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  原子力発電は必要か


 この回は、日本の原子力発電について考えました。

 本来、原発の問題は、純粋に技術な視点から安全性と経済性を評価し、その上で広く世論の声を集めて今後の方針を決めていくべきものです。ところが日本では、原子力のエネルギー利用を「国策」として官民一体で推進し、批判の声を抑えこんできたため、原発の是非はきわめて政治色の強い問題になってしまいました。そうした中で原子力行政の情報公開はすすまず、その一方で、電力会社による「原子力発電は安全でクリーン」という原発推進のメッセージばかりがマスメディアを通じて大量に発信されるという状況がつくられてきました。

 また、日本特有の問題として、原発建設は常に地方の過疎の問題と密接に結びついており、巨額のお金の動く公共事業であるという点もあげることができます。そのやり方を地方経済の活性化につながると見るか、それとも過疎地域の弱みにつけ込んで押しつけていると見るかによって、原子力行政の評価も大きくちがってきます。こうした過疎地域での原発建設は、閉鎖的な地域社会の因襲や地元の建設業者の利権を巻き込んで、しばしば反対派住民への嫌がらせや脅しという事態をまねいてきました。

 日本の原発をめぐる状況は、1990年代末を境にして大きく変化しました。1999年におきた東海村核再処理施設での臨界事故をはじめ、1990年代末には国内での原子力施設で事故があいついだため、世論の不信感が高まり、政府としても以前のように「国策」として強引に推進するのが難しくなってきています。それまで一貫して増えてきた総発電量に占める原子力の割合も、2000年以降は30%前後で横ばい状態が続いており、トラブル隠しが発覚した2002年には発電量も減少するという事態になりました。政府としては、今後も新たな原発を建設し、2020年頃には原発の割合を50%近くまで高めるという方針を打ち出していますが、近年では原発建設をめぐっては住民の反対が大きく、新たな原発建設は難しい状況になっています。

 この回の授業では、原子力発電をめぐって過去にどのようなことがあったのか、原発をめぐって推進派・反対派はそれぞれどのような主張をしているのかを見ながら、原子力発電のあり方を考えることにしました。


【講義ノート(2011)】

原子力発電の長所

1.原子力発電は電力の安定供給の切り札である

    ・日本の総発電量に占める原子力の割合は約30%(東京電力では約40%が原子力)
       ・2000年までは一貫して増加
       ・2000年からは横ばい
         → 1990年代末に事故があいついだことで新たな原発建設は難しくなっているため
         → ただし、政府としては原子力の発電割合を50%程度まで高めたいという方針
    ・原発は大規模に安定的な発電が可能
       → 現在の風力や太陽光では、石油に代わるほどの大規模発電は不可能
         風力や太陽光は発電コストも高い
           ・家庭用のソーラーパネルで導入費用は約200万円
    ・日本はエネルギー資源の99%を輸入に依存している
             ↓
       産油国はアラブ諸国に集中 = 政治的に不安定
         → 戦争や紛争でしばしば石油価格は高騰
           エネルギーを石油に依存することはオイルショックの二の舞になる危険性
           できるだけ石油へのエネルギー依存は減らすべき = エネルギー安全保障
             ↓
       ウランの産出国であるオーストラリア・カナダは政治的に安定しており、安定供給が可能
         → 「国策」として原子力へのエネルギーシフト
    ・原発は大量の電力を安定供給できるので、急激に経済発展している中国・インドでは原発建設がさかん

2.原子力発電を増やすことで電気代が安くなる

    ・電気代が安くなることは、家計が助かるだけでなく、日本の経済競争力を高める
         → 大量の電気が必要な工場の運転コストが下がる
    ・原発は少量のウランから大量のエネルギーを得られるため、エネルギー効率が良い
         → ウラン燃料を一度、原子炉に入れれば、一年以上交換なしに発電可能
    ・通商産業省資源エネルギー庁による1kWhあたりの発電コストの試算(1999)
        原子力 5.9円
        LNG火力 6.4円
        石炭火力 6.5円
        石油火力 10.2円
        水力 13.6円
                   → 原発の発電コストは石油火力の約半額

3.二酸化炭素を排出しないため、地球温暖化防止に役立つ

    ・二酸化炭素だけでなく、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)も排出しない
          ↓
     地球温暖化問題が深刻になり、欧米各国でも近年、原発を再評価する動き
       = 「原発ルネサンス」 アメリカ・ドイツなどで再評価の動き

4.原子力発電所の建設によって、過疎地域の経済対策にもなる

    ・地方の過疎地域には、仕事先がなく、若者の多くが都会へ出て行ってしまう
       → 過疎地域に原発を建設することで、建設業や原発関連の仕事で働くことができる
    ・原発を受け入れた自治体には、国や電力会社から数千万円の補助金が支給されるので、地方財政も潤う

