−新JAMMA規格の補足−

さて、前回は「新JAMMA規格の紹介」をUPしたのですが、今回はこれに少し
だけ補足をさせて頂きます。
大したコンテンツでなくてごめんなさい。(^^;

まずは前回の誤りの自己訂正です。

セガ新JAMMA用I/O基板の1Pコイン入力は旧JAMMAハーネス
のサービススイッチ入力が該当する」
(誤り)

と書きましたが、これは誤りで、

旧JAMMAハーネスの「サービススイッチ入力」は、セガ新JAMMA用
I/O基板の「サービススイッチ入力」に当たり、そのまんまである。

が正解でした。
これ、そもそもファイティング武術はサービススイッチを押すと、画面に
SERVICE 01」とサービススイッチによるクレジットである事が判る表示
がされていたものがDOA2ではそれが無かった為誤解していたものでした。(^^;

どうもコインスイッチ入力が利かないのは他の理由がある模様で、ある方の情報
によると配線の接続(コインカウンター系?)がもう少し必要なようだとか。
(詳細不明。コインカウンターを接続した状態にしてあげないと、コインスイッチ
が利かないと言う事でしょうか…??)
館主、現在これの解析は行っておりません。
申し訳無いのですが、今回の散々な失敗で、もうこれ以上の解析は懲りて
おりますもので、…皆様どうか平に御容赦の程を。m(_ _)m

これにつきましては皆様の情報をお待ち申し上げます。
(私信:やっぴい師匠、もしここを読まれてこの件御存じでしたら、教えて下さい
ましたら幸いです。)

… … … … … … … … … … … … … … … … … … …

2000年 5月14日補足
謎人さん、及び相互リンクのやっぴいさんより、上記内容に付きまして貴重な情報
を頂きました。

1.謎人さんからの情報
最近のSEGAの基板には、コインカウンターを接続しないとコインスイッチが
効かないものがあるそうです。
これについては館主まだ実際に試しておりませんが、後述のやっぴいさんのお話
と合わせると、コインカウンターをきちんと接続する事により正常に動作する
ようになるようです。
このような仕様になった背景にはコインカウンターにまつわる不正を防止する目的
がある為との事です。
尚、実は館主、これの解決方法についてはおおよその見当は付いているのですが
このような仕様になったのは不正防止の為と情報を頂いた以上、ここでその
解決法を公表する事は差し控えさせて頂きたいと思います。
申し訳ありませんがオフで基板屋さん等詳しい方に聞いて頂けましたら幸いです。
(もし御存じな方がいらっしゃっても不用意に公表したりせぬよう、御自愛下さい
ませ。m(_ _)m)

2.やっぴいさんからの情報
「NAOMIコンバータ」と呼ばれるセガ製の物は、やはりコインスイッチはそのまま
では動かないとの事です。
但し、やっぴいさんの所有されている新JAMMA I/O基板は旧タイプのもので
このような不具合は発生しないとの事です。
(蛇足:コナミ製のものも同様な不具合は発生しませんから、どうもゲーム基板と
I/O基板の間に「相性」と言うものがありそうな気がします。)
この内容についてはやっぴいさんが当館のゲストブックでおっしゃられていたよう
にPCB共和国のWebページの雑記帳にも同様な内容が書かれてありました。
これらの事から一連のお話、ほぼ間違い無いかと思います。

謎人さん、やっぴいさん、今回は貴重な情報をどうもありがとうございました。
m(_ _)m


2000年 8月23日補足
館主、後日ある方法によりコインカウンターの問題について回避する事が
でき、予想した通りの理屈である事を確認しましたが申し訳ありません、
この件の詳細につきましては今後共UPする予定はありません。

… … … … … … … … … … … … … … … … … … …

さて、それでは前回の補足を、実際の新JAMMA規格の基板を用い、コナミの
新JAMMA用I/O基板で動作確認した結果
を紹介して参りましょう。
また例によりこのコンテンツも「こいばな」風です。(^^;




