2003年12月29日(月)
〜2004年1月4日(日)

3日目(12/31・水):LUCCA、FIRENZE(ウフィツィ美術館)

イタリア旅行記
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今日は以前から行きたかったルッカへ。

フィレンツェからローカル電車で1時間ちょっとで到着できるので、お手軽な小旅行には最適な街です。
特にこの日は前日とうってかわって、青空が広がるとても気持ちの良い日だったので、どんより気分もすっかり晴れて、行きの電車から心ははずみっぱなしでした。

電車にはチラホラと日本人の姿もありましたが、1組を除いてルッカでは降りなかったので、他の人たちは、少し先のピサがお目当てだったのでしょう。

Quinto

F.リッピ作「4聖人」

メリーゴーランドに乗ってみたいな〜

昨日とうってかわっての晴天に
心ウキウキの電車の旅

サン・ミケーレ・イン・フォロ教会

内部見学終了後、今度はサン・ミケーレ・イン・フォロ教会へ。

その途中のナポレオン広場には、小さなスケートリンクやメリーゴランドが設営されていて、ヨーロッパのクリスマス&お正月のいかにもな雰囲気にうっとり〜。
あ〜来てよかった。

サン・ミケーレ・イン・フォロ教会は、建設途中で予算がなくなり、なんだか中途半端な形となってしまっているファザードが有名ですが、それはそれでなかなかの美しさを醸し出しています。

この教会にも、フィリッポ・リッピの「4聖人」、ロッビアの白い彩色のテラコッタ「聖母子像」など、美術好きには見逃せない作品があるので、またしても宝探しゲームの開始。
でもホントは私のような素人は、有名作にこだわってあくせく見学するよりも、自分が良いと思うものを選びながら、ぼ〜っとゆっくり鑑賞する方が正しいのかも知れません。

イタリアの街や芸術の美しさに、能書きなんて必要無いのですから。

白く見えるのが
ロッビア作「聖母子像」

ホテルまでの帰り道。
ナターレ&新年の飾り付けが綺麗。

電車を降りて少し歩くと城壁が見えてきます。

門をくぐって最初の目的地であるドゥオモまでの道は殆ど人も歩いておらず、とても静か。
ステキな街並みに心踊りながら、ドゥオモ前の広場に到着すると、外国人の団体旅行客など、ちょっと賑やかな雰囲気になってきました。

内部には、ティントレットの「最後の晩餐」など見逃せない美術品がさりげなく飾ってあるのですが、あまりにもさりげなくて油断していると見逃したまま外に出てしまいます。
ガイドブックを見ながら、チェックすることは必須ですが、結構これが大変。
なんだか宝探しゲームのようです。

ルッカのドゥオモ

ローマ時代の円形競技場跡(メルカート広場)

教会を出てしばらくの間、街の中心部と思われる商店街を歩いて行きました。
大晦日ということもあって、商店は活気付き、街中が楽しげな雰囲気に包まれています。

夏の旅行の時は、いつも8月のバカンス・シーズンであるため、商店は軒並みお休み。だから、こういった本来の生活を感じることが出来るのはとても嬉しいものです。

そうこうしているうちに、ローマ時代の円形競技場跡に出来たメルカーと広場に到着しました。

メルカート広場は、特に何があるという訳ではありませんが、広場を囲む建物に何とも言えない味があって、素敵な空間でした。
風にはためく洗濯物が不思議と絵になり、その生活観がなんだか嬉しい小都市ならではの風景です。

メルカート広場の近くから、城壁遊歩道に上がってみました。
しばらくベンチに座っていると、素晴らしい景色と、澄んだ空気が、気持ちを癒してくれます。
あ〜毎日ここで散歩が出来たら、もっと心が純粋な人間になれたかも知れない。^^;