5.日本の技術力を世界にアピールすることができる

    ・原子力発電は様々な技術の集合体
        → 日本のイノベーション(技術革新)を加速させる
    ・すぐれた原子力技術は海外へ売り込むこともできる
        → 日本の技術をアピールすれば、原子力技術は大きな輸出産業になる
        → 将来は原発建設のさかんな中国・インドへの輸出を

6.フランスでは電力の約80%を原子力発電で供給している

    ・電気代は他のヨーロッパ諸国とくらべてほぼ半額
    ・あまった電気は周辺諸国へ売却し、利益を上げている
    ・さらに、フランスの国営企業アレバは原子力技術を各国へ輸出している
        → 中国・インド・アメリカなど
    ・フランスでは大きな原発事故は一度もなく、世論の信頼や支持率も高い
    ・石油や石炭といったエネルギー資源に乏しいという点では、日本もフランスと同じ

7.原子力の専門家たちのほとんどは原発の安全性を主張している

    ・原発に反対している人たちの多くは、感情論で反対しているだけの専門知識のない人たち
           ↓
    ・原発を推進するかどうかは、安全性と経済性の面から論理的に判断すべき問題
       = 感情的にいくら反対しても解決する問題ではない
    ・原発事故の確率は限りなくゼロに近い
       → 何万分の一や何億分の一の確率の原発事故を心配するのは、隕石が落ちてくるのを心配するのと同じ
       → 道を歩いていてクルマにはねられる確率のほうがずっと高い


原子力発電の問題点

1.大きな事故を起こした場合、取り返しのつかない大惨事になる

    ・1979年 スリーマイル島原発事故
          ↓
      ・原子炉の冷却機能が故障し、核燃料がメルトダウン、原子炉が爆発寸前におちいる
      ・アメリカ世論の原発への不信感をまねき、その後、アメリカでは新たな原発は建設されていない
             = どこの国でも原発事故には世論は神経質になる
    ・1986年のチェルノブイリ原発事故では、原子炉が爆発し、大量の放射性物質をまき散らした
          ↓
      ・周辺地域に深刻な放射能汚染
      ・事故から25年以上たった現在も、半径数十キロにわたって一般の人たちの立ち入りは禁止されている
      ・周辺地域の人々には、放射線障害によるガンや甲状腺障害の発生率が高い
    ・2011年 福島原発事故

2.日本は被爆国であり、放射線障害の怖さはよく知られているため、原発に不安や不信感を抱いている人は多い
    ・感情論での反発があるのは当然
    ・周辺住民が原発にいだく不安感や圧迫感といった心理的な問題を無視すべきではない
       → もっと配慮すべき = 住民の不安感や圧迫感も原発に反対する正当な根拠になる

3.日本での原子力関連の事故やトラブルは多く、信頼性に欠ける

     1995年 実験用原子炉「もんじゅ」で冷却剤のナトリウム漏れ事故
     1997年 茨城県東海村の再処理施設アスファルト固化処理施設で火災爆発事故
     1999年 茨城県東海村のプルトニウム加工施設で臨界事故 → 作業員3人が死亡、住民も退避
     2002年 全国の原発で百件以上のトラブルを隠していたことが発覚 → 原発を停止して総点検
     2007年 ふたたび全国の原発で百件近くのトラブル隠しが発覚
     2007年 新潟県中越沖地震によって柏崎刈羽原発が火災事故
             → 後に柏崎刈羽原発の真下に断層があることが判明
     2011年 東北大地震で福島原発の事故
             → 津波で冷却機能が故障、原子炉が過熱し、大惨事へ

4.福島原発の事故では、被害総額は数兆円にのぼると見られている

   ・家や生活の手段や仕事を失った人への損害賠償は東京電力が行う
       → それでも不足する場合、国が賠償金を補填 = 税金から
   ・原発が大惨事をもたらすと、電力会社はその責任と損害賠償を背負いきれない
       = 原発は事故の確率が小さくても、万が一の場合のリスクが大きすぎる
       = 自らが背負えないリスクを生み出すしくみは無責任である

5.日本の原子力行政は非民主的である

   ・「国策」として官民一体で原発を推進 = 国が決めた方針だから従えというやり方
            → 原子力行政は情報公開が進まず秘密主義
            → 事故やトラブルを人々の目からかくそうとする体質
               ・2002年全国の原発で百件以上のトラブル隠しが発覚 → 原発停止、総点検へ
               ・2007年ふたたび百件近くのトラブル隠しが発覚
   ・不利な情報も公開して、広く議論をした上で決めるのが民主主義本来のあり方

6.国は補助金によって、原発を過疎地域に押しつけている

   ・過疎地域の弱みにつけ込むやり方
   ・原発建設計画のある地域では、反対派住民への嫌がらせがくり返されてきた
       ・建設業者や地元有力者による反対派住民へのおどしや村八分
       ・1993年石川県珠洲市では、原発推進派の市長候補を選挙で勝たせるため地元自治体が投票用紙を偽造
            → 最高裁判決でも選挙に不正があったと判断

