く同じです。従って、
テレビに繋ぐ「RGB21ピンコネクター」のピン配さえ分かれば、「RGB21
ピンコネクター」のメス側を購入した上で(現在では秋葉原位にしか置いてない
ようですが…)配線して家庭用ゲームを業務用モニターで遊べるようになります。
しかし、家庭用「RGB21ピン」の信号と業務用モニターの信号の仕様は異なり
ますので、直接接続すると「画面が薄くて白っぽくなる」不具合が起きます。
モニター側のRGBゲイン,バイアス調整を行ってもカバーし切れません。
(我慢すれば遊べない事はありませんが…)

従って、家庭用ゲーム機を接続する際は
「RGBアンプ」を購入し、ゲーム機と
モニターの間にかましてあげるのが一番です。
一部の基板屋さんでも10,000円程の価格で取り扱っています。

−2002年2月9日補足−
現在RGBアンプを販売しているお店はありません。

何でも製造元で制作に携わっていた方が辞められて、その仕事を引き継いだ方が
いらっしゃらなかったようです。
しかしながら自作の道は残されております。
腕に自信がある方なら
masa-uさんが回路等を紹介しておりますので、
そちらを参照下さいましたら幸いです。
実際に自作された方の例については
CHARさんのHPをどうぞ。(^^)
          
          
 下が、その「RGBアンプ」です。

         コントロールボックスに繋ぐだけです。なんと簡単!

以下のRGBアンプ仕様前、仕様後の画面の違いをご覧下さいませ!
RGBアンプ有り無し以外は全く同一の条件にして比較してみました。

     
RGBアンプ使用前           RGBアンプ使用時

   

CopyRight:SEGA

  



←前の紹介に戻る          戻る        次の紹介に進む→

                メインに戻る