−あっくんの新JAMMA奮戦記その2−(こいばな風)

さて、4月22日になって前回壊したコナミ新JAMMA用電源BOXの修理が
上がってきた。
相変わらずサービスセンターのサポートは短納期で対応がすこぶる良い。
修理作業書はNo.も取られ、修理履歴も判り易い。
(「コナミに出した修理基板を無くされた」なんて言い訳しちゃ駄目ですよ!(笑)某基(以下略))
今回の修理は…何と無償で対応して下さった。(しかも元払い)
修理作業書には「前回と同じファンが原因でした」とある。
早速不要なコネクターをバカ避けの為にガムテープで塞ぎ、事故再発防止対策を
施した館主。(^^;

今度は新JAMMA対応の基板をコナミの新JAMMA用I/O基板ASSY一式
でプレーしてみたくなった…。

基板は、ファイティング武術,グラディウスIV,DOA2の3枚。

−ファイティング武術編−
早速ファイティング武術を繋いでみたが、基板は無事立ち上がったものの、
今度は
レバーやスイッチの入力を受け付けてくれない不具合
が新たに発生。

USB回りを調査してみたが、導通不具合は見当たらない。
新JAMMA用I/O基板と基板の間には各種信号を外部と入出力する為の
コネクター板?(正式名称不明)が中継で入っている。(下の写真)
注釈:これは本来筐の中に入っているもので、体対戦台との接続、又は対戦台として使う場合
に各種ケーブルが接続できるように1枚の金属板にコネクターが並んで付いているものです。

USB入出力、サービスコンセント、ライン音声入出力等、
通信で必要な信号の入出力がこれでできるようになっている
ものです。筐体の中に入っているもので家庭で遊ぶ場合には
必要の無いものである事が今回判りました。       

これを介さずにI/O基板のUSB出力を直接基板に接続すると、なんと今度は
正常にコンパネ入力を受け付けるようになった。
3.3Vの電源電圧を見ると、「3.57V」になっていた事が判ったが、基板側の
電圧を調査したところ、「3.27V」まで落ちており、正常である事が判明。
… … … … …(以下省略)
で、色々と調査して最終的に判った原因、及び教訓等を列記してみると、以下の
ようになった。

1.ファイティング〜に接続する3.3V電源ラインは、余程太くしないと電圧降下
  が激しくて(消費電流大)立ち上がらない可能性がある。
2.USBコードはなるべく短くして電源コード等から離しておかないと、ノイズ
  を拾って正常に動作しなくなる場合がある。
  今回正常に動作しなかったのは「コネクター板」に付いている安定化トランス
  と電源コードからノイズを拾っていた可能性が極めて高かった事が判明。
  配線のレイアウトを直したら全ての機能は正常に復帰。
3.正常にI/O基板を受け付けた場合には「JAMMA I/D 1」と画面に
  表示され、コンパネの受け付けが可能になっている事が示されるが、I/O
  基板が無くても一応基板は立ち上がる。
  しかし、USBコードを使用しているにも関わらず、どうやら基板の立ち上げ
  時にI/O基板の存在を基板側で確認するらしく、基板の立ち上げ後にコード
  を挿してもコンパネ入力は受け付けてくれない。
  従って、コードはUSB規格のものを使用しているからと言っても、通信仕様
  までUSB規格であるとは限らないようである。
4.NAOMI用(セガ製)電源付新JAMMAI/O基板と動作仕様は同一で
  あり、上の写真で示した筐体に付いていた「コネクター板」は、筐体を業務用
  で使用しない限り、必要は無い事が判明。(下の写真を参照。) 