7.電力会社による「原子力発電は安全でクリーン」という大量の広告は政治的プロパガンダである

   ・電力会社が大量のコマーシャルによって一方的に世論操作をするのは全体主義的なやり方
   ・原発の是非のような重要な問題は、広告で世論を誘導するのでなく、情報を公開してオープンに議論をすべきもの
      → 肝心の情報公開は不十分
   ・東京電力の広告宣伝費は年間約300億円 = 日本の全企業で18位(「広告白書2008」より)
      → 電力会社は大スポンサーなので、テレビも新聞も原発を批判できない
      → 政府も毎年70億円をつかって原発をPR
   ・電気会社やガス会社のような地域独占体制の企業はコマーシャルを禁止すべき
      = 企業間競争のない状態での広告は、自分たちを正当化するためだけのメッセージ
      = 消費者には選択肢がないので、電力会社のメッセージ広告に対抗する手段がない

8.原発から出る核廃棄物は半永久的に管理しなければならない

   ・使い終わった核燃料棒は、約十万年の間、強い放射線を出し続ける
      → ガラスで固めて鉛の容器に入れ、地下深くに埋めて半永久的に管理し続けることになる
          ↓
   ・日本では、青森県六ヶ所村に放射性廃棄物の処分場がつくられたが、将来的に安全に管理できるかどうかは不明
          ↓
   ・放射性廃棄物の処分費用や管理費用も含めると原子力発電はけっして安上がりではない
      → 政府の発電コストの試算には、放射性廃棄物の処分費用や管理費用は含まれていない

9.古くなって廃棄された原発は、放射能レベルが高いため、再利用できないできない土地になる

   ・原発の耐用年数は30年〜50年
   ・古くなった原発は設備を解体し、跡地を鉛とコンクリートで固めて管理
      → 解体時にも放射能汚染の危険
      → 放射線の量が通常レベルになるまで約100年間管理

10.濃縮ウランやプルトニウムは、原子爆弾に転用可能な物質

   ・原発や原子力関連施設は、テロやミサイル攻撃の標的になる危険性

11.日本は地震多発地帯

   ・ただでさえ原発には事故のリスクが伴うのに、地震多発地域の日本に原発を集中させるのは危険性が大きすぎる
   ・政府や電力会社は、地震多発地帯をさけ安定した地盤に原発を建設していると主張
       → しかし、日本には安定した地盤も地震のない地域も存在しない
                ↓
        ・2007年の新潟県中越沖地震では、柏崎刈羽原発の事故
        ・2011年の東北大地震では、福島原発の事故
   ・欧米の報道では、日本で大きな地震があった際には必ず原発の状況についてもつけ加える
       = 地震多発地帯にある日本の原発は世界的にも不安要素と見られている

12.環境問題への意識の高いヨーロッパ諸国では、原発を縮小・段階的廃止の方針をうち出している国が多い

   ・ドイツ、スウェーデンなど
         ↓
    原発のかわりに太陽光や風力などの再利用可能なエネルギーへのシフト
    オランダでは電力の20%が風力発電

13.原発は風力や太陽光などの再生可能エネルギーが実用化されるまでの「つなぎ」にすぎない

   ・ウランは石油や石炭や天然ガスと同様に限りある資源、数百年後には枯渇している
   ・半永久的に利用できるのは風力や太陽光などの再生可能エネルギーだけ
   ・地球にとどく太陽光は人間が必要とするエネルギーの1000倍
     → 今後、効率の良いソーラーパネルが開発されれば、エネルギー問題は一気に解決する
     → 高効率の再生可能エネルギーが開発されるまでの「つなぎ」ならば、原発にこだわる必要はない
        ・石油・石炭・天然ガスなど他の発電方法はいくらでもある
        ・日本の火力発電所は3割程度しか稼働していない
          → 火力発電所をもっと活用して、風力・太陽光を増やしていけば原発をやめても電力は足りる

14.日本では、原子力技術の専門家のほとんどが電力会社や国から研究費をもらっている

   ・日本では、中立・公平な立場から原発の安全性を評価できる専門家がほとんどいない
       = 専門家が「原発は安全」と主張しても、公平性に欠け、信頼できない
   ・原子力の研究者は原子力エネルギーに夢をいだいている人たち = 「原子力村」
       = 彼らが「原発は安全」と言うのはあたりまえ
       = 原子力や原発の危険性を研究している研究者はほとんどいない
          → そういう研究者は学会の中で孤立、わずかな研究費
   ・政府も「原発推進」を前提に安全管理
       = 原発のようなリスクの大きい巨大技術がアクセルだけでブレーキのない状況


