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王宮ワット・プラケオ。遠くから見てもかなり目立つ金色の尖塔が立っている。
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朝6:00に目が覚めた。体がべたべたする。そう、昨晩Bjoernたちとの夕食から戻ってシャワーを浴びようと思っていたのだが、まるで気絶するようにそのまま眠ってしまったのだ。早速シャワーを浴びて、朝食に宿の近くのレストランでHam Burgerを注文した。ハンバーガーが出てくると思っていたら、まんまハムだった。今泊まっているゲストハウスは昨日たまたまここしか空いていなかっただけだったので、チェックアウトして他の宿を探そうとも考えたが、どうせ今晩と明晩のみである。値段もそう高くなく、大型化してきているこの辺りでシングルルームを探す労力を考えるとこのままでいいという気になった。とりあえず、今日一日はバンコク市内をぶらぶらしてみることにする。ここから1〜2時間程度のカンチャナブリーに行こうとも考えたが、疲れが取れていないこともあったのでやめておこう。まあ、焦る必要はない。いずれにせよここバンコクはハブ空港としてこれからの旅の起点になるのは間違いない。次回に訪れたときでもいいだろう。今日はワット・プラケオ辺りをぶらぶらして、明日にでも若干北にある世界遺産、アユタヤへでも行こう。
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とにかく金色を多く使っている。この写真の像などは、まるで宇宙人のようにも見える。
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ワット・プラケオまでは歩いて行くことにした。以前トゥクトゥクで40Bもとられたからだ。(まあ楽観視すれば、そのおかげで十分歩いていける距離だということを実感できたのだが)その途中、私は公衆電話へ立ち寄った。帰りの飛行機のリコンファームのためだ。貧乏旅行をする旅行者が格安航空券を購入して旅をする場合、利用する航空会社はリコンファームを必要とする場合が多い。前回のマレーシアの旅ではマレー航空だったため、市内にオフィスが多くあった。よって、オフィスに立ち寄って面と向かってリコンファームすれば良かったのだが、今回はエア・インディア。電話でのリコンファームは初めてだ。何と言っても私が得意(?)とするBody Languageができないからだ。電話口の相手は女性だった。「I'd like to reconfirm my flight」、「O.K, sir.Please give your name.」、「Yuki Fukui」、「Which flight do you take?」こんな会話をしながら、3分程度で完了した。思ったよりも楽だった。こういう経験は即自信につながるからいい。
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アンコール・ワットの模型。確かに作りは精巧だが、本物のリアル感までは再現できない。
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ワット・プラケオは想像していたよりずっと素晴らしかった。どうせちょっとした博物館か何かだろうくらいに思っていたのだが、金が主体になり様々な色の石が散りばめられた建物が点在する。とにかく派手好きな王でも住んでいたのだろうか。いや、もしかしたらこれがタイ人特有の色彩感覚なのかもしれない。私の色彩感覚とは合わなそうだ。とはいえ、さすがは王宮という感じの素晴らしい建物や彫刻ばかりだった。ただ、ここに展示されているアンコール・ワットの模型については、「歩き方」には非常に細かく作られており現物よりも素晴らしいと書かれてあったが、それほどではなかった。やはり現物を見てしまったからだろうか。とにかく、私の中にはまだあのアンコール・ワットのリアル感が十分残っていた。とは言え、このワット・プラケオで一気にカンボジアからタイへ思考を戻された私は、その裏にあるワット・ポーにも向かってみることにした。しかし、あいにくワット・ポーは14:00からということだった。仕方なくその付近を歩いているとちょっとした人だかりが見えた。行ってみると何人かの派手な衣装を纏った舞子がタイ風舞踊を見せている。これはおもしろいとよく見てみると、なんとその舞子は全員男だった。タイにはオカマが多いのは気づいていたが、こんな風景も見れるとは。踊り自体は非常に旨かったのだが、ヒゲはどうにかならないのだろうかと思った。
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華麗に舞うタイの舞子男性。踊り自体は旨いのだが、ヒゲはなんとかならなかったのか。
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ここまでだった。やはり、このバンコクという街は、どうも私は好きになれなかった。いつも何かに気を配ってなくてはいけないような気がするからだ。マレーシアのクアラ・ルンプールでも感じたそれを、私はここでも感じてしまった。やはり一国の首都だからだろうか。とにかくこうなると疲れるのだ。私はパパイヤとパイナップルを10Bで買い、一旦ゲストハウスへ戻った。照りつける太陽も私の体力を序々に奪って疲れをよりいっそう激しくさせていた。帰り道、2回ほど私はタイ人に間違えられた。いずれもタイ語で道を聞かれたのだ。「Sorry, I can't understand.」というと、そのまま去ってしまう。自分ではあまり気づかなかったが、カンボジアの遺跡巡りで私の肌は相当焼けたのだろう。やはり肌の色が似てくれば、まさに国籍も関係ない、We are Asianなんだということを実感させられた。さて、午後はどうしようか。
つづく