旅行記6-2

ここの3階（イタリア的には2階Secondo Piano）は、時間指定のガイド付き見学となります。チケットを買うとそこに自動的に見学開始時間が印刷されており、その時間の少し前に3階へ行くようチケット売場の人が説明してくれます。

指定時間まで少しの間、1階と2階を見学しましたが、ひたすらローマ時代（？）の彫刻が並んでいます。それはそれで面白いのですが、少し見ると飽きてしまうかも。

私は10時15分が指定時間だったので、10時10分頃にエレベータで3階へ。そこに係の人が居て、チケットを見せるとしばらくそこで待っているよう指示されました。
時間になるとガイド役のスタッフが現れて、イタリア語と英語で交互に説明しながら中を案内してくれます。

3階の展示は本当に素晴らしい！
カステルポルツィアーノのモザイクやリヴィア家のフレスコ画、ファルネジーナ荘の壁画など、紀元前後の作品とは思えないほど保存状態が良くて、思わずため息が出るほどの美しさです。写真ではその美しさがわからず残念。

マッシモ宮の次は、ディオクレティアヌスの浴場跡（Terme di Diocreziano）へ。
ここでもひたすらローマ時代の彫刻や出土品を見ることが出来ます。
広い中庭を囲む「ミケランジェロの回廊」は緑も美しく、思わず腰掛けてしばらくボンヤリしてしまいました。人も少なく、時差ボケで疲れた身体を癒すにはちょうど良い場所かも知れません。って、そんな目的でわざわざ入場料払ってまで行く人は私くらいのものかも・・・＾＾；

浴場跡を出た後は、ついでに隣のサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会も覗くことに。
ここは1年半前に初めて入った時に、その上品な荘厳さがいたく気に入った教会です。残念ながら修復のため一部足組がありましたが、それでもやはり美しい。
心が洗われる教会です。

次は、明日からの田舎街巡りに備えて日本円をユーロに両替するため、いつもお世話になっているローマの旅行社の横山さんに以前教えていただいた両替所を探すことにしました。
ところがぜったい場所は覚えているつもりだったのに、何度ウロウロしても見つけられません。いきなり無駄な体力を消耗。
とりあえずあきらめてお昼を食べるためにテルミニ駅へと向かいました。
行き先は、またしても1年半前にローマに滞在した際、3度も通ったセルフ・レストラン。小食な私には、残してもプレッシャーのかからないセルフ式レストランはとてもありがたい存在なのです。しかも、生フルーツや生野菜もたくさん食べられるし。もちろんグルメ派の方にはぜったいお勧めしませんけど。

食後はいったんホテルに戻って休憩。
疲れていたので結局3時間くらいダラダラしてから、夕方になってやっと重い腰をあげて外へ出ました。
まずはもう一度両替所探し。なんとかそれらしきお店をみつけたものの、なんだか記憶と方向が違う・・・でも、お店の中と手数料をとらなくてお得なところを見る限り、やはり教えてもらったお店のはず。私の記憶力ったら、まったくもう。

そのまましばらくナツィオナーレ通りをフラフラ。
予定ではそれでもうホテルに帰ろうかと思っていたのですが、やっぱりなんだかもったいなくて、とりあえず何のあてもなくバスに飛び乗って、アルジェンティーナ広場まで行くことにしました。
アルジェンティーナ広場なら以前にも何度か行ったことがあるし、ナボーナ広場やトラステヴェレに出るのも便利だと思ったからです。

バスを降りたところに大きな本屋さんがあったのでひとまずそこに入ることにしました。
そこで欲しかったものを発見！
それは、宮崎駿の「天空の城ラピュタ」のDVD。
宮崎作品の熱烈なファンである私は、かねてから彼のDVDを揃えたいと思っており、しかも日本語音声もイタリア語音声もイタリア語字幕も入っているDVDがお得なのでずっと探していたのです。（注：「ラピュタ」の方には英語とスペイン語の音声と字幕も入っています）
そしてすぐ近くのビデオ屋さんで「千と千尋の神隠し」のDVDも発見！やった～！
でも、結局「魔女の宅急便」だけは見つけられず。次回以降の宿題だわ。
ちなみにイタリア語で「天空の城ラピュタ」は「Laputa Castello nel Cielo」、「千と千尋の神隠し」は「La Citta` Incantata」です。

ちょっと嬉しくなったところで、さてどこへ行こうかと迷ったあげく、カラバッジョの絵が見たかったのでサンタゴスティーノ教会に行くことにしました。
教会はナボーナ広場の側にあるため、ついでに広場も少し覗いてみました。
たくさんの屋台や似顔絵描きなどが出ていて、相変わらずにぎやか。

そしてほどなくサンタゴスティーノ教会に到着。
この教会も外観は地味ですが、中はかなり豪華な造りとなっていました。
またひとつお気に入りの教会が増えてしまったかも。

そしてお目当てのカラバッジョの「巡礼の聖母」は、正面左入口を入ってすぐのところにかかっています。
独特の影のある画風は、訪れる人の目を引かずにはおれない何とも言えない存在感を放っていました。
あぁ、ここまで来て本当に良かった・・・。

気分の良いままナボーナ広場近くのジェラート屋さんで大好きなピスタチオのジェラートを買って食べました。ナッツの粒粒が少し残っていて、何とも美味しいジェラートで、大満足！

こうして、なんの予定も決めていなかった初日だったのですが、なかなか充実した1日を過ごすことができたのでした。