【課題(2011)】
 日本では都市部に原子力発電所をつくることが認められていないので、原発建設は常に過疎地域の財政難や公共工事の問題と深く結びついています。そのため、東京で暮らしていると、自分の家の近所に原子力発電所があるというのは、なかなかイメージがわかないのではないでしょうか。ある田舎の村や町が原発建設計画をめぐって地域を二分して大騒動になったあげく、建設の是非について住民投票をすることになったというニュースをテレビでやっていても、どこか遠い出来事という印象ではないかと思います。そこで今回は、自分が原発建設計画の持ち上がった過疎地域に暮らしていると仮定して、この問題を論じてほしいと思います。

 さて、あなたは海辺の小さな村にくらす高校生だとします。村には主要産業がなく、年々、過疎化と高齢化がすすんでいます。あなた自身も地元の高校を卒業したら、東京の大学へ進学するか、東京の会社へ就職するという進路をばくぜんと思い描いていました。ところが、そんな中、村に原子力発電所の建設計画が持ち上がりました。原発がつくられれば、地元に就職するチャンスができますが、その一方で、事故や放射能汚染の不安もかかえることになります。
 原発建設は建設会社にとって大きなビジネスチャンスなので、地元の建設業者は行政や村の有力者と手を結び、積極的な原発誘致活動を始めました。彼らは村に原発が建設されることになれば、工事によって働き口もできるし、建設後も発電所での作業員の仕事もできるようになるとさかんにアピールしています。また、自治体にも電力会社から巨額の補助金や税金が入ってくるので、これをきっかけに村の財政を立て直せると村の首長や議員の多くが受け入れ賛成の立場をとっています。
 その一方で、事故の不安を訴えて反対する人たちも出てきました。原発の場合、事故が起きたら大惨事になってしまうので、その時、まっ先に被害を受けるのは自分たち近隣住民だと不安を訴えています。また、いままでに日本でおきた原子力関連の事故やトラブルで、電力会社はたびたび住民やマスコミをごまかそうとしてきたため、電力会社からいくら安全だと説明されても信用できないと言っています。とくに漁業関係者たちは、原子力発電所は大量の温水を海に排出するので沿岸漁業へ悪影響がでるし、事故がおきて海が放射能で汚染されたらもう漁業ができなくなってしまうと心配しており、強く反発しています。
 原発建設をめぐって住民がまっぷたつにわかれて対立する中、住民集会が開かれることになりました。住民集会には、地域住民のほぼ全員が参加し、めいめいが原発建設について自分の考えを述べています。そんな中、高校生のあなたにも発言の番が回ってきました。あなたの考えを述べてほしい。(約800字)


【資料・書籍】

●東京電力のチラシ(A5判、1996.11)
 東京電力では40%が原発によるものであること、原発の安全性や効率の良さをアピールしている。
●ケルビン・コズネル『メカニック大図鑑10 原子力発電所』福武書店
 原発のしくみの技術的解説。図解によって詳しくかかれている。
●N・ホークス『原子力発電は安全か』佑学社
 世界各国の原発の状況と問題点が、写真と図で解説されている。データーは少々古い。
●西尾漠『原発を考える50話』岩波ジュニア新書
 原発の問題点を50の話にまとめて解説している。
●樋口健二『これが原発だ』岩波ジュニア新書
 原子力発電所の中で働く人たちの様子がくわしく紹介されている。

【資料・ビデオ】
●チェルノブイリ事故から9年目の様子 アメリカCBS1995
●高速増殖炉もんじゅのナトリウム爆発事故と現場の改ざん TBS1994
●東海村臨界事故 NHKクローズアップ現代1999
●電力会社の原発トラブル隠し NHKクローズアップ現代2003
●山口県上関原発建設をめぐる地元住民の声 ニュースステーション1994
●石川県珠洲市原発建設をめぐる選挙違反 ニュースステーション1993
●同選挙違反についての高裁判決 ニュースステーション1995
●フランスの原子力事情 アメリカCBS2007
●ドイツの老朽化した原発解体の様子 NHK2009
●フィンランドの核廃棄物最終処分場の様子 デンマーク2010



生徒の反応(2011)

 → 2011.4.23 原発をどうするべきか 高校生たちの声

生徒のレポート (1997)
 
建設に賛成
 
●過疎で村がすたれるというのは最悪の事態だ。原発を呼んででも村おこしをした方がいいと思う。村の自然を守るといっても、誰も住まなくなった所にいくら豊かな自然があっても意味がない。そこに人がいてこそ「自然」という感覚が生まれてくるもので、誰もいなくなってしまったら、何の意味もない。
 
●僕が過疎の村の住人だとしたら、原発建設に賛成すると思う。確かに不安や問題点はある。例えば、事故がおきたときに関係者がかくそうとすることだ。でも、彼らはバカではないので、事故をかくしたとしても、事態を放っておくことはないと思う。それに、情報を秘密にしておくことや原発や核物質を厳重に護衛して一般人に近づけさせないことも、悪用を防ぐという点で、安全につながっていると考えられる。とは言うものの、原発建設には根本的な点で疑問を感じる。それは原発を建設して本当に村おこしになるのだろうか?ということだ。
 
