2004年4月29日(木)
〜5月6日(木)

5日目(5/3・月):MONTEPULCIANO

イタリア旅行記
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朝起きたら、昨日まで何も言ってなくて安心していた鉄道ショーペロのニュースをやっている・・・やっぱりあるんだ・・・心配。
ネットで見たとおり、明日の夜からあさっての夜までとのこと。でもあまり大きなニュースではないので、どうやら全面ストではなさそう。
不安だから早々に支度をして、フロントで聞いてみることにしました。

とても親切な男性スタッフがネットで調べてくれたところ、「たぶん問題なくキウージからローマまでの電車は走るよ」と言って、わざわざ電車の時刻表までプリントアウトしてくれました。ここのホテルの人たちは、本当に感じがよくて親切!

ちょっとホッとして、バスの時間まで部屋で過ごし、チェックアウト。とても素晴らしいホテルだったので、なんだか名残惜しい・・・
昨晩コーラを飲んだので、それをチェックした伝票を見せたところ、ニッコリ笑って「サービスにしときますよ」と、無料にしてくれました。値段にしたらたった200円くらいのことですが、その対応の時の笑顔がとにかくステキなのです。
これまでイタリアではいろいろなホテルに泊まりましたが、このサン・ルーカは私にとってのベスト・ホテルになりました。最高の眺め+最高の笑顔でダブル・ルームのシングル・ユースで85ユーロはぜったいお得です。(注:眺めの良い方側にシングル・ルームは無いそうなので、一人の場合もダブル・ルームを予約されることをお勧めします)
http://www.sanlucacortona.com/

ホテルのすぐ横にあるピアッツァ・ガリバルディからバスに乗ってCAMUCIAの駅に向うことにしました。ちなみにCAMUCIAは「カムーチャ」ではなく、「カムチーア(チにアクセント)」と読むので注意。地元の人の発音は「カムシーア」に近い感じです。
今日は平日なので、昨日と違って1時間に1本程度のバスがちゃんと走っています。

乗客たちと運転手さんはみんな顔見知りらしく、なんだか楽しそうにおしゃべり。
しばらく走ったところで停まったバス停でフト見ると「駅はあっち」の標識が。あれ?バスは違う方向へ行くぞ・・・
あわてて運転手さんに「カムチーア駅へ行きたいんだけど」と言ったところ、「あぁごめんなさい。ここで降りてあっちへ行ってね。」とのこと。
いえいえボンヤリしてたのは私の方なので、そんなに申し訳なさそうにしなくても良いのよ〜。優しいのね。

<アドバイス> 私が乗ったのはアレッツォ行きのバスでしたが、上にも書いたとおりカムチーア駅のすぐ側には停まりません。徒歩5分弱の少し離れたところに停まります。(駅にバス停はあるので、逆方向の場合は駅前のターミナルを経由するのだと思うのですが)コルトーナの街からバスに乗る場合は、事前に駅で降りたいので教えて欲しいと頼んでおきましょう。コルトーナの街から徒歩で駅まで行くことも可能ですが(30分程度)、かなり急な下り坂を下りて行くことになります。逆に駅からコルトーナまでも歩けないことはありませんが、相当な坂道を上り続ける覚悟が必要です。

御礼を言ってバスを降りたのですが、駅までの道がよくわからず、側に居たおじいちゃんに道を尋ねたところ、「自分も途中まで同じ方向だからついておいで」と言ってくれました。みんな優しいなぁ。
しばらくして駅が見えてきて、おじいちゃんともお別れ。

チケット売場に並んでいると、アジア系のバックパッカーの女性が一人で並んでいたので「お国はどこか?」と尋ねたところ、台湾から来ているとのこと。
前に並んでいたイタリア人たちが延々と駅員に質問をしているので、チケットが買えずにイライラしていると、今度はすぐ前に居たアメリカ人夫婦が話しかけてきました。彼らはテキサスから来ているということで、しばらく台湾人女性も含めて4人で話をしていました。

台湾の人はアッシジに行くと言っていたのですが、電車が来るのが2時間近く先ということで、お互いに「よい旅を!」と言いつつそこでお別れ。アメリカ人夫婦は、私とは反対のホームで電車を待っており、私の電車が先に来たので手を振ったところ、2人で投げキッスをしてくれました。こういうコミュニケーションを楽しむには、やっぱりアメリカ人が明るくて楽しい。

電車は30分ほどでキアンチャーノ駅に到着。
10分ほど遅れたので、モンテプルチャーノまでのバスがそろそろ出発する時間のはず。「トイレに行っておきたいんだけどな・・・」と思いつつもあわてて駅の売店でチケットを買って、出口を出たすぐ左横にある乗り場からバスに乗車したのですが、時刻になっても一向に運転手さんが乗り込む様子が無い。
いちかばちか、バスを降りてトイレに行き、戻ったらやっぱりバスは居なかった・・・どうせ遅れるならもう2分くらい待ってくれればいいのに。意地悪ぅ。

でも、ショーペロのことも気になっていたので(コルトーナのホテルの人が言ったことを疑っていたわけではないのですが、いい加減なイタリアのこと、念には念をおしておくことが必要だと思ったのです)、ちょうどいいから駅員さんに電車の一覧を見せて「明日これらは走るか?」と聞いてみることにしました。
でも、駅員さんは詳しいことは教えてくれず、電話番号を見せて、「ここに聞け」と言うばかり。しかもその番号は公衆電話からは繋がらない。まったく!!