城壁遊歩道の美しい並木道

心が洗われる気分に浸っている私

時間があったらもっとゆっくり遊歩道を歩きたかったのですが、後髪をひかれる思いで城壁を降り、グイニージの塔へと向かいました。

この塔のてっぺんには写真のように木が茂っています。宮崎駿の「天空の城ラピュタ」や「未来少年コナン」を彷彿とさせるような不思議な塔なのです。

グイニージの塔

塔に上れば、ルッカの美しい街を一望できるらしいので、是非上ってみたかったのですが、時間が無くて断念。
これは、今回の旅で一番の心残りとなりました。
是非もう一度、ルッカを訪れてリベンジしたいと思っています。

この日は16時にウフィツィ美術館を予約してあったため、13時25分の電車に乗ってフィレンツェに帰らなければなりませんでした。
そのため、ナポレオン広場のピッツェリアであわただしくお昼を済ませることになりました。

もっとゆっくり廻るスケジュールをたてればよかったと、かなり後悔しつつ、電車に乗ってSMノッヴェラ駅に到着。そのままバスに乗って、シニョリーア広場へと向かいました。

広場は大勢の人でいっぱい。
しばらく写真撮影をした後、時間には少し早かったものの、先に入場券を購入しようと、ウフィツィ美術館の入口へと向かいました。

チケットはインターネット経由で購入済みでした。値段は予約金と更にインターネット手数料が取られるため、かなり高くはなるのですが、一番確実な方法かと思い、日本で購入を済ませておきました。

<アドバイス> フィレンツェの美術館・博物館のインターネット・チケット購入は、すべてこのサイトから可能です。申し込みをすると、PDFファイルでバウチャー(引換券)が送られてきます。料金はカード引き落としのため、当日窓口で支払う必要はありません。
http://www.weekendafirenze.com/index.php


バウチャーには、入口の行列には並ばず、その左横のブックストアで券を引き換えるよう書いてあります。
しかし、それらしき入口が見当たらない。なんだか行列が何列もあるだけ。
おかしいなぁと思いウロウロしていると、やはり同じように困った顔をした白人のおばちゃま4人連れが、「予約窓口はどこ?」と、英語で私に聞いてきました。
「私も探してるんです。」と答えると、そのうちの一人が係員をみつけて質問をし始めました。
するとどうやら、左側の行列が予約者が並んでいるものらしいということが判明。
「高いお金出して予約したのに、何故こんな長蛇の列に並ばねばならないの???」と疑問に思っていると、やはり同じように白人のおばちゃまも「アンビリーバボーよね」と私に話しかけてきました。

結局、そのまま30分並んでやっと入場。
ルッカでさんざん歩いた後だったので、その時点でもうヘトヘトになっていました。
それでも、ボッティチェッリやその他の目ぼしい絵を数点鑑賞。ほどなく体力無しの私は
ギブアップ状態に。
母に、私は待っているからゆっくり鑑賞しておいでと言ったのですが、母も疲れたからもう
帰ると言い出しました。
なにせ、名画の前は黒山の人だかり。とてもゆっくり美術鑑賞という状況にはなかったのです。
結局、10点の絵も見ないうちに、美術館を出てしまいました。もったいな〜。

ホテルまでの道のりは、イルミネーションが輝き、とてもロマンチック。
但し、道路は人、人、また人・・・。
大晦日だもんなぁ。仕方無いか。

この日の夕食も、帰り道に買ったサンドイッチ。粗食でござる。

そしてこの後、少し遅いクリスマス・プレゼントがホテルに届いていた!!
疲れきってホテルのドアを開けたとたん、母のスーツケースの姿が目に飛び込んできたのです。
うれし涙でも流さんばかりに二人で喜び合ったことは言うまでもありません(ちとオーバーか)。
それまでの疲れが吹き飛んで、やっとホントの旅が始まったような楽しい気分になることができました。
「これでぐっすり眠って新年もさわやかに迎えられる!!」・・・と思いきや・・・

予約した時点である程度覚悟はしていたものの、ホテル横のSMN広場は夜から朝方まで、
そりゃ〜もう大騒ぎ状態。
爆竹は鳴るは、大砲みたいな音で花火は打ち上げられるは、大声で人は叫ぶは・・・。
夜中に何度も目を覚まし、そのうちホテルの部屋に花火でも打ち込まれるのではないかと怯えながら、
新年を迎えたのでした。

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