●過疎の村にとって、原子力発電所の建設は確実に金をもらえるし、働くところもできるのです。こうした対策をとらなければ、過疎の村はますますさびれていくはずです。それに、たとえ、他に村おこしの方法が見つかったとしても、それが必ず成功するという保証はありません。
 
●今、日本では約30%の電力が原子力にたよっている。30%も電気が不足してしまったら、社会生活ができなくなってしまう。事故の可能性があるといっても、それはほんのわずかな確率だ。大げさにあぶないと主張するのはおかしいと思う。それに、火力発電所や水力発電所だって、自然環境を破壊している。人間が何かをつくるということは、何かをこわすということだ。何かをこわさなければ、新しいものはつくれない。原子力発電所だって同じだ。
 
●原子力発電所がふえれば、電気代が安くなると思う。
 
●僕は賛成だ。過疎化している村にとって、発電所の建設は大金が入ってくるのだから、こうしたチャンスをのがすのはもったいないと思う。補助金でつって危険なものを押しつけていると考えるのではなく、村にも電力会社にも互いに利益があると考えるべきだ。原子力発電所が危険だという人は、爆発することばかりを考えている。「爆発したらあぶない」と考えるよりも、「どうしたら爆発をさけられるのか?安全に動かせるのか?」というふうに考える方が前向きだ。そういう考え方をしないと、科学も技術も進歩しない。
 
●ぼくは賛成です。やっぱり電力の30%をしめているんだから、使わなければならない。ただ、原子力発電所から出る放射能のゴミのことはもっと考えなければならないと思う。あまり知れれていないけど、放射能のゴミは必ず出るものだけに、その処理がきちんとできていないということは、爆発の可能性よりも深刻だと思う。
 
●私は「賛成」。どうしてかというと、電気はいっぱいあった方がいいし、これからたくさん使うことになるから。電気は電池みたいにためておくことができないから大変だ。ためておければいいのに。
 
●私なら賛成すると思います。原子力発電は危ないとかいうけど、そんなことは前からわかっていることで、こんなにたくさんの原子力発電所がつくられた今になって、何だかんだ言うのはおかしい。自分の村が危なくてもしかたないと思う。何もできない私たちシロウトがわーわー言うよりも、陰ながら安全を祈っていることの方が大事なんじゃないかな。「くよくよと事故の不安を気にしているよりも、電気の光のように明るく生きなさい」と父も言ってます。
 
●爆発したらしたでそれまでの人生だ。
 
●発電所をつくれば、原子力についての研究も進むはずだ。
 
●私は原子力発電所の建設に賛成です。別にふだんの生活に変化はないし、事故をおこさなければ危険はない。火力発電や水力発電よりも環境への影響も少ない。それに、もしここに原子力発電所をつくらなくても、他の場所につくられるんだったら同じことだ。原子力発電に反対の人は、不足する電力をどうするつもりだろう。
 
●賛成。原発が日本の電力の30%もつくっているのに、原発をやめてしまったら、電力が不足するに決まっている。節約すると言ってもそれで30%ぶんをおぎなうのは無理だ。
 
 
建設に反対
 
●原発を受け入れる地域は、たくさんの補助金をもらえて、電気代もタダになるらしい。でも、そのことはそれだけ原発が危険だということを示しているのではないか。
 
●発電所の建設で利益にある建設会社や村のおえらがたはいいかもしれないけど、危険なものを押しつけられる住民にとってはたまらない。反対。
 
●原子力発電所をつくるということは、未来の地球と子孫に借金を残すようなものではないだろうか。
 
●反対。今みたいに、「安全」と言いながら事故をおこしている状態では、住民がこわがるのはあたりまえだと思う。
 
●原子力発電が安全だというのなら、情報を公開して、今までの事故がどうしておこったのか説明するべきです。
 
●日本は放射能ゴミを外国にあずかってもらって、処理している。自分の国で放射能ゴミの処理もできないのに、原子力発電を続けているのは無理がある。これ以上、原子力発電所がふえたら、日本は放射能ゴミであふれてしまうのではないか。
 
●原子力発電にこだわるよりも、他の方法を考えた方がいい。ひとつの例として、「鶏糞発電」!。ニワトリの糞を燃やすと、予想以上にカロリーが高い。これに目をつけたイギリスの会社が開発し、発電所をつくった。鶏糞発電は発電量は大きいし、公害もないと良いことだらけ!ところが、ニオイがすさまじい。やっぱり、どこか欠点があるものだ。とは言うものの、鶏糞発電もふくめて、色々な可能性を考えた方が前向きでいい。鶏糞発電所は日本にも作れないだろうか。山の中かどこかに。
 