がっくりしながら近くのバールで時間を潰しつつ、1時間後の12時25分発のバスに乗り込みました。平日はほぼ1時間に1本の割合でバスが出ているようでした。

山道をうねうねとゆっくり進むバスからの眺めは最高です。これぞトスカーナという風景!
途中までは乗客は数人しか居ない状態だったのですが、30分ほど走ったところで、突然子供たちの団体と、おとなたちが数人乗り込んで来て、たちまちバスは満員となってしまいました。
とにかく子供たちのうるさいことったら!!!!黙れ〜〜〜〜!せっかくの景色が台無しじゃぁ!!!!

その途中の町がどこなのか気になったので、隣に座ったお年を召したシニョーラに、「この町は何と言う町ですか?」と聞いてみたところ、キアンチャーノと教えてくれました。温泉があることで知られた保養地です。
しばらく感じの良いそのシニョーラと話をしたのですが、「イタリア語お上手ね。」と言ってくれました。お世辞とは言え、コルトーナのホテルで言われたのに続き、2度目だわ♪と、ちょっと幸せな気分に。

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テラスの左側からの眺め

高所恐怖症の私にはちょっと怖いわ〜
ホテルのテラスからの眺め
ガキんちょたちさえ居なければ
ステキな街並み
塔の上から望むグランデ広場とその先の風景
お茶目なイタリアーノ
そこかしこから見える美しい風景
フィレンツェのベッキオ宮
そっくりの市庁舎
写真集で見た「トスカーナ」の風景そのもの

バスは1時間ほどで終点のモンテプルチャーノに到着。LFIの大きなバスターミナルが終着点です。

<アドバイス> バスターミナルの建物を入ったところにある売店兼チケット売場で、帰りのバスやピエンツァ行きのバスの時刻表をもらうことが出来るので、到着したら忘れずにもらっておくと便利だと思います。売店をさらに奥に進んだところがバス乗り場になっているので、帰りはそこからバスに乗り込みます。あまり清潔ではありませんが、トイレもあります。

そしてまずは予約してあったマルゾッコ・ホテルを目指したのですが、とにかく暑い上に急な上り坂。やっとの思いでホテルに到着、チェックインした後、対応してくれた女性に駅でもらったTrenitaliaの電話番号を見せて、「ショーペロのことを聞いて欲しい」と言ったのですが、「電話はしない。ツーリスト・インフォメーションで聞いて。」としか言ってくれません。家族経営のホテルだから、サービスが行き届かないのはある程度覚悟してはいたものの、冷たいなぁ。かなり失望。
そして通された部屋は眺めのいいテラス付きで広い部屋ではあったのですが、コルトーナのホテルからの眺めがあまりにも良かったため、ちょっと感動薄。それでも、いかにもトスカーナな風景が目の前に広がってはいるので、素晴らしい眺めであることは間違いありません。

ホテルの部屋から何度かTrenitaliaに電話してみるも、うまく繋がらない・・・しかもイタリア語の自動音声が続くので、正しく指示通りに進んでいるのかもわからない。

すっかり疲れてしまったので、街に出ることにしました。
ところが、またしてもうるさいガキんちょたちの集団に遭遇。
うるさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!!!!!!
ホテルの対応の冷たさと、悪ガキたちのおかげで、すっかり気分はヘコんでしまいました。

ブルーな気分で路地を歩いていたところ、どこからともなく「フォト〜!フォト〜!」の声が。
ふと見上げるとおじさん2人がこっちに向って「写真を撮っておくれよ〜」と叫んでいます。何だかそのお茶目な陽気さにちょっと気分が明るくなって、カメラを向けると投げキッスを返してくれました。こういう明るいイタリアーノは罪が無くて大好き。そう言えば、私のイタリア語の学校に居るモンテプルチャーノ出身の先生も、同じようなノリで明るいよなぁ。そんな人ばかりなのか?この街は。(笑)