以前こいばなコーナーで紹介した「あっくんの基板奮戦記」のファイティング
武術一式の画像や前回の紹介を比較すれば判りますが、「コネクター板」を 
取り外した為かなりすっきりしました。                 
ご覧になれば判りますが、左上が従来のJAMMAハーネスに挿すコネクター
あとはI/O基板と基板を繋ぐUSBコード、RGB15ピンコネクター、 
ライン音声出力コードの4つだけになりました。あとはI/O基板と基板に 
接続される電源コードが写っています。(見えない所に電源BOXあり)  
ちなみに接続されているのはグラIVの基板です。

−グラディウスIV編−
あっさりと立ち上がった。
しかし、ボタンの入力がおかしい事に気が付いた。
調査の結果、ファイティング〜」は「1,2,3ボタン」の入力を使用せず何故か
「2,3,4ボタン」を使用していたからと判明。
ボタン入力用コードの中間に変換コネクターをかませ、切り替えられるように改造
し、問題は解決。

で、この基板から判った事は、

1.USBコードを繋がないで立ち上げると
 「JVS NOT FOUND」の表示が画面に出て、以降USBコード
 での入力を受け付けなくなる。

  この場合、旧JAMMAハーネスでの接続でプレーは可能。
  (この基板は新旧両JAMMA対応ですので、新JAMMA用I/O基板は
  無くても従来の環境で問題無く遊べます。今回は動作確認の為新JAMMA側
  を使用しただけの話です。)
2.機種によってボタンの配列等が違う場合がある。
  (専用旧JAMMAハーネスを新規作成する等で回避可能。)
  セガ製I/O基板であればボタン配列は合っているので、何もせずともOK)

  蛇足:グラIVの基板をセガ製I/O基板での動作確認したところ立ち上がり
  ませんでしたが、これはセガ製電源付I/O基板の供給電力の規格を越えて
  いるからです。(それ以前にシグマ2001の方も同様な問題を抱えています
  けれども。)
  グラIVの電源は「5V単一10A」であり、かなり電力を食うのです。(^^;

  ちなみにセガ製電源付I/O基板の仕様は、
 
 ・5V 7A入力の場合:3.3V4A,5V7A
  ・5V12A入力の場合:3.3V7A,5V5A
  (但し、3.3Vは7AMAX。)
  です。


  教訓:素直に従来のJAMMAハーネスで遊ぶべし。(^^;
  個人的に遊ぶ限りにおいては新JAMMAのメリットはありません。

−DOA2編−
問題無くあっさり立ち上がった。コンパネの入力も全く問題無し。
(立ち上げ時、無事「JVS」を認識したと言う意味の英語が表示。)
シグマ製コントローラーから電源を取ってセガ製I/O基板を使っていた時に
起きていた不具合、
・サービススイッチ入力を受け付けなくなり、コンティニューが不可能になる。
・僅かな振動で画面がフリーズする。
この2点が解決した。

これは勿論、シグマ製コントロールBOXの電力供給不足が原因で電圧降下が
発生していた事が原因のもよう。
(音声が出ると3.3Vラインは3.1V付近に降下。)

教訓:コナミの電源BOXで遊ぶ限り、上記不具合は全く発生しなかった。
(3.3Vラインは3.29Vの値を示し、ほぼ安定。)
 …何も教訓になっていないかも…。(^^;



−まとめ−

皆様、今回は余り中身が無くて申し訳ありません。(^^;;;;;
ですが、館主が体験した新JAMMA規格にまつわる不具合を皆様に知って頂き、
将来同じ内容で悩まずに済めば幸いと思い、再度この題材を取り上げて
みました。

今後の業務用機種で考えられる事として

1.電源の3.3V化、更には2.5V化
2.新JAMMAのみ対応した機種の増加。

の2点が将来的に当たり前になって行くものと館主推測しておりますが、
皆様はどうお感じになりますでしょうか?(^^)

ではでは、これを持ちまして前回から続いた新JAMMA規格にまつわる
こいばな風紹介をこれで終了させて頂きます。
このコーナーの次回は半田付けのノウハウから発展して、ハーネスの作成方法
でもUPしてみましょう。(^^)
                               by館主



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