●風力発電やソーラー発電にもっと積極的に取り組んだほうがいい。
 
●私は反対です。いつ事故がおこるかも知れないという不安を感じながら暮らしたくない。原子力発電にかかわっている人たちは、一般の人たちに色々なことをかくそうとしているように見える。そうやって、情報をかくしておいて、「シロウトはだまっていろ」というやり方は、バカにされている気がする。
 
●僕は反対派だ。どんな理由を並べても、あんな危険なものはつくるべきでない。ただし、電気を使いほうだい使っていて、原発に反対する人には賛成できない。自分もふくめて、原発に反対の人は使える電気の量が減ることも同時に考えてほしい。というよりも、もっと電気を節約してほしい。そうして、できるだけ電気を節約して、はじめて原子力発電が日本の社会に必要かどうかを考えるべきだ。
 
●カネにがめつくなって、こんなやばいことをしていては、人間そっこーでほろびる。原発が超キケンなことはみんなわかっているはず。
 
●反対です。はっきり言ってあぶない。電気って大切だけど、自分たちの安全をおかしてまで、便利な生活をしたいとは思わない。でも、反対して、反対して、反対しまくっても、建設が決まってしまったら、補償金をたくさんもらう。
 
●村がどんなに過疎化が進んでいるところだとしても、原子力発電所をつくるのは反対だ。発電所ができたとしても、村の過疎化がとめられるとは思えない。そんな村に新しく人が来るとは思えないし、住民の健康にも不安がある。若い人にはたらく場所ができたとしても、そこは放射能をあびる危険性のある職場だ。それに、発電所とは関係のない子供たちまで、放射能で病気になる可能性がある。子供の時に受けた放射線の障害は、大人になってもつづく。一時的に補助金をもらえたとしても、長い目で見ると良いことはない。
 
●誰も住んでいない海上に原子力発電所をつくることはできないだろうか。
 
●まず、母と姉に意見を聞いてみた。母は反対派だった。理由を聞くと、「チェルノブイリの例もあるし、事故がおこったら大変だ。それに、もっと家庭で使うエネルギーを節約するよう心がければいいのではないか」ということだった。姉はどちらとも言えないという感じだった。自分の地域に原子力発電所が建設されるのには反対だが、よそにあるのならいい、というかないと困るといった感じだった。
 私は村おこしのために原子力発電所をつくるのは反対だ。安全性に疑問を感じるし、村に大金がごっそり入ってくるとしても、他の村おこしの方法を考えた方がよっぽどいい。原子力発電にかかわっている人たちの、外部に情報を公開しないし、口も出させないというやり方には怒りをおぼえる。「もんじゅ」の事故にしたって、ビデオを隠して、うそをついていたのは、一般の人に事実を見せたら騒ぎたてるだけだと思ったのだろう。「安全」というのなら、情報を公開して、そのことを証明するべきだ。原子力発電にかかわっている人たちが国民のことを信用しなければ、彼らも国民から信用されなくなっていくはずだ。
 
●放射能による被害はあとになっても残り、取り返しのつかないことになります。51年前、広島に落とされた原子爆弾で被爆した人たちは、いまだに後遺症で苦しんでいます。日本は原爆を落とされて、放射能の怖さを知っているはずなのに、なぜ、原子力発電に積極的なのか不思議です。
 
●原発にかかわっている人たちは安全と言っているが、保証できるのか。毎日、心配しながら暮らすのは嫌だ。もし、建設が決まったら、私は引っ越すと思う。
 
●本当に安全かわからないものを近くにつくられてしまったら、安心して暮らすことができなくなってしまいます。それに、原子力発電所からは放射能のゴミが大量にというのは、自然環境にも悪い影響がでるはずです。私たちは楽で便利な生活をもとめて、色々な発明をしてきたために、環境のことを考えなくなってしまったのではないか。原子力発電がなかった頃はそれで十分暮らせていたはずです。だから、もっと節約して、これ以上の便利さをもとめなければ、原子力発電がなくてもやっていけると思います。私はずっと東京にいて、原子力発電のことは考えたことがなかったけど、安全で環境にも影響のないエネルギーの開発を考える必要があると思いました。
 
●たとえ事故の確率は小さくても、もしおこったら大変なことになる。そのことを考えると、不安を感じるのは当然だと思う。他の発電所と同じようには考えられない。
 
●村おこしも大切だとは思うけど、村の何十年か先を想像してみるといい。原子炉は数十年たてば使えなくなる。しかし、大量の放射能をふくんだ古い原子炉を解体することはできない。放置するしかない。その結果、放射能に汚染された使い道のない土地と建物だけが残る。原子力発電所をつくり、危険と隣り合わせの生活をし、その後に、放射能に汚染された場所が残される。たとえ補助金をもらって一瞬の繁栄を得たとしても、どちらが村のために良いか、考えればすぐ答えが出るはずだ。
 