とりあえずまっすぐ歩き続けていたら、どこを歩いているかわからなくなってしまい、気付いたら街の反対の端までたどり着いていました。
あらあらと、Uの字に道を曲がって逆方向に進んでいくと、やっとグランデ広場に到着しました。
お腹が空いていたので近くのカフェでペンネを注文。そしてまたここのカメリエーレの大ボケぶりにもイライラ。
どうも何もかもがついていないなぁ・・・

腹ごしらえの後は市庁舎の塔へ。1.55ユーロも支払ったわりには全然たいした眺めではありませんでした。何しろ、そこかしこからトスカーナの美しい景色は眺めることができるので、わざわざ塔に上る必要など無いのです。

グランデ広場にあるドゥオモを見た後は、いよいよ一番楽しみにしていたマドンナ・デイ・サン・ビアージョ教会を目指しました。
ところがここでもまたさっきのガキんちょたちと遭遇。
うるさいっちゅうねんんんんん!!!!!

教会までは長い長い下り坂をひたすら下っていきます。帰りは大丈夫かしらと一抹の不安を抱きながら・・・
でも、坂の途中からの眺めは本当に素晴らしい!!!!よく絵はがきや写真集にあるようなトスカーナの風景が目の前に広がっているのです。
しばらく写真タイムにして、ガキんちょたちがずっと先に行くのを待つことにしました。

しばらくしてからまた、とにかく下って下って、やっと教会が見えてきたのですが・・・
が、が、が、がぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!
しゅ、しゅ、しゅ、修復中・・・・・・・・・
白い覆いと足場があってその優美なはずの姿が殆ど見えません。
ショックでことばも出ず・・・

そして気分はますますブルーになり、しかも帰りは延々と続く上り坂。暑くて死にそう・・・

<アドバイス> 私のように無理して歩かなくても、街の中をミニバスが走っているので、それを利用すればもっと楽に街めぐりができるはずです。特にサン・ビアージョ教会の帰りはバス利用をお勧めします。教会の近くにチケット売場は見当たらなかったので、あらかじめ購入しておきましょう。

すっかり疲れ果て、時間は早かったのですがホテルに戻ることにしました。
途中、ツーリスト・インフォメーションでショーペロのことを聞いてみたのですが、やはり調べてはくれませんでした。

ホテルはエレベータが無いので、3階、つまり日本で言う4階まで疲れた足を引きずって上がり、ベッドに倒れこんでしまいました。もう外には出たくない〜、とすっかり引きこもり状態に。

とりあえず再度Trenitaliaに電話をしてみることにしたのですが、何度トライしてもうまく繋がらない。やっと女性オペレータが出たのに、ここは担当が違うと言うし・・・もう一度トライしたらやっとショーペロ担当のオペレータが出たので、必死でイタリア語で質問をし、なんとか私が乗る電車には影響が無いことが判明。コルトーナのホテルの人が言うとおりでした。
心配性の私もこれでやっとひと安心。
結局この日は夕方からずっとそのまま部屋で過ごして終わってしまいました。

マドンナ・デイ・サン・ビアージョ教会
この時点では修復中だとはわからなかった
見えるのは先っぽだけ

<アドバイス> ショーペロ(スト)について少しまとめてみましょう。まず、イタリアの鉄道、アリタリア航空、バスなど、移動にかかわるショーペロ情報は以下のサイトで確認することができますので、出発前に必ず見ておきましょう。
http://www.trasportinavigazione.it/allegato.asp?Id=131
鉄道ストの場合の詳細情報については、以下の確認方法があります。
1)Trenitaliaの電話サービスで確認。音声ガイドに従って操作をするとオペレータにかわってくれます。但し、全てイタリア語で、「英語を話せるか?」と聞いても「No」と言われてしまったので、ある程度のイタリア語が出来る人しか使えません。また、固定電話からしかかけられないので、公衆電話からでは繋がりません。
2)Trenitaliaのサイトで確認。数日前から、別ウィンドウが開いて詳細情報が載ります。こちらもイタリア語のみですが、簡単なイタリア語が理解できればほぼ理解できるのでは。Trenitaliaのサイトは以下。
http://www.trasportinavigazione.it/allegato.asp?Id=131
3)ホテルの人に聞く。但し、きちんとしたホテルでないと教えてくれないかも知れません。チップをはずんでみるのも手かも。

駅やツーリスト・インフォメーションでは一切教えてもらえないと思うので注意。


鉄道のショーペロがあっても、ESやICは動いている場合が殆どですし、全面ストはまれで、たいていの場合間引き運転に留まるようです。
しかし、せっかくの楽しい旅が不安でいっぱいになってしまうことを考えると、ショーペロがあるとわかった時点で、出来る限りその間は移動が無いようにするか、バスや他の方法で移動するよう予定を変更する方がよいかも知れません。特にイタリア語が出来ない人、サービスを期待できないホテルに泊まる人、私のような心配性の人などは要注意です。

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