●もし大地震があって、原子力発電所から放射能がもれたら、大事故になってしまう。そうなったら、どんなにあやまってもすむ問題ではない。それに、そんなことがあってから、まちがいがあったことを認めてももう遅い。
 
●原子力発電所ができれば、逆に村の人口は減ると思う。誰だって原子力発電所の近くには住みたくない。
 
●たとえ村おこしのためでも、私は反対です。発電所ができれば出かせぎに行かなくてもすむかもしれないけど、放射能をふくんだ「消えないゴミ」が出るというのは本当に怖いことだと思います。何千年もの間、そんなゴミをどこにためておけばいいのかわからないし、大地震でそれがもれたら大事故になってしまう。そんな怖いものをもうこれ以上作り出すべきではないと思います。チェルノブイリ事故のビデオを見て、地球に人間がつくりだした恐ろしい世界があることをはじめて知りました。
 
●原子炉から出る核のゴミは危険なものだ。この先、ずっと放射能を出し続けるから、どこかに閉じこめておかなければならない。日本というせまい国にそういうゴミを大量に捨てる場所はない。
 
●原子力発電に切り替えるのは、石油がなくなりそうになってからでいいのではないか。
 
●電気なんかなくったって、人間は生きていける気がする。考えてみれば、原始時代、何もないところから人間は出発した。それが進歩することによって、人間って欲張りになってきたんじゃないかなあ。わざわざ危険なものをつくるほどに。もちろん自分もふくめて。石油資源がなくなる前に原子力にきりかえるっていうけれど、人は追い込まれれば色々するものだから、石油がなくなればその時、何か考え出すと思う。いざとなれば、電気がなくったって生きていけるだろうし。文明がとまってしまうとか、科学が進歩しないとか、それって変だと思います。私たちは進歩するためにこの時代に生きているんでしょうか。
 
●この村にすんでいる人はこの村の生活が好きで離れないでいるんだと思う。もし、便利なところで暮らしたいのなら、都会に行けばいい。「村おこし」といって日本中を東京みたいにする必要はない。最近、いなかに行くほど目につくゴテゴテしたビルと意味なく広い道路、あれなんだ。
 
●私も原発は危険だと思う。危険だから、原発にかかわっている人たちは情報をかくしたり、うそをついたりするんだと思う。本当に安全だと言うのなら、情報を公開して、証明するべきだ。そうでない限り、私は信じられない。原発がなくても電気を節約すれば、けっこうたりるんじゃないかと思う。それくらい、日本はエネルギーを無駄に使っていると思う。
 
●原発をやめて電力が不足したら、電気を節約すればいい。ネオンを消したり、もっと効率のいい電気製品にかえたり、方法は色々とあると思う。
 
●反対。絶対に事故がおこらないのならいいけど、そんなことは絶対にありえない。
 
●家から遠く離れた所に原子力発電所が建設されるのなら、賛成すると思う。この場合、「もし事故がおこったら」と考えるよりも、村おこしを優先すると思う。しかし、自分の家の近くだとしたら、やはり反対する。つまりは他人事という感じがした。あと、この原子力発電の建設で、積極的に賛成しているのは、その地域のえらい人ばかりという印象を受けた。そういう人は村おこしのために「どうぞ」「どうぞ」と言っているが、村の人の多くは反対しているという場合が多いみたいだった。だから、村長や議員の選挙の時に、村のことをきちんと考えられる人を選ばないとだめだと思った。
 
●原子力発電は安くついたとしても、放射能のゴミが出たり、数十年先に使えない土地が残されたりして、効率のいい方法だとは思えない。
 
●「シムシティ」で町をつくっている時、原子力発電所が事故をおこし、その周囲の土地が放射能に汚染されてしまったことがある。現実に同じことがおこったらと考えると、危険だと思う。
 
●原子力発電に不安を感じている人や反対している人が多いのに、どうして電力会社はこれほど原子力発電にこだわるのだろう。火力発電で十分なのに。不思議です。
 
●チェルノブイリ事故のVTRでは、放射能がもれているなかを大勢の作業員が修理工事をしていた。そこで働いていた人たちの多くが、死んだり、病気になったりしたらしい。チェルノブイリ原発のまわりは今でも立入禁止になっている。ロシアやウクライナは国土が広いからあれですんでいるけど、日本みたいに土地がせまくて人口の多い所で事故がおこったらもっとひどいことになると思う。
 
●原子力発電にかかわっている人たちが、一般に情報を公開しないで、一般の人に口を出させないと言うのは無理がある。事故がおきたときに被害を受けるのは一般の人たちだからだ。
 
●原子力発電についてのテレビCMはよく見かけるけど、実際に原発のまわりに住んでいる人たちはどんな気持ちなのだろうか。そういう人たちの話はあまりテレビに出てこないけど。
 
●もんじゅの事故の時、原発にかかわっている人たちがビデオテープをかくしたり、うそをついたりするのを見て、どうしてそこまで無理をして原子力発電にこだわるのか不思議でした。責任者が自殺したりなんて、異常だと思います。いくら日本が石油がとれなくて、オイルショックの時に混乱したからといっても、原子力発電にだって欠点はあるわけだし(安全性とか、放射能のゴミとか)、火力発電にくらべて特に効率がいいとは思えません。日本がこれほど原子力にこだわるってことは、何か国民の知らない理由があるのでは。まさか、原子爆弾をつくってたりとか。
 
●いくら大金がもらえたとしても、目先の利益だけでそんなものを建てて、大爆発をおこしてしまったらそれで終わりだ。チェルノブイリの原発事故を見たら、村おこしなんて悠長なこと言ってられない。村おこしなら他の方法でもできるはず。爆発事故がおこったら、その村には何十年、何百年も入ることすらできなくなってしまう。
 
●原子力に関係する人たちは「原子力は安全だ」と言っているが、それならば、なぜ事故がおきるのか。そして、チェルノブイリ原発のように大きな事故がおこっているのに、どうして原子力の危険なところも認めようとしないのか。あの事故で死んだ人やその後の処理で放射能をあびて死んだ人など、たくさんの人が亡くなっているのに。
 こういう状況のなかで、日本の原子力関係者は事故の理由や改善策などの説明を十分にしていない。こういうことでは、賛成しようなどという気にはならない。
(注・村田 チェルノブイリ原発の事故について、日本の原発関係者は「日本と当時のソ連とでは原発のしくみ自体が違うから、チェルノブイリ事故は日本の原発にはあてはまらないし、日本の原発ではああいう事故はありえない。だから、日本の原子力計画にチェルノブイリ事故は影響がない」という立場です。)
 
●反対!!だ。今後のことを考えると、ひじょーに危険だし、不便だし、やっかいだからだ。だって、将来はその土地は使えなくなるし、ゴミの処理を考えるとばく大なお金と技術がかかってしまう。そもそも発電のプロペラみたいなのを回すだけなのに、何でこんなむずかしいことをしないといけないんだああー!!!……ゴホン。そうじゃあなくて、まずは私たちが電気を使う量を少なくすればいいことだと思う。だって、今まではそうしてやってきたじゃない。
 
 
保留・その他
 
●原子力発電所がなくなったら、電気が不足して、クーラーなど使いたくても使えなくなるだろう。私にはそんな生活はたえられないだろうと思う。でも、その一方で、チェルノブイリのような事故がおこるとこわいと思う。たくさんの人が事故でなくなることを想像すると、クーラーぐらいがまんできる気がする。ではどうしたらいいのか、良い答えは見つからない。
 はじめて、こんなことを考えてみた。やっぱり、こういう問題は難しい……。
 
●僕はどちらとも言えないが、ひとつ言いたいことがある。それは、なぜ、科学を発達させなければならないのか?今のままで十分じゃないか。科学のために人がいるのではなく、人のために科学があるはずだ。人の暮らしを危険にさらしてまで、科学を発展させようという考え方はバカげている。チェルノブイリの子供たちは、今でも苦しい状況にいる。
 
●日本の電力は原子力発電にたよらないと足りないし、でも原子力発電のそんなむずかしいしくみはわからないし、とっても危険な気もするし、それに放射能のゴミの処理にも困るし、自分の家の近くにそんなものが建つのには反対だし……。はやく、「核融合」っていうものができてほしい。
 
●地元の住民がいくら反対してもムダだと思う。電力会社と政府がその村に発電所をつくるって決めたのなら、どんなに住民が反対しても、その決定がかわるとは思えないから。事故が起きたときに、実際に被害にあうのは、電力会社の人でも政府の人でもなく、地元の人たちなのに。
 
●どっちが正しいかわからない。ただ、危険か安全かということはとてもあいまいになっているような気がする。原子力発電所が事故をおこしたら、国民全体にかかわってくることなんだから、原子力発電にかかわっている人たちは、情報をすべて正確に公開するべきだと思う。そうしないで、今みたいに一部の人たちだけで建設を決めていると、ワイロとか選挙違反とか村のなかでの対立とか、本来の安全性の問題よりもそっちの問題の方が大きくなってきちゃう気がする。
 
 
【まとめ】
 全体の傾向は、建設に賛成が約2割、建設に反対が約7割、保留・その他が1割というところでした。男女によって賛否の比率が異なっているのが特徴的で、男子では賛成が約3割なのに対し、女子では賛成は1割程度にとどまりました。多数意見は、当面の間、すでにある原発によって電力供給をつないで、その間にもっと効率の良いソーラー発電や風力発電を開発し、シフトしていくのが良いというものでした。レポートとは別に、国内で今後新たな原発を建設することについてたずねたところ、賛成は2割弱というところでした。(1996-2011)


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